Seven's Thai

40半ばにしてタイに目覚める。擬似恋愛に憧れるが未だ擬似恋愛した事がないオッサンの哀歌。

妄想日記「2hour love」

Profile:[ seven ]
①結婚していても恋したい
②離れていても愛されたい
③色んな女性と遊びたい
そんなオバカな夢を追い続けるオッサンのThai旅行記。
果たして願いは叶うのか・・・

妄想第32話 ナイス長介

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シャワーの音で目が覚める。どうやらPimのようだ。




「調子戻ったの?」




「だるいけど、いつもの感じだよ」




「そっか、後で何か食べよう」




「そだね!」




早々に身支度をする。時計を見るともう昼の12時近かった。




身支度を終え、足早に出ようと部屋の扉に手を掛ける。




「ヒロ!」




「ん?」




Pimが背後から振り返った俺に抱きついて、キスの不意打ちを食らわせてくる。




「ありがと・・・ヒロの事・・好きだよ」




Pimはそう俺の耳元で囁くと、俺が言葉を発する前に足早に部屋を出ていった。俺が何て言うのか、聞くのが怖かったのかも知れない。




正直、Pimの事は大好きだ。全てが過去の誰よりも完璧。でもシャム姉妹の言葉が頭から離れない。




「これから出会う、どんな人でも幸せにしなくてはならないのです」




シャム姉妹の言った言葉を考えると、どうみてもPimだけに限った話では無い。今後Pim以外の人も対象になるなら、彼女に深入りしてもお互い辛いだけのような気がする。それだけに積極的になれない自分が居た。




フロントで会計を済まし、ホテルのレストランで食事を摂る。そしてホテル前で待機しているトゥクトゥク乗り込み、ホアヒンのロットゥ乗り場へ向かう。




「ロットゥでいいの?」




「うん、こっちの方が早いし、料金も安いからね」




ロットゥは乗り合いワゴン車だ。運転手がぶっ飛ばして走るので確かに早い。でも乗り心地は最悪だ。




バンコク行きは早くに定員が埋まるので乗って直ぐに出発する。




Pimとは手を繋ぎながら、新しいアパートの話で盛り上がった。




家賃の希望は俺の収入から見たら5000〜8000が限界だ。Pimの部屋より質は落ちるが、郊外ならそんなに悪く無いはずだ。




そんな話をしてると、あっという間に戦勝記念塔前のロットゥ乗り場に到着した。




一旦Pimの部屋にタクシーで戻る。俺は暫くして仕事に行かなければならないが、Pimの放置は出来ない。監視しなければ苦しくなって、またクスリに手を出す可能性もある。




こりゃ長介に事情を話して二階の部屋にPimを居させてもらうようお願いするしかないな。




早速長介に電話し、Pimを連れて行く事を話す。詳細は店に着いてから話すと約束した。




「Pim、今はどう?調子は悪くない?」




「だるいけど、昨日ほどじゃない。大丈夫」




「俺の店の二階に部屋があるからそこで店終わるまで待ってて。ママにも電話しといたから」




「う、うん。わかった」




Pimに水、多めのタオルとビニール袋をバッグに詰めさせ、支度をさせる。




午後6時、タクシーで店に着く。マイケル、長介、ニムは店に居た。




「お土産は?」




「ごめ、忘れた」




「あんた、本当に何の役にも立たないねぇ・・」




長介は呆れたように話す。マイケルとニムはPimをチラ見しながら部屋を清掃している。




「こんばんは」




「ああ、いらっしゃい」




「悪いね、ママ」




「で、どうしたんだい?」




「ここじゃ何なんで二階でいいかな」




「ああ、わかった」




3人で二階へ上がる。そこで今までの事情を詳細に説明する。長介はビックリした様子も無く、頷きながら聞いていた。




「事情はわかったよ。Pim、汚い部屋だけどケンが仕事の間はここに居な。あと、苦しくなったら私に言うんだよ?」




「はい・・宜しくお願いします」




Pimは長介に深々と頭を下げる。長介は軽く笑みを浮かべながら、落ち着いた表情だ。




「ママはこういう事に慣れてるの?」




「まぁね、こんな商売に関わってたら、そんな話はあちこちで有るんだよ。ま、あんたみたいにクソ正直にクスリやってる子を守りたいって言ってきた馬鹿は居なかったけど」




「ハハ・・・(^_^;)」




「あのね、クスリを抜くのは並大抵じゃないよ?しかも自力でなんて、よほどの精神力が無いと厳しいんだ。解ってるのかい?」




「うん、解ってる」




Pimも頷く。




「覚悟は有るんだね?それなら私も協力する。でも、くじけたり、またクスリに手を出したら、即刻ここから叩き出すし、警察に突き出すからそのつもりでいなよ?」




「わかってる。店にも迷惑は掛けない」




「宜しくお願いします」




「良し!話はここまで!それにしてもPimは綺麗な子だねぇ。ケンの彼女なのかい?」




「はい!」




即答するPim。




「ちょww付き合ってるってほどまだ何も進んで無いし・・・」




「ケンはね、嘘みたいな話だけど一旦死んだって言うんだよ。でもね、その時から人が変わったようにシッカリし出して、店も上手くやってくれるようになった。昔は口ばっかりのボンクラでねぇ・・・」




「はい、知ってます・・・」




「ちょwwwなに、マイナスイメージ植え付けてるんだよwww」




「褒めてんだよ!」




「そうだよ、ヒロ。シッカリやってるって言ってくれてるでしょ?」




「そりゃどうも・・・m(_ _)m」




「さ、ケン。あんたは仕事行きな。私はPimと一緒に居るからさ」




「ありがとう、頼むね」




「ああ、私の言葉に二言は無い」




そうして暫く夜の間はここでPimが世話になることになった。




それにしても、長介があんなにナイスな奴だとは思ってもいなかった。




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妄想第31話 逆噴射來たる!

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「き、気持ち悪い・・・」




「大丈夫?ビニール袋いる?」




セブンイレブンで買った時のビニール袋を取りにベッドを降りる。




うげぇぇえええっ




我慢できずにその場で吐いてしまうPim。直ぐにPimの元に戻って背中をさする。




「ゴメンね・・う・・・」




また吐き出す。昼過ぎに食べたものが、ある程度消化された姿でベッドに撒き散らされた。




「ちょっと待ってね」




直ぐに洗面所に行ってハンドタオルを水で濡らしてくる。そして汚物を拭き取り、ビニール袋に入れる。




「Pim、こっちに移動できる?」




汚物のシミが無い方にPimを移動させる。吐いた場所を丁寧に拭き取り、新しいタオルで覆う。




「ヒロ・・・ヒロ・・・辛いよ・・・辛いよぅ・・・」




涙をポロポロ流しながら、うわ言のように呟くPim。アイシャドウが涙で濡れて、すごい顔になっている。




「俺はここに居るから・・ずっと居るから、安心して・・・」




Pimの手を握りしめ、髪を撫でる。汗をかき続けるので水を飲ます。そして吐き出す、の繰り返しだ。吐くときはプラスチック製のゴミ箱に吐かせた。




これだけ汗をかくと、吐いてもいいから水分を補給させるしかない。Pimの身体をタオルで拭く。パンティ一枚で裸なのだが、エロいとかそんな事言ってる場合じゃない。




丁寧に身体の汗を拭き取り、時間があれば背中をさすって手を握る。電話で乾いたタオルを持ってくるようフロントに電話する。




フロントに理由を聞かれたが、バスタブから水が溢れたから拭くと言って、5枚以上持ってこさせた。




深夜2時過ぎ、Pimは大分落ち着き、吐き気も汗も引いてきた。




「少し楽になった?」




「うん・・・」




「ちょっと顔拭こう・・・すごい事になってるw」




「えへへへ」




笑うくらいの余裕が出てきたみたい。




「少し寝なよ。俺も添い寝するよ」




「うん、ありがとう」



一息ついたのでドッと疲れが出る。Pimは布団からはみ出て上半身裸のままで居る。




「ね、裸だよ?w見えちゃってるww」




「キャッ」




直ぐに布団に潜り込むPim。そんな所が可愛い。




「ヒロなら見られても恥ずかしくないよ?」




「それはどうも(*^_^*)」




本音はマジ嬉しかったが、ここでオオカミになりたくなかった。




「どう?体調は」




「うん、吐き気は止まったよ。でも良くはないかな・・・」




「ま、そうだろうね。暫くそんな日が続くと思うけど頑張ろ!俺も付いてるよ」




「ヒロは私の症状は軽度だって言ったよね?軽度でもクスリやらないとこんなになっちゃうんだ・・・」




「だから怖いでしょ。クスリってさ・・」




「うん、怖い・・・」




「少し寝よう。隣で俺も寝るから何かあったら言って・・・」




「うん、恥ずかしいからそこのブラとバッグの中にTシャツあるからそれ着たい。持ってきてくれる?」




「はいよ」




散々、俺にあられもない姿を見せておいて、今更ww




「もう寝なよ。疲れてるでしょ?」




(・・・スゥ・・スゥ・・・)




寝るのはやっ!俺も今のうちに寝よっ・・・








午前4時、二回めの発作。




「ヒロ・・・ヒロ・・・苦しい・・・」




寝ぼけ眼で目を覚ます。




「気持ち悪い?」




「うん。クスリ欲しい・・・」




「バカ言うな。クスリなんか無い」




「でも苦しいよぅ・・うぇっ・・」




もう吐くものは残って無いはずだが、胃液のようなものを吐き出す。こりゃ苦しいわ。飲みすぎで、吐くもの無いのに吐く辛さは俺にも解る。それと同じかどうかは知らんけど。




汗もひどいので枕元の水を飲ます。




「ヒロ!・・ヒロ!」




ゴクリと水を飲んだ後、思い切り抱きついてくるPim。




「痛ててててててっ!」




よぼと辛いのだろう。俺の背中や腰の辺りを長い爪でひっ掻く。つうか、突き刺さる?みたいな。Pimはそれどころじゃなく、顔を歪めて苦しんでいる。




2度めのビッグウェーブ、キタコレ・・OrL。




暫くずっとオェオェするPim。吐くものは余りないが、その分辛そうだ。




「ヒロ・・もっと側に来て・・」




すでにPimを抱きしめてる俺は、これ以上近づけないほど側に居るんですが・・・




俺は、自分の首筋にあるpimの顎を軽くこちらに向け、ゆっくりとキスをする。反対の腕でPimの髪を撫でる。これで少しは落ち着くかな・・・




Pimも目をつぶってキスに応じる。舌が絡み合い、俺の舌がPimの口の奥に潜り込む。右手を髪から彼女の左胸に移動し、親指で乳首を刺激しながら丁寧に揉みしだく。




「ブハッ・・・ゲボッ・・オェッ・・」



.
Pimが咄嗟に口を外す前に「カレ」は俺の中にやって来た。




うえっ・・ゲボッ・・・




さっきPimが飲んだ水の逆噴射、しっかりイタダキマシタ(´Д` )




「ゲボッ、ゲボッ・・」




俺は口周りをビショビショにしながらPimの背中をさする。




「ご・・ゴメンね、ヒロ・・」




「俺の事はいいよ、大丈夫だから」




それから朝方の5時過ぎまで嗚咽が続く。




疲れきったのか、再び眠りにつくPim。フロントから届けられたタオルは全て消費した。




今度はいつものPimの寝息だと気付いた俺は、一息ついてシャワーを浴びる。そして再びPimの隣に入って髪を撫でながら、バレない様にそっと乳を揉む。これは看病の報酬だ。




そしていつの間にか俺も眠りに就いた。




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妄想第30話 長い夜の始まり

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ビーチ沿いでトゥクトゥクを降り、シーフードレストランで昼食を取る。




俺の頭の中はこれからPimをクスリからどう守るのか。その一点に絞られていた。完全に入手を断つには一切の存在を消すしか無い。




住む場所、働く場所、電話番号、友達との連絡などなど。場合によっては実家とも暫くは連絡を断つ必要があるかも知れない。




後はクスリ欲しさにPim自身が求める事も監視して止めなければ意味が無い。




軽度の中毒とはいえ、ここバンコクでは簡単すぎるほど入手が容易なのだ。手を出し続ける限り、泥沼に行き着くのは個人差は有るものの、確定している。




それほどクスリは蜜の味なのだろう。




「ね、どうしたの?ボーっとしてるよ?」




「ゴメンゴメン、なんでも無いよ」




大口叩いた手前、Pimの更生計画がノープランだとは口が裂けても言えない。早く決断しなければ。




「身体・・・大丈夫?」




「うん、やっぱりダルい。やるとスッキリするんだけどね。でも我慢しなきゃ・・」




「当たり前だろ!約束したじゃん」




「うん、ゴメンね。なんか本当に辞めれるのか不安になるの・・・」




やはり俺の口約束だけじゃ本気になれないんだろうな。ここは覚悟を見せなきゃダメだ。食事代を支払い、歩いてビーチに向かう。




「これから色々聞くけど、素直に答えてくれるかな。言いづらい事も含めて・・・」




「う、うん。わかった」




「Pimが吸ってるクスリはヤーバー(覚醒剤)でいいのかな?」




「うん・・・」




「炙って鼻から吸うだけ?注射はしてない?」




「注射は子供の頃から怖くて嫌い。したこと無いよ」




「わかった。あと、誰から買ってるの?」




「店の子が私の分もまとめて買ってくれる。でも、売ってる人に会ったことは何度かある。一緒に買いに行ったこともあるから」




「そっか」




「あと、Pimがクスリしてる事を知ってるのは、その友達以外に何人いるの?」




「その友達とその子に売ってる男の人だけ。後は知らないよ。店クビになるし、警察に捕まるから」




「店で抜きうち検査とか無いの?」




「あるんだけど、事前に情報が入るの。売ってる男の人から友達に連絡が来る」




「警察と繋がってるんだね」




「うん、そう言ってた。だから安心して買ってくれと言ってたよ」




「検査の日はどうするの?店に行かないの?」




「ううん、怪しまれるから行くよ。その時は店に入る前に他人のおしっこを買うの。1000バーツも払うの」




「そっか」




大体事情は掴めた。おしっこまで売るとは恐るべし。ちょうど露店で水着を売っていたので買うのか聞いてみる。




「水着売ってるよ。買う?」




「ううん、今日はいい。本当に今、身体がダルいの。もう正直にヒロに言うね。私ね、クスリしてない時はかなり辛いの。夕方になると欲しくてたまらなくなる。癖かな・・・」




リアルな言葉に少し戸惑う。だって俺には全く縁の無い話。内心ドキドキする。




「うん、でもこれを我慢するんだよ?とにかく俺も付いてるから頑張ろ!」




「うん、一緒に誓ったもんね」




「そうだよ、頑張ろうね。あと、言いづらい事があるんだ」




「なに?」




「仕事を辞めてコンドミニアムも移って欲しいんだ」




「え?仕事も家も?」




「うん。分かり易く話すね。クスリを断つにはまずクスリを売る人とPimを知ってる人からから逃げることから始まるんだ」




「どういう事?」




「だからね。Pimがいくら、もうクスリが要らないって言っても、彼らは何とかして売ろうとしてくるんだ。逃げたって家に来るし、友達に居場所聞いたり、店にだって来る。で、買っちゃえば、クスリをまた使うでしょ」




「えー、店は困るよ。クビになっちゃう」




「うん、店に来たらって思うと怖いでしょ?そう無言で脅しているんだ、彼らは」




「それと、クスリ売る人や店の人、クスリ友達ってPimの実家とか知ってるの?」




「ううん、知らない」




「それなら大丈夫。君が行方をくらませば追っては来れないね。大体、クスリを売る人はマフィアと繋がってるの知ってるよね?」




「う、うん・・」




「あの人達に抵抗出来る?出来ないよね?だから逃げるの。何処にいるかもわからないように」




「そっか、ヒロの言いたい事はわかったよ。でも仕事を辞めるって事は、お金も無くなるって事だよね。私、どうしたらいいんだろ・・・」




「Pimは毎月どのくらい収入があるの?」




「月によるけど、日本人の長期連休やシルバーウイークがある月で大体50000バーツ前後。そうでない時で30000〜40000バーツくらいかな」




相当売れっ子のはずなのに、それほど高く無い。でもうち店の子らの何倍なんだww




まぁカラオケは営業時間が短いからペイバーされた場合は大体1日1人が基本。相当早い時間にショートでペイバーされて、近くのヤリ部屋でこなさない限り、1日2人は厳しい。




