妄想日記「2hour Love」を最初から読みたい方はこちらから
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朝6時過ぎに起きるとPimはまだ寝ている。先にシャワーを浴びた後、彼女を起こそうとするが中々起きない。相変わらずだるそうだ。
ふと考える。この部屋の何処かにクスリが隠してあるのだろうか。それとも何時も持ち歩いているのだろうか。
眠そうな顔でPimが声を上げる。
「ん〜、ヒロ、やっぱ水着着たいよ。泳がなくても良いからさ」
「んじゃ、ホアヒンで買おうよ」
「そだね!」
Pimはのそのそと起き上がり、寝ぼけ眼でシャワーを浴びる。そして着替え、化粧をする。支度が出来た時点でタクシーに乗り込み、南バスターミナルへ向かった。
今日のPimのファッションは紺の水玉ワンピースに白のカーディガン、サンダル。後は白のキャペリン(つば広帽子)だ。大きめのバッグも持っている。初めて見る服だから買ったのかな。
南バスターミナルには7時半頃到着。ちょうど8時発のバスの予約が取れた。近くの屋台で水2本とお菓子を買い、Pimも青いマンゴーを切ったオヤツを買っていた。
こっちの子達は青マンゴー好きだね。これに唐辛子の入った塩を付けて、バリバリと食べる。定番オヤツなんだろう。なんか遠足みたいな感じになってきた。
バスに乗り込み、ホアヒンに向かう。エアコンが効いて寒いので、俺が持ってきたブランケットに2人で包まる。なんか恋人みたいで気分がいい。
時々居眠りしながら水を飲んだり、マンゴーやお菓子を食べたりして過ごす。車内は旅行客で一杯だが、静かにしている。
11時頃にバスターミナルに到着。待っているトゥクトゥクに乗り込み、まずはワット・カオ・タキアブを目指す。
トゥクトゥクは片道300バーツ、運転手は帰りも駐車場で待ってると言う。そうしないと帰りのトゥクトゥクは捕まらないんだそうだ。
10分くらいで到着。坂道を登って塔の麓の駐車場で止まる。運転手はここで待つと言う。駐車場には猿が数匹の群れで徘徊していた。
「ヒロ、猿に気をつけて。物取るから」
「うん、わかった」
一度ここには来たことが有るので猿の事は知っていたが、初めてのフリをする。
土産物屋を通って長い石階段を登る。途中、疲れで足が震えてくるが、必死で我慢した。Pimは手すりを持ちながらヒーヒー言っている。
やはり夜の嬢は体力がない。これは経験上タイレディに共通している。昼間遊ぶと大抵ヘロヘロになる。
「大丈夫?」
「疲れるぅ〜」
自分もかなり無理してるが、余裕の表情で手を差し出す。Pimの手を引っ張り、階段を登る。
や、ヤバイ・・・足つりそう・・・
なんとか登りきって一息つく。白い塀に持たれながら絶景を眺める。高台なのでホアヒンの全貌が望める。
「ね!写真撮ろうよ!」
「いいよ!」
Pimが持っていたiPhoneを使って彼女を撮ってあげようとする。
「ヒロ、こっち来て!」
そう言うとホアヒンの景観を背景に、自撮りで俺との2ショットを撮った。
「これだけでいいの?1人で撮ったら?」
「ううん、いいの。今日はヒロが連れて来てくれたんだから、ヒロとだけの写真があればいい」
「そ、そう・・・(*^_^*)」
そんな事言われちゃうと、俺、勘違いしちゃう。そして、機を見てクスリの話を切り出す。タンブンの前にこの話をするつもりだった。
「あのさ、Pim」
「なに?」
「俺、気付いたんだ・・・Pimの悩み・・・」
「え?・・・」
「クスリで悩んでるんでしょ?この前、足を怪我した時は気付かなかったけど、今は分かってる・・・」
「そ、そう・・・」
Pimは急に顔色が変わり、表情が曇る。
「今はクスリ飲んでないでしょ?だから身体も実は調子悪いんじゃないの?見た目は元気そうにしてるけどさ・・・」
「そ、そう・・・だね。そっか・・ヒロ、気付いたんだ・・・」
「うん、それからずっと俺も考えてた。どうしたら良いのか。Pimも辛いんだよね?」
急に涙ぐむPim。
「私ね、去年の9月までオフ無しでカラオケで働いてたの。大学生だったしね」
「うん」
「それで遊びを覚えちゃって結局、就職せずにお店に残ったの。そしたらお金使うようになって。オフ無しじゃ食べれなくなったの」
