さて、Rとの顛末は話した通りです。今思えばあの時にもっと冷静だったら結果は違ったのかなー。ま、良い勉強でした。




話はHに戻ります。Rとのゴタゴタが起きた前後の話から再スタートです。



鼻っ柱の強いHの発言は相変わらずでしたが、態度はデレデレ。ずっとsevenにベッタリくっついてました。


当時はかなり他の子達や客からバッシングされてたはずなので、そんな中でも指名してくれるsevenに気を許したのかも知れません。


そしてそんな雰囲気の中、事件が起きます。とある日、いつもの時間に店に行くと、店の入り口の外で電話をしているHがいました。


顔は超がつくほど仏頂面で、何やら大声で誰かと話をしています。sevenは話し中のHに軽く手を挙げてやり過ごし、店に入りました。


何かあったのかな・・・


程なくして電話を終えたHが今まで見たことが無いような不機嫌顔でツカツカ歩いてきました。その顔は怒ってるような、落ち込んでるような、なんとも言えない顔。



S「おい、どうしたんだ?」


H「電動バイクをアパートで盗まれた」


S「え?」


H「だからお母さんにそれ言ったらめちゃくちゃ怒られた」


S「どうすんの?」


H「さぁ・・・」


S「まぁ当面、自転車だなwww」


Hがブチ切れる。


H「冗談違うよ!学校は歩いて行けるけど、この店には自転車じゃ遠くて来れない!」


店のロビーで他の子の前だと言うのにお構いなくまくし立てる。


S「ちょ・・・そんなに俺に怒るなよー」


ハッとしたのか


H「sevenさん、ごめんなさい。sevenさんは悪く無い。私が電動バイク盗まれてお母さんがすごく怒って・・・・」


泣きそうになるH。確かにさっきは声が漏れてくるほど大きな声の相手だったな。よほどお母さんも叱ったのだろう。


客待ちの他の店の子達も苦笑いしてる。


S「まぁ、まずは部屋に行こう」


そう言ってボーイに部屋番号を聞くと、Hの背中を押しながら階段を上って行く。


部屋でも一切喋ることなく仏頂面したまま。普通の客ならなんつー失礼な女だと、怒って帰ってしまっただろう。


S「そんな顔するなよー、警察には通報したのか?」


コクリと頷くH。


H「でもベトナムではバイクは見つからない」


S「そうか・・・」


H「私はもう店にはバイクで来れないし、実家にも帰れない・・・」


S「歩くのが遠いならタクシー使えば?実家だってバスとかあるだろー」


H「そういう問題じゃ無い・・・」


なんだよ、それ。意味わからん。


沈黙が続く。そしてまた誰かからHに電話が入る。Hは部屋にあるトイレに入り、何やら話し、10分くらいで戻ってきた。


S「もしかしてまたお母さんか?」


H「うん・・・お金無いから代わりの電動バイクは買えないって。それでまた叱られた・・」


S「そ、そうか・・・」


なんかめちゃくちゃ不憫だな・・・


いつものベッタリは無く、ずっと俯いたままのHを見るのが耐え難い気持ちになった。


ブログにも以前書きましたが、ここでミラクルsevenが降臨してしまうのです。まだキスすらしてない関係なのに。


つづく