そう言う意味で考えたら売れっ子でもそんなもんか。でも一般の人の何倍もの収入だ。そりゃ虜になるわな。




「ちなみに聞きますが、基本給はお幾らで?」




「私は13000かな」




やっぱりタニヤの売れっ子は基本も高いな。




「あのさ、無理言うようだけど暫くうちの店で働かない?勿論、オフ無しで・・・」




「オフ無しで幾らになるの?」




「驚かないでよ?良くて15000かな・・」




「・・・(。-_-。) 」




「でも嫌な客との夜の相手はしないでいいし、俺が仕事中も見てあげれるから安心だよ」




「今、家賃が10000なんだよね・・・」




「じゃ、違うアパートになるけど家賃は俺が払うから、そこで一緒に暮らそうよ。それなら小遣いもそんなに減らないしさ。それにPimの事なんだから少しは我慢して欲しい」




少しきつめの口調で話す。




「うん、それなら文句言わない。それと親にも毎月5000〜10000バーツ送ってるの」




「それは新しく働いた給料から何とかしてよ。親に仕事変えたから仕送りが5000バーツ固定になるって言って欲しい」




「そだね、ワガママ言ってられないよね?」




「うん、クスリ辞めるってのはそんだけリスクがあるんだよ・・・」




「うん、ヒロ・・・本気で考えてくれてるんだね。今、本当にわかったよ」




「うん(*^_^*)」




「次の給料日いつ?」




「月末だよ」




「そっか。俺はもうPimには店に行かせたく無い。クスリ友達もいるだろうしね」




「でも13000バーツだよ?指名やドリンクバック入れたら16000は超えると思う」




「んだね。でも店に行ったら気が変わるかも知れないしな。俺が保障しようか?」




「・・・んーん。いいよ。私の事なんだから私がしっかりしなきゃ・・・」




「んだね・・・」




Pimがここで怯んでるようじゃクスリなんか辞める事は出来ない。




「わかった。もう店には行かない。今月の給料も捨てる。取りに行かない」



「じゃあさ、月末まで一週間でしょ?今生理休みだし、チーママに電話して親が病気で田舎に帰る事にしたら?んで、月末の翌日に店に行って昼間にお金をもらう。んでそのまま退職ってのは?」




「ん、いーの。そんな事考えたら覚悟が足りないよね?もう私は店には行かないよ」




言った自分が恥ずかしくなった。




「わかった。じゃ、そこのビーチで少し休もう」




1脚150バーツのパラソルとデッキチェアを陣取る。そしてコーラとビアシンを注文。海を眺めながら一服する。




海岸ではジェットスキーやパラセーリング、バナナボートなんかで賑わっている。そんな風景を眺めながら潮風と波の音で心が癒される様な気がする。




「じゃ、帰ったら新しいアパート探そうよ」




「うん、そうだね・・・」




歯切れが悪いPim。顔色も悪い。




「どしたの?」




「うん、体調悪い・・・ダルいの・・」




クスリを摂取しない副作用か。これはどうしようも無い。




「ヒロ、手を繋いで・・・私を守って・・」




「うん」




Pimの手を繋ぎ、そっと見守る。相当苦しそうだ。まだ3時過ぎだと言うのに、もう禁断症状が出ている。俺はクスリを飲ませないように見張る事と、気を紛らわせてあげる事しか出来ない。




暑さなのか症状なのか、Pimは汗びっしょり。コーラが無くなり、水を新たに注文して飲ませる。




「ね、ヒロ・・・今日は帰りたく無い・・ここでヒロとの想い出が欲しいの・・・」




嬉しい申し出だが、まずは休ませる部屋の確保が最優先だ。





「歩ける?」




「うん、なんとか」




会計を済ましてビーチ沿いのホテルを探す。ホテルは幸い沢山ある。一番近いホテルにチェックインする。一泊1人2500バーツの部屋だ。




部屋に通され、ベッドにPimを寝かせる。暫くするとPimは寝てしまった。その内に水や食料を買い出しに出掛ける。




部屋に戻り、俺もウトウトとソファで寝てしまった。起きたら夜7時を過ぎていた。




慌ててPimの様子を伺う。意識はあるが汗だくでかなり辛そうだ。




「ヒロ・・・一緒に居て・・・私の側にいて・・・」




「う、うん」




「苦しい・・辛いよ・・・」




Pimはいつの間にかパンティだけになっていた。相当暑がったのだろう。俺もズボンと靴下を脱いでベッドに入る。




Pimは俺が隣に来ると抱きついて来る。Pimを抱きしめながら頭や顔を撫でる。




「ヒロ・・ヒロ・・ずっと側にいて・・・離れないで・・」




息を荒げながら苦しそうに俺にしがみつくPim。大きな胸が俺の身体に触れる。




「夜にクスリ飲まないの初めて?」




コクリと頷くPim。かなりキツそうだ。汗でシーツはビッショリ。その上にバスタオルを敷く。




そして俺とPimの長い夜が始まった。




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妄想第29話 誓い

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朝6時過ぎに起きるとPimはまだ寝ている。先にシャワーを浴びた後、彼女を起こそうとするが中々起きない。相変わらずだるそうだ。




ふと考える。この部屋の何処かにクスリが隠してあるのだろうか。それとも何時も持ち歩いているのだろうか。




眠そうな顔でPimが声を上げる。




「ん〜、ヒロ、やっぱ水着着たいよ。泳がなくても良いからさ」




「んじゃ、ホアヒンで買おうよ」




「そだね!」




Pimはのそのそと起き上がり、寝ぼけ眼でシャワーを浴びる。そして着替え、化粧をする。支度が出来た時点でタクシーに乗り込み、南バスターミナルへ向かった。




今日のPimのファッションは紺の水玉ワンピースに白のカーディガン、サンダル。後は白のキャペリン(つば広帽子)だ。大きめのバッグも持っている。初めて見る服だから買ったのかな。




南バスターミナルには7時半頃到着。ちょうど8時発のバスの予約が取れた。近くの屋台で水2本とお菓子を買い、Pimも青いマンゴーを切ったオヤツを買っていた。




こっちの子達は青マンゴー好きだね。これに唐辛子の入った塩を付けて、バリバリと食べる。定番オヤツなんだろう。なんか遠足みたいな感じになってきた。




バスに乗り込み、ホアヒンに向かう。エアコンが効いて寒いので、俺が持ってきたブランケットに2人で包まる。なんか恋人みたいで気分がいい。




時々居眠りしながら水を飲んだり、マンゴーやお菓子を食べたりして過ごす。車内は旅行客で一杯だが、静かにしている。




11時頃にバスターミナルに到着。待っているトゥクトゥクに乗り込み、まずはワット・カオ・タキアブを目指す。




トゥクトゥクは片道300バーツ、運転手は帰りも駐車場で待ってると言う。そうしないと帰りのトゥクトゥクは捕まらないんだそうだ。




10分くらいで到着。坂道を登って塔の麓の駐車場で止まる。運転手はここで待つと言う。駐車場には猿が数匹の群れで徘徊していた。




「ヒロ、猿に気をつけて。物取るから」




「うん、わかった」




一度ここには来たことが有るので猿の事は知っていたが、初めてのフリをする。




土産物屋を通って長い石階段を登る。途中、疲れで足が震えてくるが、必死で我慢した。Pimは手すりを持ちながらヒーヒー言っている。




やはり夜の嬢は体力がない。これは経験上タイレディに共通している。昼間遊ぶと大抵ヘロヘロになる。




「大丈夫?」




「疲れるぅ〜」




自分もかなり無理してるが、余裕の表情で手を差し出す。Pimの手を引っ張り、階段を登る。




や、ヤバイ・・・足つりそう・・・




なんとか登りきって一息つく。白い塀に持たれながら絶景を眺める。高台なのでホアヒンの全貌が望める。




「ね!写真撮ろうよ!」




「いいよ!」




Pimが持っていたiPhoneを使って彼女を撮ってあげようとする。




「ヒロ、こっち来て!」




そう言うとホアヒンの景観を背景に、自撮りで俺との2ショットを撮った。




「これだけでいいの?1人で撮ったら?」




「ううん、いいの。今日はヒロが連れて来てくれたんだから、ヒロとだけの写真があればいい」




「そ、そう・・・(*^_^*)」




そんな事言われちゃうと、俺、勘違いしちゃう。そして、機を見てクスリの話を切り出す。タンブンの前にこの話をするつもりだった。




「あのさ、Pim」




「なに?」




「俺、気付いたんだ・・・Pimの悩み・・・」




「え?・・・」




「クスリで悩んでるんでしょ?この前、足を怪我した時は気付かなかったけど、今は分かってる・・・」




「そ、そう・・・」




Pimは急に顔色が変わり、表情が曇る。




「今はクスリ飲んでないでしょ?だから身体も実は調子悪いんじゃないの?見た目は元気そうにしてるけどさ・・・」




「そ、そう・・・だね。そっか・・ヒロ、気付いたんだ・・・」




「うん、それからずっと俺も考えてた。どうしたら良いのか。Pimも辛いんだよね?」




急に涙ぐむPim。




「私ね、去年の9月までオフ無しでカラオケで働いてたの。大学生だったしね」




「うん」




「それで遊びを覚えちゃって結局、就職せずにお店に残ったの。そしたらお金使うようになって。オフ無しじゃ食べれなくなったの」




「うん」




「それで卒業してからはオフ有りに変えたの。でも、好きでもない客に抱かれて凄く嫌だった。でも生活レベルは落としたく無いし・・」




「うん」




「で、毎日色んな人に抱かれる自分が嫌で嫌で・・・でも辞めれない。お金欲しいから・・」




「うん」




「言いたく無いけど、お客さんによっては凄く嫌な事させられる。変態だって沢山いるよ?そんなのがもう耐えきれなくて・・・」




「で、クスリを始めたの?」




「うん。最初は友達が持ってるやつを一緒にやって・・・」




「うん」




「クスリやると気が高ぶって、嫌なセックスを快感で忘れられる・・・どうでも良いやって気になって、その時だけは嫌悪感から解放されるの」




「でね、それから毎日部屋でクスリやってから仕事行くの・・・身体に悪いのわかってるから、それ以外は今でも我慢してる。でも身体がだるくて、今は関係無い時でもクスリが欲しくなるの」




「それが辛くてね・・・自分ではどうしようもなくなってる。今なら辞められると思う。でも、私はその意思が弱くて・・」




泣きながらPimは語る。俺は白い塀からホアヒンを眺めながらそれに頷く。話を聞くと誰にでもありがちな話だなと思う。ホアヒンを眺めてたのは、彼女の目をまともに見れなかったのもある。




「ね、俺が手伝うから今から辞めようよ」




「辞めるって、どうやって?」




「まず、クスリの入手を断つ。そしてその関係者は友達だろうが、一切の連絡も全て断つ。先ずはそこからだね」




「俺が出来る限りPimの側に居て、苦しい時も心の支えになるから」




「うん・・・大丈夫かな・・」




「今なら固い意志とそれを支援する人がいれば絶対に辞められるよ。君の症状はまだ軽い。半年でこの程度だったらPimの頑張りもあったと思う・・・自信持って!」




「うん、ヒロと一緒に頑張ってみる・・」




「ね、今もバックの中に入ってるんじゃ無いの?」




「うん・・・ある」




「タンブンしたら一緒に捨てよう。そして仏様に2人で絶対辞めるって誓おうよ。その為のタンブンでしょ?」




「う、うん・・わかった・・」




表情はまだ曇りがちのPim。




「じゃ、タンブン行こう」




「うん・・ヒロ・・ありがとう・・」




「出会った時の約束でしょ?ここまでたどり着くのが長かったけど。遅くなってゴメンね」




「うん、これで助けてもらえるんだよね?」




「助かるかどうかはこれからのPim次第だよ。俺は手伝うだけ・・・」




「わかったよ。頑張る・・」




テントで線香を買い、お布施を箱に入れてお堂に靴を脱いで入る。Pimは入り口に置いてある大きな布を腰に巻いた。中にお坊さんがいて説教とお祓いをしてくれる。




Pimと俺は手を合わせ、頭を下げて一心不乱に祈る。過去のタンブンでは無いくらいの気合いだ。




いつまでも頭を下げて祈るPim。色んな事を仏様と会話しているのだろう。




お堂を出ると右手に尼さんが小瓶に入った油を売っている。灯篭に火が付いていて、そこに油を注ぐ。そして再度手をあわせる。




小瓶を返すと尼さんが俺とPimそれぞれの腕に紐を巻いてくれた。オレンジの綺麗なやつだ。




「これが2人の誓いの証しだ。クスリ辞めたら一緒に切ろう。それまではずっと付けておく。いいかな?」




「うん、わかった。ヒロとお揃いだね!」




「そうだね」




階段を下って猿たちのいる駐車場に出る。大きなゴミ箱を見つけた。




「ね、ここでクスリと器具を出して。ここに捨てる」




「うん・・」




Pimはバッグから小さなクスリ袋とガラス管、アルミホイルの畳んだやつを取り出す。その瞬間だった。




「あ!」




猿が背後からジャンプしてクスリとガラス管を取り上げる。アルミホイルは地面に落ちた。




そしてダッシュで山に逃げ込む猿。呆気に取られる俺とPim。




「ビックリしたぁ〜〜」




「あの猿さ、シャブ中毒になったりしてww」




「本当だねwwキャハハハ!」




ま、盗られちゃったものは仕方ない。




行きで乗ったトゥクトゥクを見つけ、土産屋で買った水を運転手に渡す。




「ホアヒンビーチまで!」




そう言うと轟音を立てて走り出す。風が心地いい。いつしかPimの表情も穏やかだ。




やる事はこれからだ。しっかりと話し合って進むのみ。




隣にいるPimは遠くを見つめながら、スッと自然な形で手を俺の手の上に添えてきた。




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妄想第28話 ホアヒンへGo

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ターミナル21の玄関前でPimと待ち合わせる。俺が付いてから10分くらいで合流した。Pimはタンクトップにカーディガン、下はジーンズと言うラフなスタイル。




「待った?」




「いや、少しだけだよ」




「何処で食べようか?」




「何食べたいの?日本食?」




「んーん、日本食はお客さんと良く行くから他がいいな」




「じゃ、インソムニアの所にあるオープンレストランへ行く?あそこなら何でもあるし」




「うん、いいよ!そこにしよっ!」




くぅ・・・相変わらず可愛いわ。でも俺はPimの客じゃ無いだけに、好き勝手に手は出せない。けれど、逆に彼女のプライベートの友人として一緒に居る事に何となく優越感に浸る。そのくらいPimは可愛い。




歩いてBTSの高架を渡り、ソイ14へ向かう。Pimはそっと俺の手を握ってきた。




う・・・これは何時もの仕事の癖なのか。それとも好意でしてるのか。んー、聞きたいけど聞けない。ま、そのままで♪( ´▽`)




Pimがどういうつもりなのか、ドキドキしながら手を繋いで歩く俺。彼女をチラ見して見るが、至って普通な感じなのが余計にわからない。




オープンレストランの前にある屋台の前ですっと手が離れた。少し残念。屋台を通り過ぎてレストランの空いたテーブルに座る。




程なくしてウェイターがメニューと水を持ってくる。Pimはシーフードと春雨の炒めもの、ソムタムとコーラ、カオマンガイを注文した。




相変わらずタイレディは沢山注文する。俺はいつものカオトムと手羽揚げ、ビアシンだ。




乾杯して食事をする。Pimはシーフードをフォークで刺すと、俺の口に入れてくる。口に入れた瞬間、痛みのような辛さが口中に広がる。




「か、辛ぇぇえええ!!」




思わず咳が出て、ビアシンで流し込む。




「キャハハハッ!」




大笑いするPim。悪戯っぽい目で俺を見る。確信犯ぽい。




「日本人のほとんどはこれを辛い!って言うんだよねww」




「ソムタムは辛いの知ってたけど、そっちもか!」




「美味しいのにねぇ」




そんな会話をしながら食事を取る。そろそろだよな・・・本題に入らねば。




「ね、Pim」




「ん?なに?」




「この前、約束したよね?Pimが休暇の時に何処か行こうってさ。覚えてる?」




「うん、覚えてるよ!」




「明日さ、ホアヒンのお寺にタンブンに行かない?ワット・カオ・タキアブだけど知ってる?」




「え?ホアヒン?遠いよ?」




「朝早いけどエアコンバスで3時間くらい。ビーチもあるし、あのお寺有名でしょ?」




「うん、連れてってくれるの?」




「うん、行き方調べたんだ。一緒に行こうよ!」




ここには以前、別の子と行ったことがあるのは内緒だ。




「わかった!超楽しみ!(*^_^*)」




「ビーチも行く?」




「うん、行く行く!!生理だから泳がないけどね」




「うん、わかったよ、ビーチでのんびりビール飲むのも楽しいよ?」




「そだね!」




やべ、超可愛い。




クスリの話はここ、バンコクでは話したくなかった。こことは全く違うシチュエーションの方が、お互い本音で話せるんじゃ無いかと考えたのだ。




そうと決まったら俺も明日は休まなきゃ行けない。早速、長介に電話する。




「なんだい?こんな時間に珍しいね」




長介も何処かの屋台で飯を食ってるらしい。車の音と会話が聞こえる。




「明日さ、休みたい」




「なんで?」




「理由は言いたく無い」




「あんたね・・・それでオッケーだせる訳無いでしょ」




確かにそうだ。




「ちょっと友達とホアヒンに行く事になった」




「女だね?」




す、鋭い・・・




「頼むよ、ここんとこ休んで無いし・・・」




「まぁ、最近あんたも頑張ってるからさ、わかった。休んでいいよ。あとお土産タノム」




し、しっかりしてやがる・・・




ま、長介なりの気遣いなんだろ。




「ね、行ってもいいって?」




目をキラキラさせてPimが聞いてくる。




「うん、いいってさ」




「やったね!」




「じゃ支度もあるし、帰ろ」




「うん!」




さて、明日はどうなるんだろ。神のみぞ知る。




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妄想第27話 チャッピーの事情

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ソイカーボーイで客引きをニムとする。俺が声を掛けて、客が捕まったらニムが歩いてチャッピーまで案内する。歩いて5分なのだが客は少し遠いと言う。




