今週末は家で過ごしています。遊ぶ金に余裕が無いし、年末のH訪日に備えなくてはなりません。

よって、非常に暇です。ですからブログを更新します。暇ですから。



つづき


ある週末、Hのバイクを見て、ふと思う。右のバックミラーがもげて根元から割れて無くなってるし、スピードメーターのランプがやけに古めかしい。

雨ざらしのせいか全体が泥だらけだし、シートもかなり年季が入っているようだ。




これ、中古でも相当安いんじゃ?




どう見てもこのバイク、1000$を超えるように見えない。1300$で新車が買えるのに、渡した1500$をどう使ったのか気になるが、きっとあれこれ考えて決めたのだろう。


そこを突っ込む気持ちにはならなかった。きっと生活に必要な部分に使ったか、親の援助に当てたのだろう。


Hは毎月お母さんを田舎からハノイに呼び、医者に連れて行くと言っていた。なんかの病気で診察代と1ヶ月分の薬代をHが負担していると言っていた。


健康保険の無いベトナム。母の一回の診察と薬含めて100$くらい支払うとか。


そんな話もあって、バイク用に渡した金の使い道もこうなる事はある程度予想できていたのもある。


Hは週末デートする時も早くても3時以降を指定する。過去、なんで何時もそんな時間なのか、他の客と二部制で会ってるんじゃ無いのか?と問い詰めた事があった。


すると、洗濯が毎日あるから時間がかかると。洗濯機回して干したって一人分なら1時間だろー、と切り返す。


洗濯はタライに水張って洗濯板で洗うし、まとめて週末に洗うから時間がかかるのだとHは答えた。



今時洗濯板で洗濯って・・・



当時はまだベトナム駐在も3ヶ月程度だったので理解出来ていなかったが、こっちの一般的な家庭は冷蔵庫や洗濯機があるのはまだ珍しい。


TVはかなり普及してきたようだが、他の白物家電は高嶺の花なのだ。特に毎月定収入が無い農家はそうらしい。


ハノイの街こそ都会で発展著しいが、地方に行けばまだまだなのだ。


Hはハノイ市民では無く、お隣のフンエン県出身。お父さんはどこかに勤めているようだが、お母さんは病気で働いてはいない。

娘を大学に行かせているのだから、貧民とまではいかないのだろうが、生活はそれなりに苦しいのだろう。

でもHだけがそうでは無くて、そんな生活が一般的なのだ。恵まれた一部の富裕層以外は。


Hは付き合いだして暫くしてこう言っていた。


「彼氏が日本人や韓国人だと皆が羨ましがる。生活が変わる。歳は関係無い。それだけでステータスになるの」



お、お前もそうだったのか・・・



と、思わなくもなかったが、あえて口にしなかった。少なくとも彼女の生活は少しでも変わったのはsevenにもわかるのだから。


半分以上は経済面、残りは愛とかフィーリング。そちらの比率が高ければ言うこと無いのだろう。



おっさんから経済面が無くなったら残るものは何も無いな・・・



そう思うsevenだった。



つづく