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iPhoneのロックが解除され、黒一色の壁紙と購入初期から付いているアイコンが目に入る。案外と平凡と言うか、スマホとしてそれほど活用してるような感じではない。


先ずはEメールからチェック。人のスマホを覗き込みした経験が無いので緊張感は半端ない。


最新の日付は2ヶ月ほど前で止まっている。日本語のメールとタイ語のメールが混在している。


日本語のメールはYouTubeなどの宣伝メールがほとんどで、人との連絡のようなものは見当たらない。タイ語のメールは読めないので後でPimに見てもらうことにする。


どうせなら文字も読めるようにして欲しかったと今更ながらシャム姉妹に伝えたい・・・


LINEは新しいiPhoneに移行されていて開いてもログを見ることは出来なかった。ここが大事なのに。


写真を開く。ぶww女の子達との写真なんかが、かなりの枚数入ってる。これだよコレ。


チャッピーのBBRどもも含めて、夜の商売レディ達の写真がほとんど。パーティだったりどこかの店の店内だったりで、俺らもよく撮る感じの写真が多い。


かなり昔の方へサラサラ見て行くと、何枚か自撮り2ショットがある。これを見ると知らない顔の子と見知った顔・・・


そう、ヌンとの写真があった。ケンの頬っぺたにキスするヌン。その前後はどこかの観光地で撮ったヌンの写真が並ぶ。どれもヌンの表情から見て恋人同士で撮る写真だ。




なんで??なんでケンはヌンと??




ヌンとは1年前の事なので、恋愛感情的なショックよりも、ケンとヌンとの関係に衝撃を受けた。



そう言えばPimが言ってた「貴方を前に見てる」ってのはよく考えたらケンの方だ。だからヒロの記憶にはPimは無かったのだ。



なんつー巡り合わせと言うのか。逆に言うとヒロの姿のままだったらPimに救われることはあったのだろうか・・・








右の耳元に異様な息吹。ミントの様な香りと青ヒゲがプツプツ頬に残るマイケルの横顔が視界に入る。





「おわっ!」





「おまwww覗くなよwww」





慌ててiPhoneを閉じる。これは持ち帰って1人で検証しよう。




「ケンは女たらし。何人も彼女居る」




「いや、この写真は俺なんだけど、俺じゃねぇ!」




まぁマイケルから見たら、目の前に居る俺がやってる事の写真でしかない。俺の事情なんか関係ないのだ。




iPhoneをそのまま充電しておき、三番目のカラーボックスを開けようとする。




「ケン、マイケル!」




階段の下から野太い長介の声。捜索は一旦中止し、階段を下る。




「あんた、今日から仕事しなよ」





「あー、はいはい」





「んでここにまた住むんだろ?」





「そっちはもう少し待ってよ。お世話になってる人とも話さないといかんし」




マイケルとの同居も不安だが、何もしないままPimの元を離れると命が危ない気がする。そこは譲れない。




「まぁ早めに戻ってくるんだよ」




長介はヒロよりも若いと思うが、ケンよりは上。心情的には年下から偉そう言われている気がして、なんかプライドに触る。




「ケンは仕事の中身は覚えてんの?」




「ハッキリ言って全くわかりません( ^ω^ )」




「本当に記憶無いのかねぇ?・・・」




「ははは・・(^_^;)」




「店は7時から、あんたは外で客引きだよ。客がある程度入ったらカラオケの入力とドリンクを作る。後は伝票書いたり会計したり、女の子回したりするんだ」




「忙しそうですね・・・」




「客が入ればねぇ・・・」




まぁ、そうだろうな。昨日も1人も客来なかったし。大丈夫なのだろうか・・・




「マイケルは何を?」




「マイケル?ああ、Hungか。Hungは簡単な調理とDJかな」




「カラオケでDJって何?」




「ここは個室が無いからさ、時々お客さんのリクエストでディスコミュージック流したり、ダンスイベントしたりするんだよ」



ふむ。まぁダンスイベントは別にしてキャバクラぽいイメージか。




「あんただよ?イベントを定期的にやると人が集まるとか。全然ダメだけどね」




「す、すみません・・・」




それって可愛いレディ達があっての話だろ。それを俺、いやケンに責任が全部あるとは思えないが。




「もうね、あと1ヶ月も過ぎたら毎月の支払いが厳しくなるんだよ。あんた、責任半分取りなよ?」




「ええええ!無理です!m(_ _)m」




「それが嫌ならなんとかしなよ。もうやり直すお金なんか無いんだから」




「なんとかと言っても・・・」




何処まで本気なのかわからないが、身に覚えのない借金渡されても困る。いや・・・なんか複雑だ。



何処までやれるかわからないが、まずは仕事に早く慣れなくちゃな。




「さ、店の準備に入るからご飯食べて来な」




そう言うと長介はマイケルに100パーツを一枚渡す。




100パーツってwww




長介から借りたガラケーでPimに電話し、このまま仕事をして帰ることを伝え、マイケルに連れらて食事に出かけるのだった。




ヌンとケンの関係、謎の大金など、調べることが色々出てきたが、まずはここで仕事をして生活の基盤作ることからはじめようと思う。