ここら辺が店舗として不利なところ。客が店を目当てに足を運んでくれれば問題無いのだが。まだまだ先の話か。




店さえ良ければ客は来る。これは自分が「タマ揉み」で有名なオーキッドマッサージへ足を運ぶのと同じ。




中古のトゥクトゥクでも買って送迎でもしょうかと画策している。それならソイカーボーイとは言わず、何処へでも行ける。




送迎付きの店なら需要あるんじゃ無いだろうか。まぁ店から半径1キロくらいが限度だろうけど。そこらも常連の場合は送迎の距離を伸ばすとかの融通を効かせれば良いかもしれない。




良し、今度中古でも見に行くか。今月の売上見て長介に相談してみる。




店の売り上げも新人入ったら少し伸びて来た。オフ無しの子達だけに客は店に長く居てくれる。




女子大生トリオが指名で埋まっても、次の客にも女子大生達を回転させて接客させる仕組みにした。BBR達にはヘルプをさせる。




アミーゴには長めのドレスを着せ、腰以下の太さを隠させた。うん、案外普通にはなった。




眉毛には日本製のベビーパウダーをブジヤで買って渡し、胸元のアセモを治させた。めちゃ怒られたが本人の為だ。あれだけはイカン。日本人は受け付けない。




改造人間にはもう少し可愛げのある化粧に変えさせた。柳○可奈子の写真を見せて勉強させたのだ。頬に赤みを入れて目元のケバさを無くしたら、案外デブ専には受けそうな感じになった。




それが今週の売り上げに少しだが華を添えるようになったのだ。相変わらずオフ有りなのにオファー無しだがww




今週だけなら日当たり10000バーツくらいの売り上げか。このまま行けば1ヶ月300000バーツだからギリでなんとかなりそう。




長介に聞いたところ、毎月の家賃と光熱費が大体80000バーツ。ここらじゃかなり安いらしい。建物のオーナーとは知り合いとかで融通してもらってるみたい。あとは店の改装費用のローンが次に30000バーツ。




酒代はこのペースで月に30000バーツ。ビールはアサヒのドラフトビール。タイ生産だから安い。焼酎も鏡月なら200バーツ、黒霧島でも1000バーツ。ウィスキーもバランタインなら300バーツ、ニッカでも600バーツ。これを5倍以上で売るんだからはっきり言ってボロい商売だ。




残りは人件費だが、ホステスは基本給が5000バーツ。あとは指名、バックなんかで、ざっくり平均10000バーツ程度か。マイケルとニムは固定8000バーツ。ニムやマイケルのチップは集めて分配するようだ。




俺は月に20000バーツと歩合。1ヶ月の売り上げの5%だ。月に300000なら15000くらいか。




残りが80000バーツくらい。このくらいが長介の取り分か。つうか、女の子6人でこのくらいが損益分岐点だろう。ここから更に女の子増やして売り上げ伸ばしてなんぼの世界だ。頑張らねば。




将来、少なくてもローテーションを考えて、今の倍は女の子が欲しい。チャッピーの規模ならそんなもんだろう。出来ればオフ有りの若い子が欲しいところだ。




夜の9時過ぎ頃まで客引きをする。今日は2人組を2組み、運良く4人組を1組ゲットした。




この人達は旅行者も多いので、女の子のラインナップの悪さに文句言って帰る人も結構居る。




しかし、元々最後はソイカーボーイでペイバーするつもりの人も結構居て、ゴーゴーが一番盛り上がる11時過ぎまでの繋ぎとして利用してくれる人達だ。




ゴーゴーを何件もハシゴして、女の子にチップを払ってると結局高くついてしまうこともしばしば。特にコヨーテ店が増えた今は尚更だ。




どのみち、「最後はバカラやシャーク、クレイジー辺りで選ぶなら、それまではチャッピーでどうぞ。1時間1000バーツボッキリですよ!」と。そんな感じで客引きしてるのだ。




9時過ぎると逆にチャッピーのフォローの為に店に戻る。客に名刺を渡して積極的に声を掛ける。




そして11時過ぎると店を閉め、客にも12時前には帰ってもらう。客が帰ると長介と簡単な片付けと収支計算。他の連中は暇な奴からさっさと帰る。




結局、Pimの部屋に帰るのは1時過ぎになる。本当ならゴーゴーにでも寄って行きたいのだが、まだ生活の基盤が整うまでは余計な事は出来ないし。




そんな感じで今日も終わった。店を後にしてタクシーを呼ぶ。丁度Pimから電話が入った。




「ヒロ、仕事終わった?」




「うん、今ちょうど終わったよ」




「これからそっち行くからさ、ご飯一緒に食べない?私、今日生理来ちゃったからお客さん取って無いの。明日から休みだよ!」




「そっか、4日くらい休むの?」




「ううん、2日だけだよ。後の日はお客さん取らずにお店には出るの」




案外大変だな。月2日しか休みないのか。




「わかった!何処で待ってればいい?」




「ターミナル21の前わかる?」




「オッケー!わかった」




Pimから食事のお誘い。かなり嬉しかった。しかし、彼女の闇を知ってしまった俺。これからどうやって対応しようか・・・




急にその事を思い出し、身震いする俺だった。




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妄想第26話 派閥

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「何で?辞めたいの?」




突然の申し出に焦る俺。




「ちょっと外で話しても良いですか?」




眉毛達が何か察したように互いに目配せする。なんか嫌な感じ。店の外に出てKeawと話をする。




「私、あの3人に嫌われてるんです・・・」




来たよ、やっぱりと言うか。Keaw達が来てから、彼女や他の女子大生ばかり指名が入るから気にはなっていた。つうか、心配してた。




「そんな事言わないでよ。お客さんだって増えてきたし、辞められちゃうと困るんだ」




「他の子達だって同じなんです。皆んな辞めたいって・・・」




「どんな事されるの?」




「眉毛さん達は私達と喋ってくれないし、睨んだりするんです」




「そうなの?だって指名が重なったらヘルプしてくれるんでょ?」




「はい、でも嫌な目つきで私を見るし・・」




んー、なんか昔の俺の会社での話みたいだ。良くある年増VSヤングみたいな・・・




お互いが意識してるから、何事も全て悪い方向に捉える。それが積み重なり、派閥が出来て敵対する。日本の職場の縮図だな、これは。




経験上、これは対応を少しでも間違うと大事になる。何かwin-winの施策を考えねばなるまい。




「Keawは眉毛達は何で君らに冷たくしてると思うの?」




「私達、入ってまだ間もないのにお客さん付いてるから僻んでるんだと思います」




「全くその通り!!わかってるじゃん!しかも、Keawは美人でしょ?妬むのも当然だよ、」




「そう・・・ですよね・・・」




「女性に限らず、そう言うのってさ、人として正常な気持ちだと思う。自分に無い物を持ってる人って、うらやましいでしょ?」




「はい・・・」




「そこに気付くって事はKeawだって、眉毛達には無いモノを持ってるのは理解出来てるって事でしょ?君が若くて美人だってこと」




「はい・・・」




「そこの部分が自分で勝手に壁作っちゃうんだよね。自分が優れてる事気付いてるから、劣る人達から妬まれてるって感じやすくなっちゃうわけ」




「眉毛達はいわゆるこの道のベテランでね。まぁ1人若いのも居るけど、Keawの言ってるような事って、彼女らはとっくに経験してるわけ」




「眉毛達は君らのヘルプでもバックが入るから感謝してたよ?助かるってさ(嘘)」




「そうなん・・・ですか?」




「うんうん、だから自分から壁作っちゃダメだよ。逆にもっと眉毛達に頼ってみたら?多分優しくしてくれると思うよ」




「はい・・・でも・・・」




「まぁ俺からも少し言っとくよ。Keaw達に誤解されるぞって。とにかくもう少しだけ頑張ってみて!俺が全面支援するから」




.「はい、宜しくお願いします」




その言葉を聞いて間髪入れず眉毛達を呼び出す。タイムラグは命取りになる。




「眉毛、3人ともこっち来て」




「何?」




「あのさ、新人達の事なんだけどね。君ら冷たくしてんの?」




こいつらには気は使わない。




「そんなつもりは無いんだけどね。頭に乗ってるとは思うけど」




おいおい。やる気満々だな。




「おまwww先輩なんだからさ、あまり若い子を敵視すんなよ。彼女らは新人で何もわかんないんだしさ」




「あ、ケンは若い子の味方なわけ?」




ほら来た。このセリフ。過去何度も職場で聞いたやつだ。




「いや、そんなんじゃ無い。俺は君らに気持ち良く仕事してもらいたいんだよ。それで俺は給料もらってるんだしね。それに俺は君らとの方が付き合い長いだろ?」




「まぁね、あんたまで向こう側に着くってんなら私ら店辞めるよ」




おお、ナイスな言葉!とは思ったが口には出さない。




「あのさ、提案なんだけどね。君らに新人教育して欲しい」




「嫌だよ!何であいつらに・・・」




「いや、ここは割り切れ。自分が教育した子達の売り上げの5%をロイヤルティで給与に加算する」




「マジ?それって・・・」




「ああ、それってチーママと同じだ。もしあの子ら1人、一か月50000バーツ売り上げたとする。そしたら教育係には5%の2500パーツだ。オフ有りの子がペイバーされたら一回300バーツ渡す。どう?悪くないだろ?」




「う、うん・・」




「自分で稼げなくても指導した子達が売れれば実入りが増えるんだぞ?やりがいだってあるだろー」




「そだね・・いい話だと思う・・・」




「他の2人は?」




素直に頷く改造人間とアミーゴ。アミーゴもここに2年くらい居るみたいだから大丈夫だろう。




「じゃ、眉毛はKeaw担当な?改造人間はもう1人のNamな。アミーゴにはMewだ。それでいいか?」




「わかったよ。頑張ってみる!」




「頼むよ。店を盛り上げて欲しい」




よし、まぁこんなところか。何とかピンチは凌いだようだ。




現金なもんで店に戻ると早速、眉毛がKeawに話しかけてるわww




こういうやり方だと店の儲けは減るが、今は客を集める時期だから仕方ない。とにかく内輪揉めしてる場合じゃ無いのだよ・・・(シャア風)




夜の8時過ぎてお客がちらほらと入り出す。俺は相変わらずソイカーボーイまで客引きだ。これをやりだして店に何度か来てくれる人も出てきた。




今は忙しくなるまでニムも連れて客引きだ。給仕とカラオケ担当はマイケルと長介にも兼任させた。




さて、今夜もソイカーボーイに突撃しますか!!




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妄想第25話 マネージャーの仕事

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少し早いがそのままチャッピーに出勤する。マイケルは暇そうにイアホンを付けて店内で踊っている。振付から見てMJだと思う。




それにしてもマイケルだけに、ダンスのレベルはかなりのもの。身長は低いが顔は白いし、髪型と化粧が結構上手くてMJを真似てる事はすぐにわかる。




「マイケルさ」




「フォウ!」



「いつからマイケルやってんの?」




「高校時代からだから10年くらい」




「へー、ベトナムでもMJとか知ってるの?」




ムッとした表情をするマイケル。悪気は無いのだが、つい聞いてしまった。その時ふと思いつく。




「あのさ、マイケル。お客さんの前で踊って見る気無い?」




「?」




「いや、マイケルはダンスかなり上手いよ。ムーンウォークなんか本物じゃん」




黙ってはいるがまんざらでも無い様子。




「一回15分くらいでさ。お客さんの入りを見てやるか決めようよ。沢山いる時は1日2回やるとかさ」




「給料上がるのか?」




「その辺は1回300バーツでどうよ?それよりも、まずマイケルは何曲踊れるんだ?レパートリー教えて」




マイケルは少し機嫌良さそうにレパートリーを挙げていく。うん、大抵のメジャー曲は一通り出来るらしい。




「ちょっと各曲踊ってみ」




ビリージーンやスリラーなんかのメジャーな曲をDJの機材で流して踊りだす。全部は見切れないが、マイケルのダンスレベルは大体わかった。




「オケオケ!かなりいけるやん。良し、1回300パーツでやって見るか?そこは毎回現金で渡すわ」




月給制でディックサーブみたいにチップが入るわけでも無いマイケルにとって、少しでも日払いがあるのは魅力なのはわかっていた。




マイケルは相変わらずのパタパタandピタ!でオッケーのサインをする。




「良し決まった。ママ(長介)にも話ししとく。んで、やるなら衣装とかも揃えたいんだけど何処で作ってくれるんだ?」




「俺、衣装持ってる」




ぶwwww何で衣装あるんだよww




「んじゃ、それ使おう。ダメになったら新しく作るし、洗濯は隣のランドリーに出すわ」




話はトントン拍子に決まる。つうかマイケル、なにも言わないが、かなり乗り気なのは仕草でよくわかる。




「まぁ、お願いする時は言うから15分くらいの曲を構成しておいて。やり方わかるだろ?」




「フォウ!」




そしてデブBBR3人組が店に来る。眉毛、アミーゴ、改造人間の3人だ。こいつらがペイバーされたとこなんか見たこと無い。




「おっす!」




「こんばんわー」




「あのさ、いつも3人で来るけど連絡取り合って一緒に来るわけ?」




「ううん、だって3人で一緒に住んでるもん」




「え?マジで?」




「お金無いし・・・」




ハッとした。そう言えばこの子達は月給とチップのみでの生活だった。ペイバーされれば収入が増えるが見たこと無いしな・・・




「何処に住んでるの?」




「オンヌットのアパートだよ」




「家賃は?」




「2Kで5000バーツかな」




「・・・・」




うわ、相当厳しいぞ。俺がヒロだった頃に調べたことあるけど5000バーツの物件で3人暮らしは相当制約がありそうだ。エアコンなんか付いて無いんじゃないか?




彼女らを心の奥ではバカにしてたが、厳しい現実を考えると可哀想になってくる。あと、彼女らも仲間だと言う意識が俺の中に芽生えたせいもあると思う。




彼女らは基本給6000バーツだからチップ入れても月に10000バーツは無いと思われる。だから料金改定で1人に客付いたら100バーツのバックで喜んでいたのか。今までなら1人から2杯も飲ませて貰ってないだろうし。




「なんかさ、君ら特技とか無いの?」




マイケルにダンスさせようとしていた話から、ついそう言った言葉が出る。




「マリーならサンバが出来るよ!あとPloyはパソコンが得意なの」




眉毛が答える。




「ちょっと待てwwマリーって誰?」




アミーゴを指差す眉毛。




「でも、タイ人ぽく無いな」




「私はマリアナ、マリーです。16歳までサンパウロに居ました」




「マジっすか!!何でバンコクに・・・」




「はい、父と母と仕事でこちらに来たのですが、仕事が失敗して国に帰りました」




「なぜマリー(アミーゴ)は残ったの?」




「こちらの大学に在籍してたので卒業までバンコクに残ったのです」




「マ、マリーさん(アミーゴ)、現在おいくつですか?」




「21歳です」




ま、まじてすか・・・Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
しかもブラジル人とか・・・




BBRのようなYOUNG・・・名付けてバーヤン・・・




「今でもサンバ踊れるの?」




「もちろん。一度覚えたら忘れること無いです。リズムに乗るだけでステップはそれほど種類も無いし、案外簡単なんですよ」




んー、何か使い道無いかな。マイケルのダンスとセットじゃイマイチだし。




「マイケル、今度マリー(アミーゴ)とサンバのCD買ってこい!」




「フォウ!」




まぁ、アミーゴの使い道は後で考えるか。




「あとPloy(改造人間)は何でパソコン得意なの?」




「前の仕事がホームページの作成と管理をしてたの」




「な、なにぃぃいいいいい?」




思わず大声を出してしまい、ビクっとする改造人間。




「ホームページの作成、管理ってさ。もしかしてHTMLとかjavaとかCGIとか出来ちゃうわけ?」




「い、一応。基本、ウェブ作成ソフトを使う場合が多いですが細かな修正なんかはそれ知らないと出来ないですし」




キター♪───O(≧∇≦)O────♪




なにこの展開。ホームページ作れる人ゲットやんか。出来すぎちゃうのん??w




「そっか、そっか( ^ω^ )」




人は見かけによらないとはよく言ったものだ。うんうん。




「んで、Ploy(改造人間)は何で会社辞めたの?」




「社長と別れたので・・・」




は?なに言ってんのこいつwwwこの、改造人間と付き合う変態が居るのか!!あ、ごめん。




「実は今度さ、店のホームページ作ろうと思ってるんだ。Ploy(改造人間)にも手伝ってもらってもいいかな?お礼もするからさ」




「お礼っていくら?」




んー、中々現実的なお方。




「その話はまた今度でいい?ちゃんと考えとく」




「うん、いいよ。わかった」




するってぇと、残りの眉毛も何か凄いことを隠してるとか?




