バンコク、パタヤ行ってきました!初日こそ「金髪41才乳毛ババー」に地獄に落とされダメでしたが、パタヤで良い子と出会ったり、8人ほどの水着ねーちゃん達とプールパーティしたりと、二日目以降、充実で納得の旅でした!


 パタヤの良さを始めて知った感じです。一緒に遊んでくれた仲間の皆さんに感謝です!気が向いたらその辺もブログに書きたいなと思います。


 あと、今回のブログですが、パタヤにいるはずのIが何故、田舎のウタラディットに居るのか説明していませんでしたね。


 実は昨年の十月にIがパタヤで警察のお世話になり、一ヶ月近く収監されておりまして。それはもう大変な騒ぎとなりました。幾らか金も送ったりして。


 そして、家族の元で暫く暮らす事になっていたのです。その辺の事はすみません、詳細は伏せさせてください。



         §



 俺は踊リ子軍団の乗るワゴン車に乗り込み、Iの仕事場へと向かう。人家が無くなり、山中へと入っていくので少し不安になった。


「仕事場はこっちでいいの?」

「うん、私もよくわからないんだけどね」


 聞いたところ、Iは地元のダンサーをしていて、地方のイベントなどで色んな場所を回っているらしい。ただ、日帰り出来る場所限定らしい。なんかジプシーみたいで少しワクワクした。


 山奥に入り丘を登ると、その頂上付近は少し開けていて、道の片側には小さな駐車スペースと食事や土産物などが買える小屋があった。その反対側にはイベント広場があり、プレハブ事務所やイベント用の舞台が組まれていた。


 俺達はその舞台の裏に車を止める。どうやらここが会場のようだ。舞台には音響を確認するスタッフなどが赤い統一のTシャツを着て忙しそうに仕事をしていた。


「やぁ、日本人!」


 舞台のDJブースのような場所から声をかけてくる若者。よく見ると、先程まで一緒に飲んでいた髪を後ろに縛った兄ちゃんだ。


「なんだ、君もここのスタッフだったのか」

「そうそう。他の奴らもだよ!」


 指差す方を見ると、見覚えのある若者達がこちらに軽く手を振っていた。完全アゥェー感も少しは和らぎ、ほっと息を吐く。


「seven、私達は着替えてくるね」


 Iはそう言うと他の女の子達と着替えを持って舞台下へ行き、服を脱ぎ出した。



 うお……。丸見えやん……



 流石に恥ずかしいのか、何人かの子達は時折周囲をチラ見して警戒しているようだ。俺はタバコに火を付け、他の方角を見ながらも、時々様子を伺っていた。だって、普通……見るでしょ……男なら。


 流石にブラは外さないよなー、なんて思っていると。


 あっ、外した。……これはヤバイやつやん。



 咄嗟に身体を彼女達の反対に向ける。俺だけが意識しているようで、他のスタッフなんか平気で仕事していた。


 椅子に座り、いつ身体を戻せば良いか考えているとIが声を掛けてきた。


「seven、ご飯だよ!」


 そう言ってカオパットクンが入ったスチロール製の白い弁当を渡される。Iも黒いブラから肩紐が透明なやつに変わっていた。最初からそれにすれば良いのに。

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舞台裏。よく見ると女の子達が座って居るのだが、彼女達はあの場所で生着替えしていた。こちらから丸見えなのだ。


 Iはガパオライスの弁当で、見た目が美味しそうだったから俺のと半分こして食べた。しかし、ガパオは辛くて涙が出てきた。


「好きなの飲んでね!」

「あ、ありがとう」


 ママさんがビールの小瓶を俺に渡しながら、飲み物が入ったオケを指差した。なんだかみんなに気を遣わせて申し訳ない。


 少しすると社長が現れた。六十歳くらいのおじさんでこちらも気さくな人。日本人が珍しいのか、色んな事を聞いてきたので答えられる範囲で身振り手振りで会話した。多分話は半分程度しかお互い理解してないと思うw


