妄想日記「2hour Love」を最初から読みたい方はこちらから
http://sevensthai.doorblog.jp/archives/cat_1284970.html




Pimの部屋に着いたのは既に深夜1時を過ぎていた。金が無いので昼間に食べ残したカオパットを食べる。




Pimはまだ帰って居ないので恐らく客と過ごしているのだろう。あれだけ可愛いければ人気なのは頷ける。




死んでから色々な事が凝縮され過ぎてて心の整理が追いつかない。死んでから2日しか経っていないのだ。




でも、なんとなくだが事態が飲み込めてきた。まず、俺は死んでしまい、シャム姉妹の力でケンという男に意識だけ乗り移り、復活を果たした。




そしてシャム姉妹との約束で、出会った人を幸せにする義務が生じた事。約束を果たせない時は本当に俺は死んでしまう事。




何時までに誰をどれだけ幸せにしないといけないのか、そしてこの約束は何時まで続くのか、約束を果たし続けたら最後はどうなるのか。




そこら辺が謎なので悩みは深い。今あるミッションとしてはPimの不幸を探り当て、それを解決し、幸せにしてあげる事。




でもPimの何が不幸なのか、今のところ検討がつかないから困る。




明日はチャッピーに出向いてケンと言う名の俺の事を調べなくちゃいけない。マイケルとの共同生活には不安が有るが、Pimの所にいつまでも甘えるわけにはいかないだろう。




だって彼女と恋仲になるのは比較的容易いかも知れないが、彼女だけを幸せにしてミッションクリアとは到底思えない。




それならばPimと深い関係になる事は俺の命喪失のリスクにしかならないのだ。




そんな事を考えながらいつしか寝てしまった。




「ヒロ、ねぇヒロ、起きてる?」




ほっぺたをバシバシ叩かれて目を覚ます。時計を見ると朝の7時過ぎ。




「んー、どうしたの?」




「ね、セックスしない?」




「え?」




突然、Pimの唇で俺の口が塞がれる。服の上から弾力のある乳房がチョンチョンと俺の胸に当たる。舌が半ば強制的に入り込んで来た。こちらは寝起きなのと、いつものPimとは雰囲気が余りに違う事に違和感を覚える。




「ちょ、待って・・・どしたの?」




「なんかヤリ足りないの」




「お客さんと居たんじゃ?」




「そうなんだけど・・・ね」




Pimの目つきがヤバイ。なんか真顔なのだ。普通、酔っ払いなら目はトロンとしている。そんな子なら何度も見てきた。でもPimの眼光は鋭い、つうか怖い。




「どうしたんだよww昼間俺に言ってた事と違うじゃん。愛のない関係は嫌なんじゃ?」




「うっさいわねー、酔ってるのよ」




絶対違う。第一、部屋では全く飲まないのだから多少飲んだとしても、こんなになるわけはない。つうか目つきが全然違う。




「もう寝る・・・ヒロは全然ダメ・・」




何が駄目なんだよ。こっちが驚いたわ・・・Pimは着替えもせずにベットに入り込む。まぁ、シャム姉妹の縛りが無けりゃすぐに食らいつくのに・・・




昨晩あった事をPimに話したかったのだが、これじゃ話にならないので諦める。まぁ、仕事のストレスか何かあるんだろう。




んー、女に迫られて何もしないとか男としてどうよ・・・でも他の男とヤった後でってのもねぇ・・・ま、そういう事でヨシとするか。




(・・・・・)




うわーん、シャム姉妹様・・・彼女を抱いても俺は死なないのでしょうか・・・そこだけは夢でもいいので教えて下さい・・・




Pimがベッドに入って暫くすると寝息では無く、鳴き声が僅かに聞こえてくる。時折鼻をすする音で泣いている事がわかる。




「どうしたの?」




「私ね・・・辛いの・・・」




「何が辛いの?」




「んーん、全部・・・」




「それじゃわからないよ、どしたの?」




「・・・・・」




んー、色々悩んでるんだろーけど、これじゃよくわからない。少し感情の起伏が激しいようだ。




「ま、話す気になったら教えて。できる事はするからね」





泣く嗚咽だけで返事は無かった。夜の嬢ってのは俺たちがわからない苦労があるんだろうね。




昼近くになり、Pimを起こす。が、相変わらず彼女は起きない。でも昨日の話をしないと、俺がチャッピーに行く事を伝えられない。




何度も声を掛けて揺り起こす。だが、彼女は身体がだるくて起きれないと言う。んー、起きるのが苦手な子はたくさん見てきたけど、こんだけ寝起き悪い子は初かも。




ベッドでグダグダしてきるPimに話しかける。




「ね、昨日何かあったの?辛そうだったし、様子も違って見えたよ?」




「んーん、何でもないよ。疲れてるだけだと思う」




「そっか・・」




まだ知り合ったばかりで流石に深い悩みは語れないのだろう。




昨日の夜の話をする。俺は昔ケンと言われてた事、カラオケのマネージャーをしてた事がわかった事。そこに住んでいた事などなど。




「ね、俺の事ヒロって言うけど、君が知ってるのはヒロじゃなくてケンじゃないの?」




「あなたがヒロって言ったからヒロなの。だって昔見たときはヌンのお客さんでしょ?名前は覚えて無いもの・・・」




「ふむ・・・」




ま、いっか。深く考えてもしょうがないし。




それから昨日の事を話す。反応は案外普通だった。




「で、どうするの?」




「まぁ、あの店で仕事はするつもり。色々と調べたい事もあるんだけど、もう少しここに居てもいいかな?なるべく早めに出て行くから」




「いつまで居てもいいんだよ?だって友達でしょ?まだ私を助けてくれてないしねww」




「確かにwまだPimに恩返し出来てないからねww」




そんな事をを話しながらPimから500パーツの前借りをしてチャッピーへ向かうのだった。俺はヒモかよ・・・




助けて欲しいが、その悩みを言わないPim。相当言いづらい事なのか。




★掲示板をリニューアルし、Love Thai総合掲示板(通称ラブ・タイ)として生まれ変わりました。

Love Thai総合掲示板

↓ 投稿の励みになります。ポチッと1日1クリックお願いします!


キングオブタイナイト




タイナイトブロガー