「眉毛、あ・・・名前何だっけ?」




「Monだよ。つうか何で今頃になって名前聞くわけ?舐めてんの?殺すよ?」




眉毛コエェ・・・




「ごめん、Mon(眉毛)はなに出来るの?」




「別に?♪( ´▽`)何も無し」




おいwwwOrL




「Mon(眉毛)は凄く楽しい人だよ?いつも皆を笑わる」




咄嗟にフォローするアミーゴ。良いとこあるやん。




しかしだな・・・あんま役に立たん・・




まぁ盛り上げ隊長として頑張ってもらうか。




そんな話をしているとオフ無し女子大生が入って来た。長介と俺が一緒に面談した新しい子達の1人だ。この子の名前はKeawと言う。




Keawはオッパイでかい、色も白、そして可愛い。しかも中流層の娘さん。遊ぶ小遣いが欲しいのだとか。即決で決めましたよ、ハイ。ただ、日本語ダメなのが難点だ。




「マネージャー、お話が・・・」




「ん?どうしたの?」




「あの・・お店辞めたい・・・」




エエエエエエエ!




マネージャーの仕事辛い、辛すぎる・・・




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妄想第24話 薬物って

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その日、結局Pimが部屋に戻ることは無かった。俺は寝る事も出来ず、彼女とどの様に接して、どう助けるのかを考えていた。




Pimのクスリを止めさせるのが今回のミッションなのは明確になったが、彼女の中毒の深さや何のクスリなのかもわからない。




あと、クスリを止めさせる方法すらわからない。テレビでよく見る数日間、禁断症状が抜けるまで部屋に軟禁する方法は有効なのか。




その程度の知識しか無い俺は途方にくれた。インターネットで調べようとiPhoneで検索するも、画面が小さくて全然はかどらない。




結局、午後3時過ぎにソイ16のホテルにタクシーで向かった。ここは以前、何度か利用しており、大きなロビーの片隅にフリーのインターネット用パソコンが数台設置されているのだ。




他にもそんなホテルは沢山有るのだろうが、宿泊者じゃなくてもバレずに利用できそうなホテルはそこしか思い浮かばなかった。




ここで薬物について色々と調べる。タイではヤーバーと呼ばれる覚醒剤が広く一般的らしい。Pimはこれを使用しているのか。




また、薬物常用者には大きく分類すると、軽度、中者、重度とあり、軽度は経口したり吸引して摂取するのが主流。主に快感や爽快感を求める時に使用との事。




中度はより早く効果を求めるため、注射器を使って直接摂取するようになるらしい。また中度になると、摂取量が増えてくるみたい。この頃からほぼ毎日常用する事になる。




そして重度になると幻覚や食事の不摂取などの症状が大きくなり、性格も凶暴化して精神に異常を来す。最後には死に至るそうだ。




Pimの症状を推測すると炙った覚醒剤をガラスパイプで吸引しているし、だるそうにしてる時とテンションの高い時が見られるのでまだ軽度なのでは無いかと思う。ま、希望的観測だが。




インターネットで調べてみると軽度ならば




・入手を断つ
・欲しくなっても我慢する、させる




これに限るみたい。入院して治療するのが固いのだが彼女達の生活の保証や治療費など、ハードルが高い。




あと気になるのはPimが何故クスリを始めたのか。ここにも迫らないと根本的解決にはならないだろう。




良い案は浮かばないものの、少しだけモヤモヤしていたのもが晴れてくるような気になった。




Pimに思わず電話する。




「なに?どしたの?」




「いや、少し話ししたくてね。今日も仕事?」




「うん、そうだよ」




「今どこに居るの?」




「友達の家に居る。これから美容院行ってお店に行くよ」




なんか普通の対応。少し気が楽になった。




「ね、次の休暇はいつから?」




「たぶんそろそろだと思うけど、どして?」




「うん、一緒に遊びに行きたいなーってさ」




「うん、いいねぇー。どこ行くの?」




「これから考えるから休暇がわかったら教えてね」




「オッケー!♪( ´▽`)」




休暇と言うのは生理休暇の事。大体4日くらいあるはず。その際にはっきりと話し合おうと思う。




それまでに作戦立案するとしよう。慎重にやらなくちゃ・・・




彼女にクスリを止めさせる算段が無いのに少しお気楽になる馬鹿な俺だった。




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妄想第23話 Pimの闇

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足の裏を怪我したあの日から数日が経っていた。あれ以来Pimは変にヨソヨソしい態度で俺に接する。




ここのところ、俺は夜中の2時過ぎに帰って寝ている。昼過ぎに起きるといつの間にかPimがベッドで寝ていて、前のように起こされることも無く、彼女とは少し距離が開いた気がして寂しい。




昼の3時過ぎにPimを起こして少しだけ会話をする。俺が仕事でソイカーボーイまで出掛けて客引きしていること。料金体系を変えて、少しだけ客が入り出したこと。




店が暇な時はタイカラオケを皆で歌ってること。デブBBR達ともコミニュケーションが取れだし、新しく数人の女子大生がオフ無しで入店した事などなど。




ほとんどの会話は俺の事ばかりでPimは仕事や友達との話、愚痴など自分の事は一切言わない。俺の話に頷きながら愛想笑いをする程度。でも顔は比較的優しいのが救いだ。




会話が途切れると、時々もの悲しそうな顔に変わる。その変化は痛いほど伝わってくる。あの夜、何があったのか。俺はPimの悲鳴を感じ取る事が出来なかった。




起きてシャワーを浴びてご飯を食べる。ご飯は必ず俺が買いに行かせられる。最近はコンドミニアムから少し歩いた場所にある屋台までお使いだ。




往復で30分くらいかかる。まぁ散歩がてら行くので問題無いが、Pimが言うには近くの屋台よりも美味しいのだとか。俺は全くその違いに気付かない。




その間にPimは着替えを終え、化粧に余念が無い。そして飯を食い終わると美容院に出かけ、そのまま仕事に向かう。




俺は後片づけと簡単な掃除を終えてからチャッピーに向かう。そんな日々が繰り返される。




ある日、チャッピーで覚えたタイミュージックの効果か、店やPimの部屋でタイの歌番組を見るようになった。




歌番組を見ながらチャッピーの売り上げを上げる為、ホームページを作る計画を練っていた。あと他にもっとリピーターを増やす為の施策。そんな事を思いながら。




すると、珍しく早めにPimが帰宅してきた。




「おかえり・・・」




「ヒロ!元気〜?キャハハ!」




異様なテンションだ。久々に見るこんなPim。つうかこの時間に帰ってくる時は大体そんな感じなのを思い出す。




「ね、私の事好き?抱きたい?」




いきなり何言ってんの・・・




「そりゃ・・好きだよ・・可愛いし・・」




少年のように答える。




「じゃ、なぜ一緒に居るのにさ、手を出さないの?私、何時でも良いんだよ?」




「だって愛が無いのは嫌なんでしょ?Pimは俺の事好きなの?愛があるわけ?」




あれから毎日こっそりヌいているので少し余裕な発言をする。オカズは勿論あの日のPimだけど・・・




「んー、ヒロの事は好きだよ?優しいし。でも愛してるかは・・・わかんない」




「何かあるんでしょ?元気があったり無かったりさ。少し感情が不安定なのは見てりゃわかるよ」




「そっか、ヒロは気付いて無いんだ・・・」




「え?何を」




「んーん、何でも無いよ」




これは何度聞いても絶対言わないパターンだ。怪我したあの日から、自分の仕事の方に目を向けていた事を反省する。




今まで俺はPimの何処を見てたんだろう。彼女のサインを見逃しているんじゃ無いか?




Pimは友達とこれから出掛けると言ってまた出て行った。約束あるなら帰ってくる訳ない。きっと俺と気まずくて出て行ったのだろう。




彼女を放置していた自分を責めると寝れなくなった。歌番組はいつの間にか終了し、ニュースが流れている。




政治家の汚職問題、王様の軍施設の視察、10日ほど前にタニヤで発見された遺体の身元が未だに確認できないとか、トンローにあるアパートで大量の麻薬が押収された等。




何処にでも事件はあるもんだなー。




ん?麻薬?テレビで麻薬の報道をしている画面に何処かで見た器具が写っている。




そう・・・Pimが持っていたあのガラスパイプだ。あれを踏んで俺は怪我をした。




まさか!




頭を殴られたようなショック。オロオロする俺。寒気がしてきた。




落ち着け、落ち着け、落ち着け・・・




今まで犯罪とは全く無縁の俺に、底知れぬ恐怖とPimの苦痛の顔がグニャグニャと頭の中に入り込んでくるのだった。




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妄想第22話 初オナニー

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何度も何度もキスをして舌を絡める。Pimはキスしたまま、俺の上側に位置を変えると自らブラウスのボタンを外す。




形の良い胸の谷間が視界の隅に入ってくる。俺はブラの肩紐の下に指を這わせ、そのまま中に手を潜り込ませる。ツンと立った乳首に小指が触れて薬指、中指と順番に触れて行く。




「ハァ・・・ン・・・ンッ・・・」




吐息と共に俺の舌を激しく吸引する。俺は左手の中指と人差し指の間に乳首を挟み、その弾力を楽しむように揉みしだく。




Pimはそうされながらもキスを維持したまま、ジーンズのボタンを外し、ジッパーを下ろす。そのまま足と片手でジーンズを脱いでパンティ姿になる。




Pimと俺の口からヨダレのような、お互いの涙のような蜜が溢れ、頬を伝う。




俺は余った右手をPimの背中に回すとブラのホックをゆっくりと外す。




途端に飛び出てくる乳房。俺の左手では収まらず、余った膨らみが指の間からこぼれ出る。乳首は可愛いピンク色をしている。




「アン・・ハァ・・・ンッ」




次第に声が大きくなるPim。Pimの右手が俺のTシャツをめくり、そのまま潜り込んでくる。俺の乳首を探し当てると、摘んだり押したり弄ぶ。




俺は体制を変えるべくPimを抱きしめたまま半分転がり体制を入れ替え、右手で彼女の左の胸を刺激する。その時、俺の肩がPimのバックに触れて倒れ、蓋が開いてその中身が散らかってしまう。




そんな事にはお互い構わず、相手の身体を貪り続ける。Pimの唇から小山のようにそびえ立つ乳首に俺の唇を移動させ、舌でツンツンとその頂点を転がすと、Pimは無言のまま身体を弓の様にのけ反らせる。




彼女は俺の下側から膝を立て、両足の間に潜り込ませてパンパンになった股間を刺激してくる。俺はそのままPimのパンティに右手をゆっくりと滑り込ます。ツクツクとした感触。その先のクレパスに中指が届き、湿り気を楽しみながらそうっと曲げていく。




「ぁあああんっ!」




身体をビクッとさせながら大きな声が部屋を響かせる。




「ね、ベッドにいこ・・・」




顔を紅潮させながらPimは言った。




「ああ、オッケ!」




もう、シャム姉妹の事は頭に無かった。男として、いや、人間の本能が全てを支配していた。




俺は両手を床について立ち上がる。そしてPimがその場で立ちあがれるように後ずさりする。すると何かを踏んでバチッと言う音と共に右足の裏に激痛が走る。




「痛てててて!」




「え?なに?」




Pimは上半身裸のまま、様子を伺う。俺は座り込んで足の裏を見る。ガラスの破片が二つほど突き刺さり、血が流れていた。




足元には細めのガラスパイプのようなものが割れている。




「あっ・・」




Pimは俺の傷の事よりも、そのガラスの破片を咄嗟に掻き集め、ティッシュで包んでゴミ箱に捨てる。




「ね、そのガラスを取り除いたら私に渡して。片付ける」




先程までの甘い雰囲気から目が覚めたようなPimの態度。散らかったバッグの中身もササッと元に戻す。




ガラスの破片を自力で抜き取り、Pimから渡されたキティちゃんの絆創膏を貼る。なんか格好悪い。




一通り片付くとPimはこうつぶやく。




「足大丈夫?これじゃ出来ないよね?私寝るね・・・」







(エエエエエエエ!マジですか!!)







「う、うん・・・」




Pimはパンティ一つのままベッドに潜り込み、俺を背にして寝てしまった。




おい・・・どないしてくれるねん・・・この状態を・・・




なんか納得出来ないまま、毛布に入る。まぁ、やってないから死ぬことも無いだろうと無理矢理自分を納得させる。




あーーー、悶々とするやんけぇえええ!




Pimがこちらを向かずに寝てる事を良いことに、生まれ変わって初めてオナニーにふける俺だった。




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妄想第21話 衝撃

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チャッピーでの熱い語りも終わりPimの部屋に戻るが、彼女は相変わらずまだ帰宅はしていなかった。




まずは持ち帰った札束が入った封筒を確認する。なんだか封筒に見覚えがある。つうか、つい最近見たやつ。それに気がついて身体が震えてきた。




こ、これ。俺がNokに渡した封筒と同じだろ・・・




こっちに来る際、コンビニでお金を下ろし、その時に設置してあった封筒だ。俺はそれを一枚抜き取り、現地で両替した後に50000バーツを入れてNokに渡したのだ。




でも、本当にこれが俺の渡した金なのかは確信出来ない。ただ、数えた金額も全部1000バーツ札の50000バーツなのは偶然なのか。




持ってきたiPhoneの電源を入れ、もう一度写真を確認する。




あ・・・




それは新しい写真から30枚くらい目にある集合写真にNokは居た。5人ほどの女性達と写るその姿は楽しそうにVサインをしていた。




ポーズを変えて3枚程度のその写真は、何処かのパーティ会場で写したもの。




そしてその中の2人と個別でケンとのツーショット写真が撮られている。一枚は見知らぬ女性とお互い噴水を挟んでVサインをしている。もう一枚はヌンとの写真で噴水を左手側にして右手側にヌンがケンの腕を組んで並んでいた。




2〜3ヶ月ほど前だと思われる。なんだこれ。ワケがわからない。




そして昼間に見たヌンとの写真を探す。やはり2人は過去恋人同士だと思う。丁度俺と別れた頃の二股のもう1人なのかもしれない。




Nokとはどんな関係なのわからないが、友達関係以上なのは確かだ。Nokはコヨーテ、ヌンはカラオケ嬢。どんな接点なのだろう。




Pimが帰ってきた。酔った感じは無いが、少し興奮気味な、なんとも言えない色気が漂っている。




「おかえり」




「まだ起きてたの?」




「うん、iPhone見つけてね。それを調べてた」




「へー、見せて見せて!」




そう言うと俺からiPhoneをもぎ取り、興味ありそうに写真を閲覧する。




「あー知ってる子がいるー」




「え?どの子?」




「この子とかこの子。昔お店一緒だったよ。あと、この子も見た事ある」




Nokを指差す。うわっと思いながも切り返す。




「え?この子ダンサーでしょ?」




「そうなの?でも昔同じ店に居たよ。ヌンとも友達だったと思う。よく一緒に居たし」




「え?いつの頃の話かな」




「一年以上前かなー、マルマルってお店」




「知らない店だな」




ヌンとNokが思わぬところで繋がった。俺とヌンが知り合った店は別の店だから、それよりも前の話だろう。




んじゃ、俺はケンの知り合い2人と付き合ってた事になるのか・・・




嫌な感じがする・・・もしや穴兄弟では?という意味で・・・




Pimが不思議そうな顔をしてるので、俺とNokとの関係を話す。そして、そこからの転落も含めて・・・




「えーーーww嘘みたいwwwマジそんなことあるのーwww」




「笑い事じゃ無いってば・・・」




異様にケタケタ笑うPimに少し苛立つ。こんな奴だっけ・・・




封筒の金の話はPimにはしなかった。ズルいかも知れないけど、これがたとえ自分の金じゃ無いとしても、貴重な生きるための資金であり、ネコババする気が正直あったのだ。




あと、例のタイ語のメールを見てもらった。




「ああ、これはNok だね。お金がどうこう書いてある。ちょっと待って。新しい順に読んでるから、古い方から読み直すね。」




「どんな?」




「簡単に言えばケンが仕事で必要だからお金を貸せって話かな。そんなやり取りがほとんど」




「でね、あ・・・」




「ん?何?」




「えとね・・・」




何か言いづらそうにしているPim。この展開、なんとなく察してきた・・・




「いいよ、言ってよ」




「早くヒロに金出させろって催促してる・・・Nokはそんな事出来ないって抵抗してるんだけど」




か、覚悟が足りなかった・・・こ、この衝撃は・・・




言葉が出ずに目が泳ぐ。なんだ、何なんだ・・・




「大丈夫?」




「あ、ああ・・・」




「あとね、これgmailだからwifi繋げたら新しいメールが見れると思うよ」




「そなの?」




「うん、待ってね」




PimのiPhoneのテザリング機能を利用して俺のiPhoneを繋げる。




「ほら」




確かに新しいメールが現れる。




「見る?」




「うん・・」




Pimはサクサクと何通かのメールを読み出す。




「えとね、ヒロはあの子にお金あげたでしょ」




「う、うん」




う、恥ずかしい・・・




「そのお金をケンに渡してるよ・・」




「あと、Nokと多少言い合いになってる。なんでLineを教えないとか、結婚出来ないとか書いてあるね」




「は?」




「それからケンは全く返事してないよ。Nokからは嘘だの悪い人だの何回も書いてる」





「・・・・」





沈黙が流れる。




「ヒロ・・・なんて言っていいか・・わかんない」




俺は一点を見つめ、黙っていたが涙が自然と頬を伝う。




Pimも涙を流しながらこう言った。




「可哀想なヒロ・・・可哀想だよ・・」




大袈裟なくらいに泣いてくれるPim。つられて俺も我慢していたものが溢れ出す。




ひとしきりの沈黙の後、お互い目が合う。そして2人は自然と唇が重なり合い、互いの涙を手で拭いながら、倒れこむように横になった。



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妄想第20話 チャッピー立て直し作戦

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「マネージャーとして話すよ」



長介もマイケル、ニムも黙っている。俺の真顔がそうさせているのか。




「まずは女の子、他にも居ると聞いてるけど、昨日の子達以外は今日見なかったけど」




「他の子達は別の店に行ってるよ。こっちはお客さん居ないからね」




「今居る子達は?」




「見りゃわかるでしょ、ここでしか働けない子達だよ」




なんだ、長介もわかってるんだ。




「新しい子達は入らないの?」




「面接は来るけど最終的には働かない」





「オフ無しでも来てくれないの?」




「オフ無しなんか需要ないから、そういう子はこちらが断ってるよ。てか、あんたがそう言ったんだよ」




「・・・・・」




「す、すみません」




ケンは完全旅行者目線で考えてるな。俺も最初はヤレない子なんか相手にできないと思ってたし。でもそうじゃ無いんだよなー・・・




スクンビットのカラオケなんか、オフ無しの子ばかりでも駐在員が常連で通ってるんだし、接待でもよく使われてる。日本の会社の接待だと逆に連れ出し店なんかは使いづらいって聞いた事あるしな。




