Iのアパートの前の道路を挟んで電柱に赤いボタンがありました。飯に行こうとしていると、いきなりIがそのボタンを押しました。


暫くするとバイタクが来ました。中々便利ですねー。バンコクでは見たことなかったです。




24話



夜七時にソイカーボーイのオールドダッチ前でH君と待ち合わす。暫くしてH君と無事に合流し、クレイジーハウスの前を通って、タイフード屋のラブシーンに入った。



前日もタニヤで会ったにも関わらず、H君がIを褒める。



「綺麗だねー。スタイルも良いし、服もカッコいいよ」



「ありがと!」



素直に喜ぶI。正直、Iと始めて会った時よりも、かなり垢抜けしたので俺も嬉しくなる。あの汚らしい姿を思い出すと、多少なりともコーディネートした自分が誇らしい。



俺とH君はビールで乾杯、Iは冷たいお茶を飲んだ。H君は辛いの大好きなのでソムタムや名前は忘れたが辛い炒め物なんかをバクバク食べる。



俺は相変わらずカオパットと、Iが頼んでくれた辛くない料理。(実際には辛い)汗と共にビールが進む。



H君は訪泰2日目なので元気一杯だ。流石にタイ人彼女がいるだけあって結構タイ語も話したりする。H君とタイ人彼女は元々日本のタイパブの客とホステスの関係だった。



それがいつしか恋仲となり、タイ人彼女は帰国してバンコクでOLをしているとのこと。H君は明日から彼女とパタヤで3日過ごすと言う。



俺はH君とIが楽しげに談笑しているのを見ながら、自分の旅の終わりを感じつつあった。



色々あったけど、喧嘩も無く1週間過ごせたのは奇跡では無いだろうか。Iも相当疲れたはず。何せ始めて会った客にそのまま1週間拉致られたんだから。



短くも濃い一週間が蘇ってくる。



あー、楽しかった。



食事を終え、まだ9時過ぎだと言うのにホテルに戻る。少しIを休ませてあげたかったから。



ホテルに戻るがIは休むどころか、ベッドで寝そべってユーチューブのドラマを見出す。



まぁ、それがリラックスするのなら仕方ない、と俺は一人シャワーを浴びる。



今思えばその気遣いがその日の夜を台無しにした。