「うん」
「それで卒業してからはオフ有りに変えたの。でも、好きでもない客に抱かれて凄く嫌だった。でも生活レベルは落としたく無いし・・」
「うん」
「で、毎日色んな人に抱かれる自分が嫌で嫌で・・・でも辞めれない。お金欲しいから・・」
「うん」
「言いたく無いけど、お客さんによっては凄く嫌な事させられる。変態だって沢山いるよ?そんなのがもう耐えきれなくて・・・」
「で、クスリを始めたの?」
「うん。最初は友達が持ってるやつを一緒にやって・・・」
「うん」
「クスリやると気が高ぶって、嫌なセックスを快感で忘れられる・・・どうでも良いやって気になって、その時だけは嫌悪感から解放されるの」
「でね、それから毎日部屋でクスリやってから仕事行くの・・・身体に悪いのわかってるから、それ以外は今でも我慢してる。でも身体がだるくて、今は関係無い時でもクスリが欲しくなるの」
「それが辛くてね・・・自分ではどうしようもなくなってる。今なら辞められると思う。でも、私はその意思が弱くて・・」
泣きながらPimは語る。俺は白い塀からホアヒンを眺めながらそれに頷く。話を聞くと誰にでもありがちな話だなと思う。ホアヒンを眺めてたのは、彼女の目をまともに見れなかったのもある。
「ね、俺が手伝うから今から辞めようよ」
「辞めるって、どうやって?」
「まず、クスリの入手を断つ。そしてその関係者は友達だろうが、一切の連絡も全て断つ。先ずはそこからだね」
「俺が出来る限りPimの側に居て、苦しい時も心の支えになるから」
「うん・・・大丈夫かな・・」
「今なら固い意志とそれを支援する人がいれば絶対に辞められるよ。君の症状はまだ軽い。半年でこの程度だったらPimの頑張りもあったと思う・・・自信持って!」
「うん、ヒロと一緒に頑張ってみる・・」
「ね、今もバックの中に入ってるんじゃ無いの?」
「うん・・・ある」
「タンブンしたら一緒に捨てよう。そして仏様に2人で絶対辞めるって誓おうよ。その為のタンブンでしょ?」
「う、うん・・わかった・・」
表情はまだ曇りがちのPim。
「じゃ、タンブン行こう」
「うん・・ヒロ・・ありがとう・・」
「出会った時の約束でしょ?ここまでたどり着くのが長かったけど。遅くなってゴメンね」
「うん、これで助けてもらえるんだよね?」
「助かるかどうかはこれからのPim次第だよ。俺は手伝うだけ・・・」
「わかったよ。頑張る・・」
テントで線香を買い、お布施を箱に入れてお堂に靴を脱いで入る。Pimは入り口に置いてある大きな布を腰に巻いた。中にお坊さんがいて説教とお祓いをしてくれる。
Pimと俺は手を合わせ、頭を下げて一心不乱に祈る。過去のタンブンでは無いくらいの気合いだ。
いつまでも頭を下げて祈るPim。色んな事を仏様と会話しているのだろう。
お堂を出ると右手に尼さんが小瓶に入った油を売っている。灯篭に火が付いていて、そこに油を注ぐ。そして再度手をあわせる。
小瓶を返すと尼さんが俺とPimそれぞれの腕に紐を巻いてくれた。オレンジの綺麗なやつだ。
「これが2人の誓いの証しだ。クスリ辞めたら一緒に切ろう。それまではずっと付けておく。いいかな?」
「うん、わかった。ヒロとお揃いだね!」
「そうだね」
階段を下って猿たちのいる駐車場に出る。大きなゴミ箱を見つけた。
「ね、ここでクスリと器具を出して。ここに捨てる」
「うん・・」
Pimはバッグから小さなクスリ袋とガラス管、アルミホイルの畳んだやつを取り出す。その瞬間だった。
「あ!」
猿が背後からジャンプしてクスリとガラス管を取り上げる。アルミホイルは地面に落ちた。
そしてダッシュで山に逃げ込む猿。呆気に取られる俺とPim。
「ビックリしたぁ〜〜」
「あの猿さ、シャブ中毒になったりしてww」
「本当だねwwキャハハハ!」
ま、盗られちゃったものは仕方ない。
行きで乗ったトゥクトゥクを見つけ、土産屋で買った水を運転手に渡す。
「ホアヒンビーチまで!」
そう言うと轟音を立てて走り出す。風が心地いい。いつしかPimの表情も穏やかだ。
やる事はこれからだ。しっかりと話し合って進むのみ。