「ママは明日からオフ無しでもいいから若くて可愛い子を採用して。大学生なんかいいね」




「急にどうして?」




「ターゲットを旅行客オンリーから駐在員や地元在住にシフトする。勿論オフ有りの子も良いよ、入店する奇特な子が居るなら」




「あと、出来るだけ面接は僕も呼んで欲しい」




「わかったよ、もう何やっても一緒だから、お金がかかる事以外はあんたに乗るしか無さそう」




「ありがとう」




「あと、タイ語のカラオケも入れて欲しい」




「なんで?」




「日本人の中にはタイ語の歌を歌いたい人、練習したい人が少なからず居るんだ」




「特に駐在員なんかはタイ人の社員や取引先相手とのコミュニケーションの為だったり、単純に嬢達とタイミュージックを一緒に歌って親密度を上げたいとかで、結構需要あると思う」




「そんなもんかね」




「タイ語のVCDなら何処でも安く手に入るでしょ?女の子達に聞いてタイミュージックの最新100曲と今までの定番100曲も買えば、取り敢えずはいいでしょ。」




「あとはニーズに応じて追加してけばさ。1曲150バーツで売ってるから、まとめ買いすれば20000バーツくらいで買えるんじゃ?丁度ここの機材ならVCDをダウンロードして使えるはず」




「わかったよ、確認してみる」




「あと、料金体系も変えよう。1時間900バーツ、ボトルはそのまま。但し、レディスドリンクは酒以外無料にする。ボトル入れた時も2杯分の加算は辞める。ペイバーはそのまま。延長は20分単位で加算。」




「なんで900バーツなんだい?」




「1時間フリードリンクで帰ると1000バーツ払えばお釣り100バーツくるでしょ。付いた子に100バーツのチップを上げると思うと丁度1000バーツで済む」




「なるべく計算しやすい金額が良いんだ。あとは延長料金なら20分300バーツで計算しやすい」




「ついでに言うとレディスドリンクって客側からすると何杯飲まれたとか、直ぐにドリンクを欲しがるとか結構気になるんだよ。あの子はセコイとか、金額が気になって楽しめないとかあると、女の子達にも店にも長い目で見たら良い事無いんだ」




「あと、レディスドリンクの女の子へのバックは1杯50バーツなの?」




「そうだね。でもレディスドリンクも結構売り上げに貢献するんだよ?」




「わかるけど、元々コーラなんかの仕入れは安いし、今の段階でそこで儲けようとするのは結果的に良くないよ。もっと人気の店になって高い料金払ってでも客が来るくらいにならなきゃ逆効果だと思う」




「ドリンクの女の子へのバックは?無くなっちゃうよ?」




「それなら指名された時点で店から100バーツバックでいいでしょ、延長分はまとめて1時間単位で計算」




「ケン、なんかあんた変わったね」




(中身別人だし・・・)




「クレジットのTAXはいくら取ってるの?」




「10%だよ」




「まぁその辺はいいか」




「ママから見たら料金を少し安くして余計に儲からないって感じるかも知れないけどね、お客来ない方が儲からないからwwとにかくお客さんに来てもらう事、まずはそこから行こうよ」




「他にも細かく言うとあるんだけど、ホームページ作成とかね。ま、取り敢えずこんなもんかな」




「あと、明日から僕はソイカーボーイまで客引きに行くから。ここ絶対無理」




「マイケルもニムもさ、友達で可愛い子いたら誘ってみてよ。オフ無しなら働いてもいいって子が居たらよろしく」




2人は軽く頷く。マイケルのフォウ!は無かった。有難い。




「まぁあんた、頼むよ!」




「やれるだけはやってみる」




帰りにこっそりiPhoneと札束の封筒をちゃっかり持ち帰る俺だった。




この店の今後について、俺の判断は正しいのか、それとも奈落の底に落ちるのか。それは自分次第という事だ。




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妄想第19話 客の来ない店

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夕方5時過ぎ、マイケルと店に戻る。食事はソイ19にある屋台で済ます。俺はカオトムとコーラ、マイケルは白ご飯と肉の炒め物とコーラ。ビール飲みたかった・・・



店にはオナベのニムが店内を掃除していた。長介はカウンターでタバコを吸っている。相変わらずセーラー服ルックだ。


昼間のように似合わないが普通のワンピースの方がママっぽいのだが。何故セーラー服なのか今度聞いてみる事にする。マイケルは直ぐに奥の厨房に向かう。


店内を見渡す。扉を入って右手がカウンター席。カウンターの奥側にカラオケ機材とDJ用の機材が置かれている。カウンターには5人分の椅子が並んでいる。


左手はボックス席。4人がけのテーブルとソファが4組ほど。入り口扉側の左手の壁と奥の壁にカラオケモニターが張り付いている。


店の突き当たり右側にはトイレ、左側に入り口があり、小さな厨房と控え室、ビールケースも何段か積んである。あとは二階へ上がる階段。


全体的に備品類は綺麗で新しい。壁や照明もデザインもシンプルだが悪くはない。長介が借金して整えたのだろう。



店の造り小さいけどそれほど悪くない。やっぱり女のラインナップだ。あと、店の料金システムも良くない。


他の日本人向けカラオケの真似だと思うが、1時間1000バーツ飲み放題、以降同料金。レディスドリンク1杯200バーツ。ボトルキープは2000バーツから。メニューには載せないが、ボトルキープするとレディスドリンク2杯分が女の子の数分が上乗せされる。


肝心のペイバーだが1000バーツ。ショート2500、ロング3500バーツが基本だが、実際は女の子に任せてる。女の子からママにショート300、ロング500のバックが暗黙の了解でバックされてるらしい。


あと聞き捨てならないのが、カラオケは無料のはずなのに、客見て一曲100バーツ+の上乗せをするらしい。特に旅行者のグループは料金気にせず、支払いが良いからだとか。



んー、日本人舐められてるわー。



大体なんで儲からないのかは把握できた。女の子は総取っ替えが必要だ。あと、この規模でタニヤなんかのカラオケを目指しちゃダメ。


ひな壇も無いし、VIPルームも無い。ボックス席も少ないのだから、在籍させれる女の子のキャパが圧倒的に少なすぎる。タニヤ(儲かってる店)とは人的、物的、地理的リソーセスで圧倒的に負けているのだ。


こんな辺鄙な場所で繁盛させるには女の子の質は当たり前、料金のお得感、あとはリピーターを増やすための努力。


料金体系は正直に請求するのはもちろんの事、ディックサーバーや店員の誠実な接客、常連にはそれなりの優越感を感じさせるサービス。リピーターを増やすとその仲間達が新規となって店に来る。更にリピーターが増えて・・・こんなサイクルが理想。


金落としが良い旅行客も大事だか、駐在員などの現地在住者を如何に取り込むか、リピーターにするのかが勝敗の分かれ目になる。


この場所は周囲に何もなく、ハシゴするなら少し歩いてソイカーボーイへ行くしかない。この場所が不利なのは間違いないが、逆の発想をすると、良い店ならば客さえ来ればハシゴの移動が面倒くさい分、ずっと店で飲む。もしくは女の子を連れ出してくれる可能性も高いのだ。




「ケン!いい加減客引きに行きな!」



「へいへい・・・」



気がつくと昨日の嬢達が店の奥でスマホを弄っている。いつの間に来たんだ。



そしてその日も客は1人も現れなかった。あり得ない・・・つうか客引きってもほとんど日本人通らない。何これ・・・



夜の11時、長介の指示で店を閉める。嬢達3人は直ぐに店を出る。何かブツブツ文句を言っていた。


こりゃ潰れるのは相当近いわ。




「ママ、少し話がしたい」



その日、深夜までニムとマイケルを無理やり混ぜ、4人でこの店について話し合ったのだった。


妄想第18話 札束と写真

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iPhoneのロックが解除され、黒一色の壁紙と購入初期から付いているアイコンが目に入る。案外と平凡と言うか、スマホとしてそれほど活用してるような感じではない。


先ずはEメールからチェック。人のスマホを覗き込みした経験が無いので緊張感は半端ない。


最新の日付は2ヶ月ほど前で止まっている。日本語のメールとタイ語のメールが混在している。


日本語のメールはYouTubeなどの宣伝メールがほとんどで、人との連絡のようなものは見当たらない。タイ語のメールは読めないので後でPimに見てもらうことにする。


どうせなら文字も読めるようにして欲しかったと今更ながらシャム姉妹に伝えたい・・・


LINEは新しいiPhoneに移行されていて開いてもログを見ることは出来なかった。ここが大事なのに。


写真を開く。ぶww女の子達との写真なんかが、かなりの枚数入ってる。これだよコレ。


チャッピーのBBRどもも含めて、夜の商売レディ達の写真がほとんど。パーティだったりどこかの店の店内だったりで、俺らもよく撮る感じの写真が多い。


かなり昔の方へサラサラ見て行くと、何枚か自撮り2ショットがある。これを見ると知らない顔の子と見知った顔・・・


そう、ヌンとの写真があった。ケンの頬っぺたにキスするヌン。その前後はどこかの観光地で撮ったヌンの写真が並ぶ。どれもヌンの表情から見て恋人同士で撮る写真だ。




なんで??なんでケンはヌンと??




ヌンとは1年前の事なので、恋愛感情的なショックよりも、ケンとヌンとの関係に衝撃を受けた。



そう言えばPimが言ってた「貴方を前に見てる」ってのはよく考えたらケンの方だ。だからヒロの記憶にはPimは無かったのだ。



なんつー巡り合わせと言うのか。逆に言うとヒロの姿のままだったらPimに救われることはあったのだろうか・・・








右の耳元に異様な息吹。ミントの様な香りと青ヒゲがプツプツ頬に残るマイケルの横顔が視界に入る。





「おわっ!」





「おまwww覗くなよwww」





慌ててiPhoneを閉じる。これは持ち帰って1人で検証しよう。




「ケンは女たらし。何人も彼女居る」




「いや、この写真は俺なんだけど、俺じゃねぇ!」




まぁマイケルから見たら、目の前に居る俺がやってる事の写真でしかない。俺の事情なんか関係ないのだ。




iPhoneをそのまま充電しておき、三番目のカラーボックスを開けようとする。




「ケン、マイケル!」




階段の下から野太い長介の声。捜索は一旦中止し、階段を下る。




「あんた、今日から仕事しなよ」





「あー、はいはい」





「んでここにまた住むんだろ?」





「そっちはもう少し待ってよ。お世話になってる人とも話さないといかんし」




マイケルとの同居も不安だが、何もしないままPimの元を離れると命が危ない気がする。そこは譲れない。




「まぁ早めに戻ってくるんだよ」




長介はヒロよりも若いと思うが、ケンよりは上。心情的には年下から偉そう言われている気がして、なんかプライドに触る。




「ケンは仕事の中身は覚えてんの?」




「ハッキリ言って全くわかりません( ^ω^ )」




「本当に記憶無いのかねぇ?・・・」




「ははは・・(^_^;)」




「店は7時から、あんたは外で客引きだよ。客がある程度入ったらカラオケの入力とドリンクを作る。後は伝票書いたり会計したり、女の子回したりするんだ」




「忙しそうですね・・・」




「客が入ればねぇ・・・」




まぁ、そうだろうな。昨日も1人も客来なかったし。大丈夫なのだろうか・・・




「マイケルは何を?」




「マイケル?ああ、Hungか。Hungは簡単な調理とDJかな」




「カラオケでDJって何?」




「ここは個室が無いからさ、時々お客さんのリクエストでディスコミュージック流したり、ダンスイベントしたりするんだよ」



ふむ。まぁダンスイベントは別にしてキャバクラぽいイメージか。




「あんただよ?イベントを定期的にやると人が集まるとか。全然ダメだけどね」




「す、すみません・・・」




それって可愛いレディ達があっての話だろ。それを俺、いやケンに責任が全部あるとは思えないが。




「もうね、あと1ヶ月も過ぎたら毎月の支払いが厳しくなるんだよ。あんた、責任半分取りなよ?」




「ええええ!無理です!m(_ _)m」




「それが嫌ならなんとかしなよ。もうやり直すお金なんか無いんだから」




「なんとかと言っても・・・」




何処まで本気なのかわからないが、身に覚えのない借金渡されても困る。いや・・・なんか複雑だ。



何処までやれるかわからないが、まずは仕事に早く慣れなくちゃな。




「さ、店の準備に入るからご飯食べて来な」




そう言うと長介はマイケルに100パーツを一枚渡す。




100パーツってwww




長介から借りたガラケーでPimに電話し、このまま仕事をして帰ることを伝え、マイケルに連れらて食事に出かけるのだった。




ヌンとケンの関係、謎の大金など、調べることが色々出てきたが、まずはここで仕事をして生活の基盤作ることからはじめようと思う。


妄想第17話 What's マイケル

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昼過ぎにチャッピーに顔を出す。厨房でマイケルがガチャガチャ食器を洗っている。




「おっす!」




「フォウ!」




手足をパタパタやってピタっと止まる。ま、こいつはそういう奴だとは思っていたが。頭が少しお花畑なだけで、人に迷惑かけそうな感じではないからいいだろう。うん。




「ケン、お前雰囲気変わったな・・」




「お、お前話出来るのか!Σ(・□・;)」




「当たり前」




「え?どんな風に?」




「優しい・・・前はいつもイライラしててよく怒ってた」




「そっか。でもお前、昨日俺の話聞いてたよな?俺、今までの記憶が無いんだ」




「・・・・(¬_¬)」




「お、おま・・・信じてねぇだろwww」




「ケンはいつも嘘だらけ」




「・・・・・」




俺って全然ダメな奴だったのかよOrL




「つうかマイケルさ、部屋にある俺の持ち物教えて欲しいんだけど」




「俺はマイケルじゃない。Hungだ」




「Hung?なんかベトナム人みたいな名前だな」




「ハノイ生まれ」




「ぶ、マジかよwww」




どおりで言葉のニュアンスが少し違ったように思えるのか。ん?もしかしてベトナム語で俺と話してる?俺はベトナム語もわかっちゃうのかも。そうだったらすげー




「な、マイケルは今ベトナム語?」




「俺はHung、タイ語。お前バカ?」




「そか・・・(ー ー;)」




「つうかさ、Hungよりマイケルの方が呼ばれて嬉しいんじゃね?それでいいだろ」





「フォウ!」




ひときわ高い声でターン、手足をパタパタやって股間を押さえながら俺を指差してピタッと止まる。




め、めんどくせぇぇえええ・・・





二階の部屋に行くとマイケルが俺の持ち物を教えてくれる。4段のカラーボックスとリュック、あとは服類を集めて(拾って)俺に渡す。ベッド、冷蔵庫やらテレビ、エアコンとかは店の物らしい。




「これ洗ってんのか?」




「・・・・・」




「オッケ!言わなくていい」




さっと服類を隅に置くと先ずはカラーボックスの上から順に開けてみる。




厚めの封筒、iPhone5s、香水、後はアクセサリー類とライター、ペンなんかの小物がぎっしり。




厚くなった封筒を開ける。うぉ、金だ。札束だ。マイケルも居るので反射的に直ぐに戻す。後でこっそり確認しよっ・・・フフフ




次にiPhone5sの電源を入れる。つうか電池切れてる。でも見たい、絶対見たい。振り返って充電器を探す。




「それ古いiPhone、ケンはiPhone6に変えた」




う、マイケルも後ろから覗いてたのか。ヤバイ、封筒の金も見たかな・・・




「充電器持ってない?あったら貸して」




「ある」




マイケルに充電器を借りて、直ぐに充電を始める。マイケルもギャラクシー?を弄って誰かとメールしてる。




つうか、この充電器、俺のだろwww




ま、細かい事はさて置いて2段目のカラーボックス。小さなノート、日本の本、つうかエロ本多数www男2人暮らしでどうやって使うんだよwww




あとはやはり土産物のような小物類。あとピルケース。中に茶色のタブレットのようなものが一つ。




ここでiPhoneの電源を入れる。う、パスワードじゃん。ヤバイ、パスワードわからない。




「マイケル、パスワードいくつ?」




マイケルがわかるはずもないが咄嗟に聞いてしまった。




「1206」




「ぶwwなんでお前が知ってんだよwww」




マイケルは黙秘する。こいつ怪しいwww




ま、気にせず入力開始。1206っと・・・




「おい!パスワード違うじゃんかwwwww」




「これ」




自分のギャラクシーを見せるマイケル。




ダメだ・・・こいつとは絶対関わらない方がいい・・・OrL




あとは順番に入力する方法しかない。




0000 0001 0002 0003 .................0312 0313



ぁぁああああ!ダメだぁあああ!頭が、頭がおかしくなるぅうううう!




