パスポートが満タンになったので25P分の査証のページを追加してもらいました。まぁこの8年間でよくもこれだけの回数、海外に渡ったなーと。



スタートは訪泰1回目の2010年9月。そこからバカのように国外へ。その内の約7割がタイです。



その他、中国、ベトナム、インドネシアとタイの一部は仕事。カンボジアはベトナム駐在時の観光。



遊びはタイと一度のカンボジアだけですね。ええ、とっても偏ってます。



夜遊び的には今ミャンマーが熱いと聞くので行ってみたい気もしますが、遊びの成熟度から言ったらタイには勝てないでしょうね。可愛くて擦れてない女の子、そして物価。そこだけが魅力なのだと思います。



あと、イスラム系諸国やベトナムのように遊びが社会的に禁止されている国も少しハードルが高いです。それなりに遊ぶ所はあるのですが、ある程度のリスクを背負って遊ぶのが僕らのような一般旅行者にはマイナス面です。



そう思うとタイ一択になってしまいます。それはそれでどうなのかなーとも思いますけどね。物価も上がってきて、円安の影響、夜遊び代も含めてお得感が減りました。



自分は今までレディ中心で訪泰していたので、タイの本質をまだまだ理解出来ていないように思います。



女の子の存在を無視は出来ませんが、他の事にも興味をもっと持って臨めばまた違ったタイを感じる事が出来るんじゃないのかな、って思います。




25話




「明日は七時半に起きて8時に空港行くよ」


「うん、わかってるよ」


「だから今日はゆっくり身体を休めよう。少し疲れてるだろ?」


「少しだけね」



Iはスマホのユーチューブを見ながら上部返事をする。ドラマがよほど面白いのか、ケラケラと笑いながらベッドで寝転ぶ。



Iってこんな風に笑うんだ・・・



俺と今まで過ごした時間の中で笑う事は何度もあったが、こんなにケラケラと心の底から笑い声を出している姿は初めて見た。



それが現実なのだろう。50過ぎのおっさんに1週間拉致られ、嫌われないよう気を遣いながら過ごす。今までのタイレディとはそこが違った。



過去の経験からして、ある程度の時間を一緒に過ごすと、大体互いの嫌な面が出てきて雰囲気が悪くなるケースが多い。



Iにはそれが無かった。勿論、こちらも嫌われないようには気遣ったつもりだが。



そんな中、チラリと見せるIの素顔。



要するに、今まで見せていた姿とは違う一面を持つと言う事。



彼女の本当の姿は俺にはまだわからないんだよな・・



そう思うと一気に寂しさが増してくる。偽りの恋。ある程度は理解出来ているが、これだけ頑張っても女の子の心を射る難しさを痛感する。



彼女の横で背中を向けて寝たふりをする。この寂しい気持ちを吹き飛ばしてくれるような彼女のフォローが欲しかった。



ね、どうしたの?元気ないよ?



明日帰っちゃうんだね。寂しい・・・



なんて言葉でも掛けてくれないかな。。。



今日は最後の夜だよな?もっとこう・・・別れを惜しんで盛り上がる。ような事にはならないんだろうか。



ネガティブな事を考え出すと深みにハマる。隣でケラケラ笑う声も段々と不快になる。




二時間・・三時間・・四時間・・・




Iはユーチューブを見続ける。俺は放置されたまま、寝るに寝付けず、寝返りを打ったり、トイレに行ったりとIの気をこちらに向けようとアピールする。



Iはスマホに夢中だ。



こんな事なら買ってやるんじゃ無かった・・


明日サヨナラだからもう俺とはどうでも良いんだな・・



ネガティブ思考がピークに達した。



「俺、外に出てbarに行くわ!つまらない!」



俺は突然起き上がって大きめの声でIに話す。



Iは少しビックリした様子でキョトンとこちらを見る。



「うん、OKna」



うわっ・・引き止めないのかよ・・



OKって、他のバーで他の子と遊ぶって事だぞ?



そんな事はIも承知で言ったのだろう。



もうどうとでもなれや。



一気に血が頭に昇る。そそくさと着替えを行い、部屋を出ようとする。しかし、そこでルームキーが一枚しかない事に気付く。抜くと部屋の電源が落ちるやつだ。




「あ、カード持って外に出れないな・・」


「いいよ?ノックしてくれたら開けるから」



バカ。お前が寝ちまったら入れないだろ。深夜にスタッフに合鍵で開けさせるのは流石に恥ずかしいしな。



クッ・・・最悪だ・・



俺は出掛けるのを諦め、再び服を脱いでベッドに潜り込む。



そしてIには背を向けたままで目を閉じる。勿論、寝れる筈などない。この1週間の最後の最後に来た時限爆弾。



お母さんや友達紹介してくれたじゃん。



タクシーやバスで細かいお金が無い時は出してくれたよね?



あれは一体なんなの???



俺は深い深い闇に入り込んで行った。