隣にいるPimは遠くを見つめながら、スッと自然な形で手を俺の手の上に添えてきた。
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朝6時過ぎに起きるとPimはまだ寝ている。先にシャワーを浴びた後、彼女を起こそうとするが中々起きない。相変わらずだるそうだ。
ふと考える。この部屋の何処かにクスリが隠してあるのだろうか。それとも何時も持ち歩いているのだろうか。
眠そうな顔でPimが声を上げる。
「ん〜、ヒロ、やっぱ水着着たいよ。泳がなくても良いからさ」
「んじゃ、ホアヒンで買おうよ」
「そだね!」
Pimはのそのそと起き上がり、寝ぼけ眼でシャワーを浴びる。そして着替え、化粧をする。支度が出来た時点でタクシーに乗り込み、南バスターミナルへ向かった。
今日のPimのファッションは紺の水玉ワンピースに白のカーディガン、サンダル。後は白のキャペリン(つば広帽子)だ。大きめのバッグも持っている。初めて見る服だから買ったのかな。
南バスターミナルには7時半頃到着。ちょうど8時発のバスの予約が取れた。近くの屋台で水2本とお菓子を買い、Pimも青いマンゴーを切ったオヤツを買っていた。
こっちの子達は青マンゴー好きだね。これに唐辛子の入った塩を付けて、バリバリと食べる。定番オヤツなんだろう。なんか遠足みたいな感じになってきた。
バスに乗り込み、ホアヒンに向かう。エアコンが効いて寒いので、俺が持ってきたブランケットに2人で包まる。なんか恋人みたいで気分がいい。
時々居眠りしながら水を飲んだり、マンゴーやお菓子を食べたりして過ごす。車内は旅行客で一杯だが、静かにしている。
11時頃にバスターミナルに到着。待っているトゥクトゥクに乗り込み、まずはワット・カオ・タキアブを目指す。
トゥクトゥクは片道300バーツ、運転手は帰りも駐車場で待ってると言う。そうしないと帰りのトゥクトゥクは捕まらないんだそうだ。
10分くらいで到着。坂道を登って塔の麓の駐車場で止まる。運転手はここで待つと言う。駐車場には猿が数匹の群れで徘徊していた。
「ヒロ、猿に気をつけて。物取るから」
「うん、わかった」
一度ここには来たことが有るので猿の事は知っていたが、初めてのフリをする。
土産物屋を通って長い石階段を登る。途中、疲れで足が震えてくるが、必死で我慢した。Pimは手すりを持ちながらヒーヒー言っている。
やはり夜の嬢は体力がない。これは経験上タイレディに共通している。昼間遊ぶと大抵ヘロヘロになる。
「大丈夫?」
「疲れるぅ〜」
自分もかなり無理してるが、余裕の表情で手を差し出す。Pimの手を引っ張り、階段を登る。
や、ヤバイ・・・足つりそう・・・
なんとか登りきって一息つく。白い塀に持たれながら絶景を眺める。高台なのでホアヒンの全貌が望める。
「ね!写真撮ろうよ!」
「いいよ!」
Pimが持っていたiPhoneを使って彼女を撮ってあげようとする。
「ヒロ、こっち来て!」
そう言うとホアヒンの景観を背景に、自撮りで俺との2ショットを撮った。
「これだけでいいの?1人で撮ったら?」
「ううん、いいの。今日はヒロが連れて来てくれたんだから、ヒロとだけの写真があればいい」
「そ、そう・・・(*^_^*)」
そんな事言われちゃうと、俺、勘違いしちゃう。そして、機を見てクスリの話を切り出す。タンブンの前にこの話をするつもりだった。
「あのさ、Pim」
「なに?」
「俺、気付いたんだ・・・Pimの悩み・・・」
「え?・・・」
「クスリで悩んでるんでしょ?この前、足を怪我した時は気付かなかったけど、今は分かってる・・・」
「そ、そう・・・」
Pimは急に顔色が変わり、表情が曇る。
「今はクスリ飲んでないでしょ?だから身体も実は調子悪いんじゃないの?見た目は元気そうにしてるけどさ・・・」
「そ、そう・・・だね。そっか・・ヒロ、気付いたんだ・・・」
「うん、それからずっと俺も考えてた。どうしたら良いのか。Pimも辛いんだよね?」
急に涙ぐむPim。
「私ね、去年の9月までオフ無しでカラオケで働いてたの。大学生だったしね」
「うん」
「それで遊びを覚えちゃって結局、就職せずにお店に残ったの。そしたらお金使うようになって。オフ無しじゃ食べれなくなったの」