0314




画面が切り替わる。




0314




奇しくも俺が死んだ日と同じ数字だった。



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妄想第16話 Pimの悩みがわからない

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Pimの部屋に着いたのは既に深夜1時を過ぎていた。金が無いので昼間に食べ残したカオパットを食べる。




Pimはまだ帰って居ないので恐らく客と過ごしているのだろう。あれだけ可愛いければ人気なのは頷ける。




死んでから色々な事が凝縮され過ぎてて心の整理が追いつかない。死んでから2日しか経っていないのだ。




でも、なんとなくだが事態が飲み込めてきた。まず、俺は死んでしまい、シャム姉妹の力でケンという男に意識だけ乗り移り、復活を果たした。




そしてシャム姉妹との約束で、出会った人を幸せにする義務が生じた事。約束を果たせない時は本当に俺は死んでしまう事。




何時までに誰をどれだけ幸せにしないといけないのか、そしてこの約束は何時まで続くのか、約束を果たし続けたら最後はどうなるのか。




そこら辺が謎なので悩みは深い。今あるミッションとしてはPimの不幸を探り当て、それを解決し、幸せにしてあげる事。




でもPimの何が不幸なのか、今のところ検討がつかないから困る。




明日はチャッピーに出向いてケンと言う名の俺の事を調べなくちゃいけない。マイケルとの共同生活には不安が有るが、Pimの所にいつまでも甘えるわけにはいかないだろう。




だって彼女と恋仲になるのは比較的容易いかも知れないが、彼女だけを幸せにしてミッションクリアとは到底思えない。




それならばPimと深い関係になる事は俺の命喪失のリスクにしかならないのだ。




そんな事を考えながらいつしか寝てしまった。




「ヒロ、ねぇヒロ、起きてる?」




ほっぺたをバシバシ叩かれて目を覚ます。時計を見ると朝の7時過ぎ。




「んー、どうしたの?」




「ね、セックスしない?」




「え?」




突然、Pimの唇で俺の口が塞がれる。服の上から弾力のある乳房がチョンチョンと俺の胸に当たる。舌が半ば強制的に入り込んで来た。こちらは寝起きなのと、いつものPimとは雰囲気が余りに違う事に違和感を覚える。




「ちょ、待って・・・どしたの?」




「なんかヤリ足りないの」




「お客さんと居たんじゃ?」




「そうなんだけど・・・ね」




Pimの目つきがヤバイ。なんか真顔なのだ。普通、酔っ払いなら目はトロンとしている。そんな子なら何度も見てきた。でもPimの眼光は鋭い、つうか怖い。




「どうしたんだよww昼間俺に言ってた事と違うじゃん。愛のない関係は嫌なんじゃ?」




「うっさいわねー、酔ってるのよ」




絶対違う。第一、部屋では全く飲まないのだから多少飲んだとしても、こんなになるわけはない。つうか目つきが全然違う。




「もう寝る・・・ヒロは全然ダメ・・」




何が駄目なんだよ。こっちが驚いたわ・・・Pimは着替えもせずにベットに入り込む。まぁ、シャム姉妹の縛りが無けりゃすぐに食らいつくのに・・・




昨晩あった事をPimに話したかったのだが、これじゃ話にならないので諦める。まぁ、仕事のストレスか何かあるんだろう。




んー、女に迫られて何もしないとか男としてどうよ・・・でも他の男とヤった後でってのもねぇ・・・ま、そういう事でヨシとするか。




(・・・・・)




うわーん、シャム姉妹様・・・彼女を抱いても俺は死なないのでしょうか・・・そこだけは夢でもいいので教えて下さい・・・




Pimがベッドに入って暫くすると寝息では無く、鳴き声が僅かに聞こえてくる。時折鼻をすする音で泣いている事がわかる。




「どうしたの?」




「私ね・・・辛いの・・・」




「何が辛いの?」




「んーん、全部・・・」




「それじゃわからないよ、どしたの?」




「・・・・・」




んー、色々悩んでるんだろーけど、これじゃよくわからない。少し感情の起伏が激しいようだ。




「ま、話す気になったら教えて。できる事はするからね」





泣く嗚咽だけで返事は無かった。夜の嬢ってのは俺たちがわからない苦労があるんだろうね。




昼近くになり、Pimを起こす。が、相変わらず彼女は起きない。でも昨日の話をしないと、俺がチャッピーに行く事を伝えられない。




何度も声を掛けて揺り起こす。だが、彼女は身体がだるくて起きれないと言う。んー、起きるのが苦手な子はたくさん見てきたけど、こんだけ寝起き悪い子は初かも。




ベッドでグダグダしてきるPimに話しかける。




「ね、昨日何かあったの?辛そうだったし、様子も違って見えたよ?」




「んーん、何でもないよ。疲れてるだけだと思う」




「そっか・・」




まだ知り合ったばかりで流石に深い悩みは語れないのだろう。




昨日の夜の話をする。俺は昔ケンと言われてた事、カラオケのマネージャーをしてた事がわかった事。そこに住んでいた事などなど。




「ね、俺の事ヒロって言うけど、君が知ってるのはヒロじゃなくてケンじゃないの?」




「あなたがヒロって言ったからヒロなの。だって昔見たときはヌンのお客さんでしょ?名前は覚えて無いもの・・・」




「ふむ・・・」




ま、いっか。深く考えてもしょうがないし。




それから昨日の事を話す。反応は案外普通だった。




「で、どうするの?」




「まぁ、あの店で仕事はするつもり。色々と調べたい事もあるんだけど、もう少しここに居てもいいかな?なるべく早めに出て行くから」




「いつまで居てもいいんだよ?だって友達でしょ?まだ私を助けてくれてないしねww」




「確かにwまだPimに恩返し出来てないからねww」




そんな事をを話しながらPimから500パーツの前借りをしてチャッピーへ向かうのだった。俺はヒモかよ・・・




助けて欲しいが、その悩みを言わないPim。相当言いづらい事なのか。




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妄想第15話 チャッピー

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1時間以上、ニムと会話するうちに長介も何となく俺の事情を理解できたようだ。徐々に周りも俺に言葉をかけ出す。




それにしてもここの連中はヤバイ。イカリヤ長介似のママ、黒髪オカッパで白いセーラー服と紺色のスカート。まさにアレだ。レインボーのディックサーブそのもの。




ニムはどう見てもオナベだ。茶色の短髪にピアス、白いシャツに黒いスラックス。シャツがダブっとしていて胸は有るのかわからないが薄いアゴヒゲが生えている。




一番目に付いたのがマイケルジャクソンみたいな姿の男だ。ピタっとした白いシャツと黒のパンツ。髪型や顔、化粧しているのだろうがマイケルを意識しているのはよくわかる。




あとは3人ほど。カラオケ嬢なのだろうが、デブBBRと言うか、どう見ても40くらいに見える。一様に白っぽいドレスを着ている。柄とはか微妙に違う。




眉毛が繋がっていてノーメイク。こいつは眉毛と名付けよう。服だけはドレス?のような胸の開いたワンピース。谷間にアセモのようなものがプツプツと・・・ぉぇ・・




あと全身の肌が白く金髪、デブにはデブなのだがとにかくケバい。顔のパーツは全て化粧されていて年齢不詳。見方によっては30手前、上で言えば不明。50近い可能性もある。とにかく色が白くシワも皆無。改造人間だ。




次は唯一中肉の・・・いや、下半身何これ。上半身は中肉なのだが腰から下がドでかい女。南米のおばさんみたいな体型だ。何処の国の人なんだwwうん、こいつはアミーゴが相応しい。




嬢はもう少し居るとか言ってたが客が居ないので店には交代で出てるらしい。他の店での掛け持ちも許可してるみたい。まぁ経営末期の状態ぽいな、こりゃ。




「ちなみに僕は何処に住んでるんですか?」




「ここの二階だよ」




「へ??」




久々に長介が口を開く。話をまとめると3ヶ月ほど前に俺がボーイとしてここに住込みで働き、先月マネージャーとして店を任されたらしい。




マネージャーになっても何か変えた訳でもなく、日本人客を外で呼び込んだりカラオケ機の管理、あとはDJのような役割もしていたらしい。




俺は調子者で口だけ達者。更に客が減って現在に至る。ってことらしい。店はかなりの借金があり、火の車だそうだ。




調子者で口だけ達者ってのは共通事項だな・・




俺の住んでた部屋を見る。つうか、部屋?四畳くらいのスペースに二段ベッド。ちゃぶ台と小さな冷蔵庫とブラウン管の14型TV。服がそこら中に散らかってる。ゴミ屋敷かよっ!!




「あの・・・もう1人の住人は・・?」




「Hey!フォゥ!」




手をシュタっと挙げながらキレよくターン、身体をパタパタ動かしてピタっと止まる動きをするのはマイケル。




お、お前か・・・OrL・・・




「ま、あんたら男だしね。用心の為さ」




長介が当たり前ように話す。




色々と調べたい事もあったが、長介に頼んで一旦Pimのアパートに帰りたいと伝える。明日の昼にはもう一度店に顔出す事を約束する。




Pimの家の地図を書かされ、長介から今時珍しいガラケーの安物を渡された。ぱかっと開かないもっと昔のやつ。




明日は部屋をくまなく調べて自分の過去と手掛かりを探したい。ついでにここで店が潰れるまでは働くしか無さそうだ。



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妄想第14話 前の俺

奥の部屋からゾロゾロと女達数人と男1人が現れる。




つうか、女はみんなディックサーブかよ!!




実際にはカラオケ嬢なのはわかるのだが、このレベルはあり得ない。ディックサーブと嬢との差が全く無い。男は見た感じ裏方で料理でも作ってる人だ。




「あんたさ、マネージャーの癖に何で昨日から店に来なかったの?逃げたの?」




長介が話し出す。




「はい?」




「ケン、あんた言ったよね?日本人向けの店は日本人に任せるのが一番だってさ。絶対に繁盛するって」




「僕が?」




長介は立ち上がって持っていたミネラルウォーターを俺にぶっかける。




「おわっ」




「ママ、落ち着いて・・・」




ちょwwwマ、ママ?長介がママ??




「ニムは黙ってな!」




「あんたね、どうすんの?このままだと店潰れるよ?責任取れるの?」




そりゃこのラインナップじゃ誰が経営してもダメでしょ・・・




「ちなみに今、営業中ですか?」




「当たり前でしょ!」




うわ、ヤバイよこれ。




でも何となく理解してきたぞ。俺は今までケンという名で生きてきて、何故か死んだ俺の記憶が乗り移った?みたいな事になったんだと。それなら辻褄が合う。いや、そんな気がする。つうかそれで決着させて欲しい・・・




「ママ、昨日の夜にタニヤで倒れてしまって、目覚めたらそれまでの記憶が無いんですよ(^_^)」




「お前・・・絶対殺す。そして店ごと燃やして私も死んでやる!」




一旦座った長介がまた立ち上がる。




「ちょ、ちょっと待って!本当なんですよ。だからフラフラ彷徨ってたんです。逃げる気ならこの店に近いソイカーボーイなんかに居るわけ無いですよ、マジで」




「以上、信じるか、信じないかは・・・あなた次第です( ̄^ ̄)ゞ」




とっさにしてはナイスなコメント。




「信じてくれないかも知れないけど、いくつか質問に答えて下さい」




長介は再び椅子に座るも、返事はせずに俺を睨む。周りも一切口を開かない。長介の独裁政治なのか。




「まず、僕の名前はなんて言うのですか?」




長介は何も言わなかったが、ニムが答える。










「アパッチ・・・ケン・・・」









「おいwwここで笑い取ってどうすんのww」




「・・・・・」




「ほ、本当に??」




(コクリ・・・)




「ちょっと待って、あのさ、俺のパスポートのコピーとかIDカードのコピーとか無いの?それか日本人客向けの名刺とか」




思いついたのか、ニムが奥の部屋に走って行き、名刺を持ってきた。




----------------------------------
〜ときめき☆ラブ〜
カラオケ チャッピー

フロアマネージャー

阿波地 健

電話番号 住所
----------------------------------





おいwwww




「アワチ ケンですよ!!アパッチ ケン違う!」




つうか、ときめき☆ラブって・・・




前の俺・・・オバカデスカ??




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妄想第13話 ケンて誰?俺??

Pimは美容院から帰ってくると、屋台で買った晩御飯とビアシンの350ml缶をお土産に置いて直ぐに仕事に出て行った。




彼女が出て行く時に残した言葉。




「今後タニヤには絶対来ないで」




どうにも気になる言葉だ。何故なのか聞き返したが、答える事なく出て行ってしまった。




まぁ好きでも無い客と商売でいちゃつく姿とか見られたく無いとかの理由なら良いのだが、何となくそれとは違う事は想像出来た。




それよりもまず仕事を探したい。あと、ひとつ気にかかってるのは俺の財布やパスポート、iPhoneを盗んだあのニューカマーを見つけ、何とかそれを取り戻せないのかという事。




カードや写真を確認して死ぬ前の自分の存在がどうなっているのか見てみたい。それが自分に起きた謎を解明する手掛かりになるかもしれないしね。




とにかくPimから借りた金で移動し、ルアムチットプラザへニューカマーの消息とソイカーボーイへ、突然消えたNokも探しに行ってみたい。次いでに働けそうな場所も探したい。




そんな思いでタクシーに乗り込み、ルアムチットプラザ前で降りる。夜8時前だが、テーメー前には沢山の女の子とカマー達が既に居る。




辺りを見回してあのニューカマーを探す。あのデカさは絶対に忘れない。つうか、忘れてなるものか。




20分ほどその場に居たがヤツは居ない。仕方ないのでソイカーボーイを目指す。後からまた見に来ればいいし。




ソイカーボーイは相変わらず賑やかだ。でもほとんどコヨーテ達の客引き。Nokの居た店を探す。




彼女の友達がカーボーイハットを被って客に声を掛けている。何度か一緒にNokとディスコに行った事がある。




「おーい、久しぶり」




彼女はこちらを見ると満面の笑みで答える。




「今ならサンミゲルライトが90パーツよ?一緒にどうですかー?」




腕を絡めながら言うそれは明らかに普通の客引き対応だ。




「俺、俺だよ、ヒロ、わかる?」




キョトンとする彼女。




「Nok居るかな?」




「Nokですか?彼女は店を辞めたよ?貴方は?」




「だからヒロだってばww忘れた?一緒にディスコ行ったでしょww」




首を傾げる彼女。




「Nokは何処に行ったの?」




「結婚するとかで店辞めた。もう一週間くらい前かな」




「わかった、ありがとう、またね!」




やせ我慢して平然とした態度で話す。今更だが笑えてくる。今まで何度も繰り返された俺のタイライフ。意味なんて何もなかった。




それと、やはり昔の俺が存在した痕跡は無い。もしかするとニューカマーを見つけても同じなんじゃ無いかと考えてしまう。ニューカマーが盗んだ事実すら無いのかも知れない。




怖い・・・何この世界・・・怖すぎだろ




バカラのある側からソイ23に抜ける。オールドダッチの前の辺りで後ろから大声で怒鳴り声がした。




「ケーーーーーン!!」




ビックリして振り返る。バンダナしたリンでも居るのかと思ったが、超ビッグなディックサーブがこちらに突進してくる。




このイカリヤ長介のような顔はナナプラザのレインボーで見たことある。なぜ彼女が?




その勢いに押され、立ち竦む。あの目は俺を見ている。しかも般若の形相で。




「ケン!なにしてんのよ!皆探してたんだよ!」




胸ぐらを掴まれ、ガクンガクンされる。




「ひぃぃいい!・・・は、はい?」




「ちょっとおいで!!」




囚われた宇宙人のように手を引かれ、ソイ23のスクンビット通りとは逆方面のエロマッサージが並ぶ道に連れて行かれる。




「俺、ケンじゃ無いですが・・・」




「殴るよ?」




拳を振り上げる長介。目は本気だ。




「ひぃぃ・・・」




暫く歩くと左折。直ぐにピンクの看板で日本語表記の店が目に入る。んー何処かで見た事ある店だ。その名もカラオケ チャッピー。その店の中に連れ込まれた。




すると数人のディックサーブ達がこちらを見る。




「ここに座りなさい!」




「ニム、皆を呼んできて!」




ニムと呼ばれたディックサーブが小走りで奥の部屋に行く。カウンターに座らされ、俺の周りをディックサーブ達が囲む。




絶対絶命、俺・・・つうかケンて誰?俺??