 表舞台側の前にはテーブル席が何セットか置かれ、その後ろには椅子だけが並べられている。既に何人かの客が座っていた。


 そうこうしているうちに、19:00となり開演の時間となった。準備のスタッフはお役御免、とばかりにタバコを吸いながら俺の座っている椅子の付近で休憩。お疲れ様でした。


 何のイベントなのか聞かなかったのでわからないが、一番良い席にお爺さんとその家族が座っていて、ショーの最初にステージで何か言っていたので誕生日会みたいなものだと思う。他の人達は親戚や縁者、そして立ち見してる人達はギャラリーと言ったところかな。


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音楽が流れる前はここで彼女達はスタンバッている。そして音楽が始まると一斉に立ち上がり、輪になって踊りだすのだ。そして音楽が終わると席に戻る。なんか変な感じ。



 音楽はタイの民謡?みたいな曲で、踊りもタイ舞踊のような手踊りだ。衣装が今風なのに、何か違和感。ま、これがこちらの習わしなのだろうね。それにしても適当な踊り過ぎて笑ってしまった。特に上手いわけでもなく、踊りもバラバラで間違えてる子もいる。それをニコニコと見守る人達。まさにタイランド、微笑みの国だ。


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時々、この輪に酔っ払った人達が乱入して一緒に踊っていた。しきりにIに言いよるオヤジがいたが、思いっきり無視されてて少し可哀想になる。


 宴もたけなわになると人が入り乱れてぐちゃぐちゃに。十代の若い人達も参加していた。


 そしてビンゴみたいな景品タイム。冷蔵庫が一等で二等が扇風機二台。あとはサランラップとかそんな感じ。風船セットをもらった子供は全然嬉しそうじゃなかったのが印象的だった。

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 そして、髪を後ろに縛ったDJの若者が突如マイクを持ってタイ語で叫ぶ。その手は俺を指差している。



 以下、脳内日本語変換。



「今日は遠路遥々、日本から友達が来ています!彼はタイを愛し、文化を愛する兄弟です!」

「はぁ?!!」


 Iがステージから駆け寄り、俺に「おいでおいで」する。お、お前もか!!


「む、無理無理wwww」

「いいから行きなよ!」

「やだ。」

「いいから!」


 隣で一緒にウイスキーを飲んでた若者二人が突然俺を掴んでステージに無理矢理押し上げる。


 最早酔いは覚め、顔面蒼白状態。一番困るパターンだ。



「紹介しましょう!sevenです!」


「「「うぉー!!」」」


 みたいな声援が飛ぶ。(脳内日本語変換)


 そしてIが、がっしり俺の腕を組み、頭を俺の肩に預けた。こんなサプライズいらねぇ。


 なにこの茶番は……。誕生日会みたいなところで俺、全然関係ないやん……。しかし……ええい、わかった!


 俺は掴まれてない方の腕を高らかに挙げ、最大の愛想を会場に振りまく。日本男児は決して臆してはならぬ!


 さっきまでしつこくIを口説いていたオヤジが苦笑いしている。すまんな、そう言う事だ。


「ミュージックスタート!」


 今までと違い、ディスコミュージックが流れ出す。そして若い子達が我先とステージに上がり、踊りまくる。


 なるほど。最後は今風の盛り上がりもしっかりとプログラムされていたわけだ。その繋ぎとして俺を紹介してくれたんだと思う。


 腹をくくった俺は、大好きなEDMに乗せてIと一緒にステージで踊り狂う。時折、スタッフがタイウィスキーを俺にボトルごと飲ませてくる。解放された俺はもう怖いもの無し。


 ステージはめちゃくちゃ盛り上がってた。それを見て笑う観客。



 あ……。やっちまった……。



 ふと気がつくと、ステージに残ってたのはダンサー達と俺だけだった。他の客は席に戻り、一息つきながらこちらを眺めている。


 
 あ……穴があったら入りタイ🇹🇭。



 久々のヤラカシにがっくりとうな垂れる俺だった。