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Mokはその日のうちに荷物を持ってアパートを出て行った。




Pimが言うには、やはりお金の迷惑を俺たちにかけたくない、という事と、自分が2人の邪魔だと言う感覚が強かったのだそうだ。




オブゼッションに行くきっかけは、チャッピーの客から情報を得て、興味を持ったらしい。大学の帰りに店に寄ってママと面談し、入店が決まったそうだ。




住む場所は同じ学生ニューカマーとのシェアルームで、1人3000バーツづつの折半でアパートに入るらしい。まぁ、同じ境遇同士で気楽なのかもしれない。




本人曰く、あくまで本当の女になるための資金稼ぎが目的で、最終的には白馬に乗った王子様と結婚するのが夢だとか。




本人も色々考えた末での決断であって、俺がとやかく言う資格は無かったのだが。




ま、とにかくPimが出て行く話でなくてホッとした。




しかし、Pimとこれからも長く居る為には彼女が納得できるだけの代償と、シャム姉妹をなんとかせねば進まない事も事実。




あとは俺の心が弱らない事。これが一番大事なことだ。シャム姉妹はここぞとばかりに俺の精神を支配するだろう。




シャム姉妹を退治するまでとは言わないが、せめて死の三連鎖を断ち切る方法は模索する必要がある。




もう一度、北東の寺院へ出かけるべきなのだろうか。あの一件以来、魔除けの石を肌身離さず身に付けている。そのお陰か、シャム姉妹の影響と思われるような出来事は今の所無い。




洗濯の時に「ポケットに石なんか入れて、ヒロは子どもか!」と、Pimに捨てられそうになったが、危うく回避した。




とにかく、気を張り詰めながら当分は行くしか無いわけだ。




あと、週に三回ほど嬢たちに日本語を教えてくれていた藤島さんが、最近アミーゴと同棲したと聞いた。




年の差、なんと41歳。すげぇ・・・




アミーゴは当面、仕事を続けるそうだが近い将来結婚するという事らしい。まぁ、長介が許可したと言うから俺に依存は無い。




そんな事を考えていると、急に店の扉が開いた。




「こんにちわ!」




「ああ、ソンポンさん・・・」




「ケンさん、おもむろに嫌そうな顔でしたよ・・・」




「そうですか?(^_^;)」




「この前少しお話しした事なんですがね。あなたが事件当日に警棒を持っていたと証言した女性の居場所がわかりまして・・・」




「ああ・・・誰なんですか?」




「あなたと住んでいるPimさんですよ・・」




「えええ?Pimが??」




「はい、行方が分からなくなったと思ったらあなたと一緒だったとは・・・灯台元暗しですな・・」




なぜPimが・・・あり得ない・・・




「Pimさんはいますか?」




「いえ、買い物してから来ると言っていましたので、今はまだ・・・」




「そうですか・・・1度お話ししたいとお伝えください」




「はぁ・・・」




そう言ってソンポン刑事は出て行った。




「Pim!」




思わず声を荒げる。物陰からPimが出て来る。





「どういう事?本当なの?」




「うん・・・ごめんなさい・・」




「な、なんで・・・」




「ケンがヒロになった時、怖かったの・・」




「え?」




「ケンは別人になったと言われても確証は無いし、ヒロの性格もわからない。だから・・・」




「要するに保険をかけていたって事?俺が嫌な奴だったり、トラブルが起きた時に警察に頼れば良いと・・・」




素直に頷くPim。内心穏やかでは無かったが、Pimからしてみたら選択肢の一つであると思った。





「だからいつもソンポンさんが来ると居なくなってたのか・・・」




「うん・・・」



もしかしたらソンポンはPimの証言から何か行動するのでは無いのか。例えば俺の逮捕だとか・・・。




状況証拠が整えば少なくとも俺の拘束は可能だなはずだ。そこで自供に持ち込む作戦なのだろうか。




これはどう対応するかにかかっている。ソンポン刑事は、少なくともPimが俺と一緒にいる事を承知で来てるのだから、状況証拠固めは大詰めなのかも知れない。




「もっと早く言ってよ・・・」




「ごめんなさい・・・言えなかった・・」




この程度で心が弱ったらシャム姉妹の思う壺だ。意識的に感情的にならないよう、セーブする。




「ストーリーは俺が考えるから、それまではソンポン刑事とは会わないようにしよ」




「わかったよ・・」





そうしてソンポン刑事との対決が幕を上げた。




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