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妄想第12話 在家の5戒律

Pimの部屋で悶々とする。これからどうするのか。色んな事があって、それぞれを整理したいが、先ずは自分が生きること。次に不幸せな人を幸せにする事、最後に自分の置かれた謎の究明。優先順位はそんなところだろう。




Pimは仕事の支度だとかで近くの美容院に行くそうだ。仕事の日は毎日行くらしい。お金もかかるだろうに。




先ずは自分の生活の拠点をなんとかしなければならない。それは生きる事に繋がる。




「ね、俺を暫くここに居させてもらえないかな?あ、無理なら素直に教えて」




「いいよ、好きなだけ居てくれていい。元々そのつもりだったからね」




「ありがとう・・・Pimは優しいね」




「私ね、色々悪い事してたからタンブンも沢山しなきゃいけないの」




Pimが言うには仏教には在家の5戒律と言うものがあって




・殺生はしない
・盗みをしない
・不貞をしない
・嘘をつかない
・酒を飲まない




それが戒律なんだそう。タイの人はそれを守れない事が多いからタンブンをして徳を積んで罪を軽くするのだそうだ。




俺なら全然戒律破りもいいとこだよ・・・




予想するにPimは身体を売る商売をしている事をタンブンで償っていると考えているんだろう。要するに「不貞をしない」に触れるのだ。




よく考えてみれば不貞って言うのは不倫であって、未婚者には適用されないんじゃ無いかとも思うが、感じ方は人それぞれなのだろうね。




彼女にそう言われても何時までも世話になるわけにも行かないし、何とかせねばならない。幸い、言葉の問題は勝手にクリアしたので仕事でも探すのが真っ当な考え方か。




「俺さ、仕事でも探してみる。少しでも自立しないと他人に迷惑かけちゃうし、Pimに良い人が出来て俺が邪魔になっても嫌だしね」




「ははは、無い無いwww私ね、男運無いんだー」




「嘘つけよwwそんなに可愛いのに?」




「お客さんとは恋愛感情持てないよ・・・」




夜に働く彼女達の本音を聞いたようで心臓にグサリと来る。




「どんなに優しくされても、沢山お金を貰ってもね、互いを知らずにこっちの意思も関係なく、買われてセックスして、そこから始まる恋なんてあり得ないよ・・・」




追い打ちを掛ける言葉。言葉が出ない。俺はこんな子達との恋愛を望んでいたのか・・・




「そ、そうだよね」




「だからヒロもそんな目で私を見るならこれから優しく出来ないかも・・・」




「でも俺の事、昔、店で見たんでしょ?俺もそんな男の一人なんだ・・・」




「ううん、違うの。だって神様が貴方を私に会わせたんだよ?」




「どういう事?」




「貴方が2人いてそれが重なって一つになるところ見ちゃったんだもん。側で女の人と話してたでしょ?」




「えぇえええ?見たの??」




「うん、あの子達って神様でしょ?ビックリしたけど、あんな人見た事ないもん。あの子達がこの人を助けてあげてって言ったの」




「マジ?身体が二つで腰から一つになってる子達だよ?見えたの??」




「そうそう、この人は貴方を救える人だって言ったよ。」




つうとまず俺が救われて、後から彼女を救うって事なのか?ある意味等価交換だな。




「で、俺はPimの何を救えばいいの?」




「へへへ、私と結婚してくれる?」




「絶対嘘だwww」




「キャハハ、もう美容院行くからその話は今度ね」




す、スカされた。あの明るさと性格。何が彼女の不幸なのか・・・全くわからん。




それにしてもあのシャム姉妹を見ていたとはな。まさにアメージングタイランドだ。




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妄想第11話 俺の存在

俺のスペックを紹介しよう。名前は武田広樹、今年の10月でちょうど50歳になる。1度の結婚と離婚の経験があり、子供は2人の娘が居る。




しかし、娘達は元嫁と暮らしており、一年に1度誕生月だけ会う事が出来る契約となっている。




離婚の原因は俺の浮気。悪態を付くブタと化した嫁を愛する事が出来ず、病院に勤める看護婦と不倫関係に陥った。その時のメールを娘に読まれ、発覚した。




タイには5年前に友達に誘われて旅行したのがキッカケだった。タイ女性達の年齢差を余り気にしない性格と、物価差による経済的な優位性が俺をタイ中毒にしたのだ。




以降、年に5、6回ペースでタイに訪れ、タイ人女性に惚れて、フラれてを繰り返している。通算で8回、つい2日前に彼女に逃げられたばかりだ。




タイ人女性には共通して俺の事をこう呼ばせる。「ヒロ」、単純だが、日本でもそう呼ばれていたから他の呼び方をされてもピンと来ないのだ。




「ね、ヒロ、大使館までタクシーで行こう、お金出すから」




「ありがと、色々お金使わせちゃうからさ。日本にあるお金を使えるようになったら必ずお礼するよ」




「ありがとね、でも気を使わなくても大丈夫だよ」




コンドミニアム前でタクシーを拾い、大使館に行く。ものの5分で到着する。




Pimと一緒に建屋に入り、受付の女性に話し掛ける。




「パスポートやら財布やら盗まれてしまいまして・・・」




「紛失証明書はありますか?」




「何ですか?それ・・・」




女性は「パスポートを無くした時のガイドライン」みたいな紙を取り出し、丁寧に説明してくれた。




近くの警察署で紛失証明をもらい、それを持ってきて手続きするそうだ。警察署の場所も教えてくれた。




「ごめん、警察署で紛失証明書が必要なんだって」




「うん、わかった。警察署に行こっ!でも私は警察が嫌い。だから1人で入ってね?」




「ははは、どこの国でも警察は嫌われてるねww」




警察に行くと言った時のPimの顔が一瞬歪んだのが目に入ったが、その時の俺はそんな風に捉えていた。




彼女の歪んだ顔、それは表面上ではわからない「深い闇」が隠されていた事に気付くのは、後になってからのことになる。




警察では無くした理由や日本での住所など書類を書いて20分ほどで紛失証明書が出来上がった。Pimは近くのカフェで何か時間を潰していたらしい。




合流して再び日本大使館に出向き、さっきの受付の女性に案内されて窓口に並んだ。結構日本人やタイ人なんかが並んでいる。俺はPimと一緒に椅子に座って待っていた。




自分の番になり、窓口で紛失証明書を提出し、簡単な経緯を係員の男性に話す。男性は何かパソコンで打ち込みながら質問をしてくるのだが、途中から表情を変えながらパソコンを叩く。




「武田広樹さんですよね?名前は有るのですが年齢も住所も違いますよ?」




「へ??年齢と住所って・・・何歳で何処の住所になってます?」




「すみません、そこはお答え出来ないんですよ。ただ、紛失証明に書いてある生年月日と住所が合いません」




「んなバカなwww」




「じゃ両親の名前を言うので確認出来ますか?武田浩と八重子ですが」




「んー、その方も、この住所にはご不在ですね」




顔から血の気が引いてくる。俺って日本に居ないのか??俺って誰??




「申し訳ありませんが、紛失証明書の記載内容が証明できない為、手続きに移行は・・・」




「わかりました。もう一度来ます・・・」




もう一度来るって言っても俺自体が日本に存在して無いのだからどうにもならない。は?何コレ・・・俺誰よ・・・




「ね、どうしたの?」




「手続き出来ないんだって・・・俺の事が日本で証明出来ないんだってさ・・・」




「えー、そんな事があるの?何か間違えて書いたとか?」




「俺にもわからないんだよっ!」




つい声を荒げてしまい、Pimはビクッと肩をすくめた。




「あ、ゴメン・・ワケわかんなくて・・」




「ううん、大丈夫。何か食べに行こっか。飲むだけでもいいからさ」




「うん、ありがと・・・」




俺は今存在しない?じゃ俺って誰だよ・・見てくれも変わっちゃったし、本当は俺って武田広樹じゃないってこと?この記憶は偽物なのか?




青ざめた俺の手を引きながら歩き出すPim。途方に暮れた俺に、唯一手を差し伸べてくれるPim。彼女がもし居なかったらどうなっていたのか。




この状況の重大さを改めて知る事になったのだった。




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妄想第10話 Pimのスペック

色んな事を考えながら眠ったのは結局朝の5時過ぎだった。Pimは直ぐに寝付いたようで可愛い寝息がベッドから漏れてくる。




少し寝た程度で目が醒める。時計を見ると朝の8時過ぎ。いつもは目覚めてもグダグダするのだが、案外パッチリと目が開いた。




昨日の夜屋台でPimが買ってくれたタイ風焼き鳥?みたいな串物に口を付ける。そしてタバコを一服。Pimはスースー夢心地のままだ。




俺はこれから何をしなくてはならないのか。そして今までの俺の生活はどうなってるのか。会社や家族に連絡をしたい。




先ずは大使館で身元を説明し、確認でき次第日本へ連絡、必要な手続きを取って帰国。が、ベストなのだが、そうなるとシャム姉妹との約束はどうなるのか。




Pimを幸せにしないまま日本に帰る事が出来るのか。俺の姿はすっかり前とは変わってるのはどうなのか。



答えが見つからないジレンマで頭がぐるぐる回ってオーバーヒートしそうになる。




夢なら早く覚めて欲しい・・・日本に帰りたい・・・




タバコを吸い終え、毛布に潜ってそんな事を考えてると、すっかりお昼近くになっていた。




「Pim、起きなよ・・・」




「んー・・・」




中々起きようとせず、空返事したら直ぐに寝息を立てる。タイの夜の娘達は大抵そんな感じなのは知っている。




しかし、今日は大使館に行きたい。せめてクレジットカードとかは止めておきたい。




「なー、起きて!Pimちゃん?もう昼でちゅよ〜、起きましょうね〜」




「ん〜、お、おはよう・・・」




「やっと起きたか・・・大使館行きたいし、起きようよ」




「うん、そうだね」




Pimは立ち上がって直ぐさまトイレに入る。つうかドア開けっ放してジョロジョロ音出してるし・・・




タイの女の子はこの辺が気にならない子が多い。中にはオナラまでブリブリしてる子も過去何人も見てきた。




「ね、日本人のお客さんから言われない?トイレ開けっ放してするなとか」




「うん、言われる事あるよ、でもあなたはお客さんじゃ無いしね」




「・・・だね・・・」




少し残念になるも顔を洗いに脱衣場に行く。鏡を見てもやっぱり俺じゃ無い。嬉しいような複雑な気分だ。




「私シャワー浴びるから、悪いけど外で何か食べ物買ってきて〜、お財布はバックにあるから」




「何がいいの?」




「クァッティアオかな、何でも良いけど」




「はいよ・・・」




Pimは案外人使いが荒いな・・・




路上の屋台でカオパットとカオマンガイを買う。クァッティアオはビニールに入れて客に渡してるのを見て買うのを躊躇した。




部屋に戻るとPimは服を着替えて化粧している。つうか誰、この美人・・・




素っぴんでもかなり可愛い方だと思ってたけど化粧マジックすげーわ。昼間でこれなら夜に見たら人気出るのは間違い無い。




しかもスタイル抜群、オッパイ大きいし、髪型は茶髪で名古屋巻き。キャバ嬢ぽいのが好きな俺にはマジでどストライク。




身長は少し低めだけどヒール履けば大丈夫だろう。昨日のお預けが痛い・・・痛すぎる・・・




「いいよ!食べたら行こうか」




ここで食ったら外で食え無いじゃん・・・昨日は奢るとか言ってたくせに・・・




なんて事は言える立場では無いのでグッと言葉を飲み込んだ。




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妄想第9話 お預けっ!

Pimが洗濯や簡単な掃除を終えて、ちゃぶ台の前に座ると、おもむろにTVを付ける。LG製の薄型テレビだ。




タイ人コメディアンによるコント番組なのだが、何故か何を言ってるのか解る。Pimはゲラゲラ笑ってるものの、俺は全く笑えない。




笑いの観点が違うのだろう。こちらのギャグは古典的と言うかかなりベタな内容。効果音も大袈裟と言うか・・・とにかくギャグセンスは俺の方があるなと勝手にほくそ笑む。




「ね、明日大使館に行きたいんだけど案内と言うか付き合ってくれないかな」




「いいよ(^_^)ついでにご飯も食べに行こっ」




「つうか俺、お金これしか無いんだけど」




ズボンのポケットから泣けなしの金を恥ずかしそうにちゃぶ台の上に置いた。




「キャハハハッwwマジで?貴方貧乏人なの?日本人のくせにwwww」




「いや、財布もパスポートもiPhoneもリュックも全部盗まれた・・・」




「マジで?www貴方タイは何度も来てるでしょーww初心者みたいww」




「う・・・」




「まぁ、あんな所で寝てるとこ見たら、そんな事だろーなーとは思っていたよー」




「へへへ、面目無い(^_^;)」




「お金は大丈夫、私が奢るよ。困ってる人には施すのが私の礼儀」




(施しとか言わないでぇえええ・・・Orz)




「明日起きたら考えようよ、もう疲れたし寝よっ!一緒に寝る?お金は要らないよww」




一瞬、ガッツポーズしそうになるが、シャム姉妹の言葉が頭をよぎる。




(性的に幸せにするって意味じゃ無いよ?)




「あ・・大丈夫・・下で寝るから毛布あったら貸して・・」




「なんか・・私の事、無視されたみたいでムカつくー・・o(`ω´ )o」




ポイッと予備の毛布を俺に投げつけるPim。




(違うんです、違うんです・・・抱いてもオッケーなのかシャム姉妹に確認できて無いんです・・・最悪、俺、死んじゃうんで・・・)




妙なお預け地獄で悶々としながら寝るに寝れ無い俺。こちらに来て余りに凄すぎる展開でワケがイマイチ理解出来ていない。




それにしても俺の姿自体が変わってるって事の意味がわからない。シャム姉妹にもっと色々聞きたかった・・・




幸せに出来なかったら死ぬってどんな代償なんだよ・・・



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妄想第8話 Pim

意外と綺麗な白ベースの部屋。コンドミニアムというのだろうか。その部屋の片隅でコーラを飲みながらタバコを吹かしている俺が居た。




部屋の時計は1時を過ぎたあたり。シャワーから出てきた彼女が冷蔵庫から新しいコーラを出して一気に飲み干した。




「あなたもシャワー浴びたら?」




「う、うん・・・」




彼女の名前はPimと言うそうだ。タニヤの路地で目覚めた俺は彼女に声を掛けられ、この部屋に居る。




あのシャム双生児の姉妹の夢を見て最初に見た人がPimだった。Pimは倒れたように寝ていた俺を見たときに、何かを感じて声を掛けたと言っていた。




「いつもはこんな事しないんだけどね」




部屋には幾つもの小さな仏像とお札のようなもの、そしてキティちゃんグッズが所狭しと並んでいた。




「本当にいいの?俺の事知らないでしょ?」




「ははは、知ってるよwww」




「え?マジで??」




「うん、お店で何度か見たよ?ヌンをいつも指名してたでしょ?私一回か二回、ヘルプであなたに付いた事あるんだよ」




直ぐに理解した。ちょうど1年くらい前、俺を二股にかけて最後は連絡も取れなくなって店にも現れなくなった子だ。




「ああ、あの店の子か。まだそこに勤めてるの?」




「ううん、今は違う店で私は勤めてるの。ヌンはどうしているかわからない。彼氏と結婚したとか言ってる子が居たような・・・」




「そっか・・・それとごめん、君の事は・・その・・ほとんど記憶無い・・」




「ははは、大丈夫だってw私も当時は目立たないし、日本語全くダメだったからねー」




「それにしてもあなたタイ語めちゃくちゃ上手になったよね。相当彼女に教えてもらったんでしょ」




「は???」




俺が言いたかった事、Pimはめちゃくちゃ日本語が上手いねって。




「Pimと俺って今、何語で話してるの?」




「え??wwタイ語でしょwww」




「・・・マジか・・・」




シャム姉妹が言ってた支援てこれの事なのか。確かに雑音ですら日本語で聞こえてたような気が・・・




「ね、早くシャワー浴びてきなよ、少し汗臭いよ?」




「う、うん、ありがとう・・・」




小さいながらも綺麗で清潔なシャワールーム。結構生活は潤っているように見える。髪型も肌の色も日本人好みのスタイル。結構売れっ子なんだろう。




シャム姉妹がPimを俺に会わせたのは間違い無いだろう。それ以外考えつかないし。するってえと、Pimは今、不幸せって事なのか。経済的には大丈夫そうだけどな・・・




シャワーを浴び終え、扉を開ける。




「下着は置いてあるのを使って。貴方のは洗って置くから」




一瞬Pimの下着を使うのかとドキドキしたが、男物のトランクスと柄のTシャツが洗濯機の上に置いてあった。




多分元彼か誰かの物だろうが、自分の脱いだ下着をもう一度着るよりはマシだ。お言葉に甘える。




そして何気なく姿見を見て思わずズッコケ、洗濯機によろめく。




「大丈夫ー?」




「は、はいー」




(だ・・・誰ですか?貴方は・・・)




鏡に映る自分の姿。精悍な若者と言うか、30歳前後で筋肉質な体型、チンコも心なしデカイ。髪もフサフサやん・・・全く気付かなかったよ・・・




これもシャム姉妹の支援ってやつか。つうか、この人誰www




鏡の前で色々確認しているとPimが脱衣場に入ってきた。




「何時までもそこで何してるのよww洗濯機回したいんだけど・・・」




「あ、ごめん」




部屋に戻ると飲みかけたコーラをひと飲みし、タバコに火をつける。彼女もタバコを吸うらしく、使い古されたガラス製の灰皿がちゃぶ台のようなテーブルに置かれていた。




「ね、前に俺を店で見た時も今の姿と変わってない?」




「うん、変わらないねー。直ぐにあなたって分かったもん」




うーん、俺は変な世界に紛れ込んだのか。それとも過去を含めて現実が変わったのか。




それを確認する術は今は無い・・・




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妄想第7話 シャム双生児

お経のような低く野太い声。瞼の隙間からロウソクの灯りのような暖かみのある光が薄く入ってくる。




自然と目が開いた。自分はさっきの路地に寝転んでいる。しかし、周りは暗く、タニヤ通りから聞こえる喧騒は皆無。そのかわり目の前の路上には無数のロウソクが火を灯しながら立っている。




女性らしき声がする。丁度寝転んでいる頭上側からだ。




「起きたみたいよ・・・」




「へぇー、可愛い顔してるね」




このおっさんを見て可愛いとか言いますか。起き上がってそちらを振り向く。




ちょうど2メートルくらい先に2人の女性の姿が見える。座ってこちらを覗いていた。不思議なことにタイの民族衣装と言うか、キンキラの服装。タイ舞踊ショーで見た事のあるアレだ。




その2人の奥側にはタニヤ通りがあるはずなのだが、何故か真っ暗闇で何も無いように見える。




不思議な香の香りと何処からか聞こえるお経?みたいな声。反対側の道路もロウソクの灯りより奥は真っ暗闇だった。




俺は状況が掴めず、キョトンとした顔で2人の女性を見つめていた。彼女達は化粧をしていたが若いことは何となくわかる。恐らく15〜16歳位の美少女だ。顔は白いが首からは少し浅黒い。




向かって右側の子が話し出す。




「あなたは優しいですか?」




「は、はい?」




「誰にでも優しくできる方なのですか?」




「え・・・えと・・・」




何言ってるんだこの子達・・・つうか日本語話せるの??




