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「ごめんね、私車酔いが酷いの。窓開けるね」



Yは吐くようなジェスチャーでそう言った。



「うん、いいよ」



窓から風が入って来るが、湿気が高いので正直不快だ。



あれだけ早く来てという割に、会話はほとんどドライバーとするだけ。笑いながら話す姿に、Yとこのドライバーとの関係を疑う。



そんな中でわかった事は、彼女は午前中は学校に行って勉強し、午後から休んでくれたらしい。そのまま空港まで来たとの事。



ちょっと待て・・・学校からそのままっていう事はホテルに一緒に泊まると言う約束は可能なのか?支度らしいものを持ってるわけではない。一緒にチェックインして、着替えを取りに帰るのだろうか・・・



ホテルに着く。タクシーにお金を支払い、彼は去っていった。フロントにパスポートを見せる。



「一緒にIDカード出して」



「・・・・」



何言ってるのかわからない、と言った感じでIDカードを出すそぶりが無い。



チェックが終わり、ルームキーを受け取る。



「さ、行こう」



Yを連れて部屋に向かう。



「一緒に泊まるの?」



フロントレディがYに声を掛ける。そら、言われた。だから一緒にチェックすれば良いものを・・・



「コム!(ノーという意味)」



力強く返事するY。



う・・・ヤッパリ・・・orz



彼女は俺と夜まで過ごす気は全く無い事を知る。



結局Yは自腹を切らずに迎えに来たこと、謎のタクシードライバーの事、そして一緒に泊まる約束を平気で破る事。



もう、はっきり言って俺の惨敗はほぼ確実な状態に。



一緒に部屋に入る。荷物を置いてベットに飛び込むように横になる。



「少し休もう、それからショッピングね」



「うん」



彼女とはキャリーバッグを買ってあげる約束をしていた。そう、次回は一緒にタイへ行く約束をしていたので、その準備の為だ。



「あ、そうだそうだ」



俺は思い付いたように買ってきたお土産を渡す。本当ははタクシー内で渡し、彼女を喜ばせてからホテルに一緒にチェックインする予定だった。



しかし、謎のドライバーの存在でその機会を失っていた。



まずは頼まれていたユニクロのパーカー、そしてスマホの予備バッテリー、日焼け止めクリーム、口紅2本、ノート5冊、消せるボールペン2本などなど。



「ありがとう!」



彼女は嬉しそうに受け取ると、バッグの中にお土産をしまう。



少し慣れてきた所で彼女も隣に寝るよう促す。



「ここにおいでよ、少し休もう」



彼女は言われた通り、俺の隣に寝転ぶ。敗北感満タンなのだが、ここで勝負に出る。そう、キスをするのだ。



嫌がれば、もう彼女との事はスッパリ諦めよう。キズが浅いうちに。俺はそう思った。



素直に俺の横に寝転がるY。これはどう受け取れば良いのか。



「会いたかった?」



「うん・・・」



「俺も・・・」



俺はYの前髪を指先で軽く搔き上げる。嫌がるそぶりもなくYは少し緊張した面持ちで俺を見ている。



「こっち向いて・・」



仰向けになっているYに、身体ごとこちらを向くよう優しく話しかける。そう、キスの体制作りだ。



彼女は少し照れたような感じで身体をこちらに向ける。



その時だった。彼女から放たれた激しいワキガ臭が俺の鼻と目に染み込んでくる。



クワッ・・・



Tの大量の脇汗がエアコンで急速乾燥され、残り香が毒ガスとなって俺を襲う。



彼女はそんな事を気にもしない様子で、少しウットリした表情で俺を見つめる。雰囲気はかなり良い。だが・・・



こ、これ以上近づけねぇ・・・臭すぎる・・



これはYのバリヤなのか。こんな身を守る術があったのか、と思えるほどの威力。これ、治療した方がいいんじゃね?・・・



こ、ここでバリアに屈するわけにはいかん。彼女はキスの受け入れ体制出来てるやん。



息を止め、彼女の顔に近づける。スッと目を閉じるY。そして唇が重なる。



彼女の口が堅く閉じているのが痛いほどわかる。そう、まだ俺を心から欲しているわけでは無いのだ。



と、同時に彼女の身持ちの硬さがわかった気がした。キスももしかしたら初めてなのかも知れない。



でも、キスを拒まなかった事に暗闇から光明を見出した。まだ、完全に俺は負けたわけじゃ無い・・・



俺はこれからの行動次第で、こちらに心を向かせる事も出来るかも知れないと思うことにした。



何せ、今回はHのお膝元での滞在。下手な事は出来ないのだ。言わば背水の陣。やれる事はやらなければならん。



彼女はキスを終えると直ぐにベットから起き上がる。明らかにそれ以上は進まないように警戒している事は直ぐにわかった。



そして彼女はこう続ける。



「明日のカットバ島へ行く件ね、今日のドライバーが連れてってくれるの・・・」



俺はキスの余韻に浸る暇もなく、彼女の毒が今頃回ってきたように頭の中が真っ白になっていった。



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