「うん」
「それで卒業してからはオフ有りに変えたの。でも、好きでもない客に抱かれて凄く嫌だった。でも生活レベルは落としたく無いし・・」
「うん」
「で、毎日色んな人に抱かれる自分が嫌で嫌で・・・でも辞めれない。お金欲しいから・・」
「うん」
「言いたく無いけど、お客さんによっては凄く嫌な事させられる。変態だって沢山いるよ?そんなのがもう耐えきれなくて・・・」
「で、クスリを始めたの?」
「うん。最初は友達が持ってるやつを一緒にやって・・・」
「うん」
「クスリやると気が高ぶって、嫌なセックスを快感で忘れられる・・・どうでも良いやって気になって、その時だけは嫌悪感から解放されるの」
「でね、それから毎日部屋でクスリやってから仕事行くの・・・身体に悪いのわかってるから、それ以外は今でも我慢してる。でも身体がだるくて、今は関係無い時でもクスリが欲しくなるの」
「それが辛くてね・・・自分ではどうしようもなくなってる。今なら辞められると思う。でも、私はその意思が弱くて・・」
泣きながらPimは語る。俺は白い塀からホアヒンを眺めながらそれに頷く。話を聞くと誰にでもありがちな話だなと思う。ホアヒンを眺めてたのは、彼女の目をまともに見れなかったのもある。
「ね、俺が手伝うから今から辞めようよ」
「辞めるって、どうやって?」
「まず、クスリの入手を断つ。そしてその関係者は友達だろうが、一切の連絡も全て断つ。先ずはそこからだね」
「俺が出来る限りPimの側に居て、苦しい時も心の支えになるから」
「うん・・・大丈夫かな・・」
「今なら固い意志とそれを支援する人がいれば絶対に辞められるよ。君の症状はまだ軽い。半年でこの程度だったらPimの頑張りもあったと思う・・・自信持って!」
「うん、ヒロと一緒に頑張ってみる・・」
「ね、今もバックの中に入ってるんじゃ無いの?」
「うん・・・ある」
「タンブンしたら一緒に捨てよう。そして仏様に2人で絶対辞めるって誓おうよ。その為のタンブンでしょ?」
「う、うん・・わかった・・」
表情はまだ曇りがちのPim。
「じゃ、タンブン行こう」
「うん・・ヒロ・・ありがとう・・」
「出会った時の約束でしょ?ここまでたどり着くのが長かったけど。遅くなってゴメンね」
「うん、これで助けてもらえるんだよね?」
「助かるかどうかはこれからのPim次第だよ。俺は手伝うだけ・・・」
「わかったよ。頑張る・・」
テントで線香を買い、お布施を箱に入れてお堂に靴を脱いで入る。Pimは入り口に置いてある大きな布を腰に巻いた。中にお坊さんがいて説教とお祓いをしてくれる。
Pimと俺は手を合わせ、頭を下げて一心不乱に祈る。過去のタンブンでは無いくらいの気合いだ。
いつまでも頭を下げて祈るPim。色んな事を仏様と会話しているのだろう。
お堂を出ると右手に尼さんが小瓶に入った油を売っている。灯篭に火が付いていて、そこに油を注ぐ。そして再度手をあわせる。
小瓶を返すと尼さんが俺とPimそれぞれの腕に紐を巻いてくれた。オレンジの綺麗なやつだ。
「これが2人の誓いの証しだ。クスリ辞めたら一緒に切ろう。それまではずっと付けておく。いいかな?」
「うん、わかった。ヒロとお揃いだね!」
「そうだね」
階段を下って猿たちのいる駐車場に出る。大きなゴミ箱を見つけた。
「ね、ここでクスリと器具を出して。ここに捨てる」
「うん・・」
Pimはバッグから小さなクスリ袋とガラス管、アルミホイルの畳んだやつを取り出す。その瞬間だった。
「あ!」
猿が背後からジャンプしてクスリとガラス管を取り上げる。アルミホイルは地面に落ちた。
そしてダッシュで山に逃げ込む猿。呆気に取られる俺とPim。
「ビックリしたぁ〜〜」
「あの猿さ、シャブ中毒になったりしてww」
「本当だねwwキャハハハ!」
ま、盗られちゃったものは仕方ない。
行きで乗ったトゥクトゥクを見つけ、土産屋で買った水を運転手に渡す。
「ホアヒンビーチまで!」
そう言うと轟音を立てて走り出す。風が心地いい。いつしかPimの表情も穏やかだ。
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