女の子同士で何か話し出す。




「ね、この人違うんじゃ無いの?」




「ううん、この人そうだよ」




「でもパッとしないし・・・変くない?」




おぃおぃ、なに可愛い顔して厳しい事言ってんのwwさっきあんたでしょ、俺の寝顔が可愛いとか言ったのww




「私ずっとこの人見てたんだよね、タンブンに来た時からずっと見てたんだ」




再び俺を見る。




「あなた、意識がこちら側に来ちゃってるんですよ、わかります?」




「こちら側って?何処ですか?」




「はっきり言いますと、あなたは死にました。あ、正確には身体活動が停止した瞬間が今です」




「へ?・・・・嘘だぁwww」




「あんた、後ろを見てみなさいよ」




さっきから失礼な事を言う左側の子がぶっきらぼうに話しかけてくる。後ろを振り返る。




俺が真後ろで寝てる。つうか寝てる頭が俺の座ってる腰と重なって肩口あたりから寝たままになって見える。




「うわっ」




マジ腰抜けた。俺が俺から抜け出てる?みたいな。




「あんた、このままだと本当にこっちの住人になるよ?」




「だからあなたに伺っているのです」




「は、はぁ・・・」




「あなたは誰にでも優しくなれますか?」




「優しく?ま、両親や親戚から、お前は本当に優しい子だとか言われた事有りますけど」




「プッwうわっ、自画自賛してる。キモッ」




(こ、このクソガキ・・・・)




「私はあなたをずっと見てきました。タンブンに来たその日から。貴方は優しい方です。どんな人も愛せる心が有ります」




「はぁ、ありがとうございます・・・」




「貴方にお願いがあるのです。ここにいる、不幸せな人を幸せな気持ちにさせてあげて下さい」




「性的にじゃ無いのよ?わかる?」




(くっ・・・・)




「要するに生き返る事が出来るんですか?」




「そうなりますね」




「お願いします!まだ死にたく無いです」




「でも運命に逆らうのですから、代償は有ります。これから出会うどんな人も幸せにしなければならないのです」




「幸せ?一生幸せにするのですか?」




「一瞬でも良いですよ、その人が幸せを感じて進むべき道が見えたなら、それが条件です」




「幸せに出来なかったら?」




「死ぬに決まってるじゃんwwバカじゃないの?」




流石に右側の子が失礼な事言う左側の子の肩を軽く叩く。




「とにかく余り時間がありません、それで良いですか?多少の支援はするつもりです。目覚めてから確認して下さい」




「あ、まだ色々質問が・・・」




「うっさいなー、贅沢ばっか言うなー」




2人の女の子が立ち上がり、背を向け暗闇に向かって歩き出す。その姿を見て絶句した。




おい・・・身体が腰から一つに繋がってる。イメージで言えば英語のYだ。わかる?




暗闇に彼女達が消えると目の前がふと真っ暗になり、ザワザワとした喧騒が耳をつん裂く。ガヤガヤと人の声が聞こえる。




ん?この人達の声、みんな日本語だそ??




再び目が醒める。




「大丈夫?」




しゃがみこんで俺を眺める女性。目の前にその子の真っ白いパンティが至近距離で目に飛び込んで来た。




ここタニヤはSiam(サイアム)近郊、昔のSiam王朝が統べた土地。胴体が繋がるシャム双生児と呼ばれる人達はSiam双生児とも言われ、Siam王朝では決して珍しく無い奇形として存在していたと言う。




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妄想第6話 倒れる・・・つうか死んだ

バンコクと言うか、東南アジア全体に言えることだが、エアコンの冷気の強さは半端ない。




今乗っているBTSもそうだ。特にMRTなんかは冷凍庫並みの寒さ。車内のこの異様な寒さの目的は何なのだろうか。絶対に身体に悪い。




お使いで買った物が腐らないように配慮でもしているのだろうか。もしそうだったらある意味凄い。




汗だくの俺は一気に身体が冷えて行く。最初は気持ち良いのだが、徐々に必要以上に体温を奪い、身震いが始まる。他の客は至って普通にしてるのだが、タイの人は皮膚の神経が鈍感なのだろうか。




目的のナショナルスタジアム駅に着いた頃にはクシャミと鼻水で、少し頭も痛くなっていた。




連絡通路を歩き、直接MBKに入る。目指すは腕時計を扱う店。買取りしてるかは聞いてみるしかない。




腕時計と言うか、コピー品を売ってる店が多いのだが、買取りとなると俺の時計を見た瞬間、首を振って話にならない。




やはりブランド物オンリー、もしくは買取り自体しないのだろう。1階から順番に回るも、全てアウト。しかし、6階で奇跡が起きる。




「よく見せて!」




「は、はい」




初めて時計を外して店員?店長?に手渡す。




「このブランドは日本ですか?」




「は、はい。ケンテックって言う日本の軍隊に腕時計を下ろしてるメーカーです」




「でも私は知りませんね」




「そ、そうですよね・・・(^_^;)」




結局はこうなる運命なのか。するとその人は電卓に入力し、俺に見せて来た。ハハ、神様っているんですね(^_^)




電卓に表示された金額はなんと!!




50パーツ・・・




何言ってんのこの人・・・




「アップ・・オッケー?」




「ノー」




「・・・・・アップ・・・オッケー?」




「ノー・・・」




沈黙が流れ、身体が固まる。俺、マジで今日が命日かも・・・




店の人は佇む俺を見かねたのか




「オッケー、オッケー」




と電卓に新しい金額を表示する。そこには150パーツと言う最初の3倍の提示額が記されていた。




「OH・・コップンカップ!!」




泣けてきた。見も知らない日本人に3倍の金額で買い取ってくれるタイ人に感謝。今日のあなたはブッダです。正に彼は今、俺に対してタンブン・・・徳を積んだのだろう。




店員は何故か自分の財布を取り出し、150パーツを俺に渡す。それで商売成立。俺は3倍の提示に満足してその店を立った。




しかし、腕時計もiPhoneも無いと不便だ。第一、時刻がわからない。なんか安く腕時計を売っちゃったなー、と少し後悔。でもそのお陰でコーヒーとパンをセブンイレブンで買えたわけだし。




時間は夜7時頃か。MBKのトゥクトゥク乗り場の前に腰を下ろし、タバコを吸う。辺りは暗くなり、すっかり夜のバンコクだ。




胸の開いた派手な服装のネーチャン達が至る所で目に入ってくる。店に行く前の準備なのだろうか。




残りの金は180パーツほど。ここから大使館は歩いて行けそうな距離。多分1時間くらいじゃ無いだろうか。それなら今晩で持ち金全部使えそうな計算だ。




ふふ、贅沢できるぞぉ・・・




近くのセブンイレブンでシンハーの缶ビール2本を買う。つまみは揚げた海苔に塩がかかったハングル文字のやつを一つ。占めて80パーツ。




セブンイレブンの前で缶ビールとつまみを楽しむ。そこから2時間ほどチビチビ晩酌をしながら通行人ウォッチング。



こうしてのんびりしてるのが良いんだよね・・クラクションの音やらバイクのエンジン音、人なんか居たって、関係なく突っ走ってる。こういうの見ると、外国に来たんだなって。




また耳元で車のクラクションの大きな音が鳴り響く。こいつら本当にお構いなしだww




さて・・・ウォッチングも飽きたし、そろそろ寝る場所の確保だ。なんか店に夜の商売してるような人達もわらわらと集まってきたし、邪魔者は去るべし。




歩いてタニヤに向かう。もしかしたら知り合いに会って何かが起きるかも知れない。そんな気持ちも多少あった。




時間はもはやわからない。タニヤに着くと路上のネーチャン達をチラ見しながら、ラーメン屋の前でタバコを吸うおっさんの横に座る。




その時、既に頭が割れるほど痛く、鼻水が無限に垂れてくる。頬や首筋は暑いのに腰や背筋にゾクゾクとした寒さを感じる。完全に風邪か。




幸い、雨は降ってないし金も無い。寝ても盗られる物も無いのだから・・・と、路地に入って路肩に寝転がる。




ハハッwwwこれって夢かもwww辛すぎww




時々誰かの足音と話し声がするが、気にはならない。頭の痛みと鼻水、そして自分の心拍だけが聞こえてくる。次第に意識が遠くなり、全ての音が完全に聞こえなくなった。




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妄想第5話 過去最大のピンチ

ソイ23の入り口にあるカフェからボケーっとしながら通行人を眺める。




腹減ったな・・・




チビチビと飲んでいるつもりだった水も、あと一口飲んだら無くなってしまうくらいになっていた。




夕方近くになり、日陰だったこの場所にも日が差し込み出す。




そろそろ場所変えるか・・・




建屋内にあるトイレに入って用を足しながら次の行き先を考える。金無いし、どうしたらいいんだろ。まずは金の工面が先か。




トイレを出て陣取った席に戻ると、テーブルも椅子も灰皿も綺麗に片付いている。




ちょwwww俺のリュックは???




・・しまった・・やってもうたよ・・・




屋内にいる店員に確認する。彼女は席を見たら人も居ないし、物も無いので片付けをしたと言っている。




辺りを見渡すが、俺のリュックを持ってる人なんかいるわけが無かった。




リュックには下着類やソーイングセットなんかと、wifi専用のipadが入っていた。つうかipad使えば日本と連絡が取れたやんか・・・




モゥ駄目・・・全てが悪循環のスパイラルにハマってる。




今あるのはポケットの中の90パーツとタバコ。あとは腕時計、何か売れるものと言えば、買ったばかりのVansの靴くらいか。




リュックも失い、手ぶらになってしまった。




思わず両腕をクロスさせて胸に当てながら




「手ブラ!!」




なんて言ってみたが、周囲からはなんの反応も無い。




店員の女の子は心配そうな面持ちで俺を見ている。俺は敢えて「大丈夫」とばかりに軽く手を挙げて軽い足取りで店を後にした。日本男児として、最後のプライドだったのだ。




俺・・・ここで死ぬのかな・・・




そんな弱気が心の大半を占める。まずは明日まで生き抜く金を工面しなければ。最悪、大使館まで徒歩で行けば、今ある90パーツは使える金のはず。




でも、腹も減ったし、特に喉がカラカラでヤバイ。少なくとも水分は補給しないと命に関わる。




先ずは腕時計を売るしかない。海上自衛隊仕様の限定レプリカモデルなのだが、ネット先行予約で1万円で買ったもの。




このモデルは多少プレミアムが付いているのは知っているが、タイで海上自衛隊ってもな・・・ニーズあるとは思えないし・・・




ここらで時計売るって言えばMBK辺りか。出来るだけ歩いて向かって最悪BTSで行けばいい。そんな考えてMBKを目指す事にした。




アソーク方面に向かってスクンビット通りをテクテクと歩み出す。BTSの高架沿いを歩けばなんとかなるだろう。




因縁のルアムチットプラザ前に近づく。遠目に見える立ちんぼ。バス停の前でウロウロしている。黒髪ロングでイキッた肩。異様に背が高くて肩幅も広い。




なんか昨日のカマに似てるな・・・




自然と足早になる。段々と近くなり、彼女の輪郭がハッキリしだす。間違いない・・・あのニューカマーだ。




「おい!テメェえええ!」




ヤツに向かってダッシュする。勿論、人が見たら只の小走りだが。




ニューカマーはこちらを見てハッとした顔をする。と、同時にナナ方面にダッシュした。




「ちょ、待って!待てって・・・おーい、待ってください・・・頼む・・頼むから・・・綺麗なお姉さぁぁああん・・・」




走る時の手と膝を挙げるフォームが余りにも美しい。正にアスリート、いや、「女豹」と言うべきか。




自分との距離がグングン広がり、突然右の路地に消えた。




もう追いかける体力も気力も失い、いつしか歩きに戻っている自分。大きな息と、大量の汗でシャツはベトベトになっている。




この俺を巻くとは・・・あいつ・・・中々やるな・・・




妙な感心をしながらナナ駅の階段を登る。そしてBTSでMBKへ向かうのであった。




なるべく歩いて行くはずが・・・使えねーわ、俺・・・




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妄想第4話 プチサバイバル

部屋に戻るとiPhoneを探す。取り敢えず日本に連絡してなんとかせねば。




ふぁ??・・・なんでiPhoneもねぇの?




いくら思い出してみても昨日夜に店出てからiPhoneをいじった記憶が無い。つうとiPhoneまで一緒にスられたのか?




ちょwwww・・・OMG・・・Orz




少しづつ意識が遠のく・・・が・・・チェックアウトしなくては・・・




「コップンカァー(^_^)」




愛想の良いフロントレディに見送られ、ソイ19に佇む。容赦ない日差しがまだ午前中だと言うのに体力を削って行く。




マジでやばい・・・




先ずは大使館へ行くべきなのだろうが、場所知らないし・・・




散々バンコクで遊んできたはずなのに、ハプニングが起きると何も出来ない自分がもどかしくなる。




もう時間的に帰りのフライトは無理だ。明日は仕事も行けないし、年老いた両親も心配するかも知れん。




ターミナル21の地下にあるフードコーナーで椅子に座りながら、先ず何からすべきか考える。




日本人らしい人を見かけると片っ端から声を掛けてみる。大使館の場所、もしくはお金を貸して欲しいと伝える。




声を掛けたほとんどが中国人か韓国人。勿論会話にならない。日本人だったのは子連れの夫婦と女性2人組の旅行者だった。




子連れ夫婦は大使館の場所を教えてくれたがお金は貸せないと言われた。まぁ、そうだろな。




女性旅行者達はお金を少しくれた。大使館までのタクシー代で、返してくれなくても良いと200パーツを渡してくれた。




もう少し期待してたけど、やっぱり日本人は優しい。しかし、重大な事実にぶち当たる。




「大使館は日曜はお休みですよ?」




「へ?・・・」




顔から血の気が引いていくのがわかる。何この状況・・・




大使館はタニヤ付近にある事はさっきの親子から聞いた。BTSを使えば100パーツ以下で行けるはずだ。




ターミナル21を出てソイカーボーイ近くのセブンイレブンで水とタバコを買う。残りは90パーツ。大使館までギリギリの金額か。




ソイ23入り口にあるカフェ。そのオープンテラスの一番隅を陣取ると、隣の椅子にリュックを置いて一服する。




さて、明日までどうやって生き抜くのか。




生まれて初めての「プチサバイバル」が今始まった。



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妄想第3話 Wの悲劇

シャワーを簡単に浴びた後、荷物を纏めてチェックアウトの準備を始める。一泊なのでリュックサック一つでやって来た。直ぐに準備が整う。




忘れ物は無いか部屋を見渡し、ゴミ箱を除く。中には昨日使ったコンドームとティッシュが無造作に放り込まれていた。




う・・思い出してまた泣けてきた・・・




ここである事に気付く。




さ、財布とパスポートが無い・・・




ぉぃぉぃ・・・や、やばい・・・




腕時計を見る。フライトまであと3時間。部屋中をもう一度探す。ベットの下、風呂場、机の引き出しなんか開けても無いのに確認してみる。




無いよ・・無いよぉぉぉおおおお・・・




落ち着け!よく思い出せ!




昨日の夜、店で金払ってんだから財布はその時点であっただろ。んで、その後ホテルに帰ったんだからあるとしたら歩いていて落とした?




パスポートと財布はいつも右の前ポケットに入れてるよな。尻ポケットならいざ知らず前ポケットから落ちるとかは流石にないだろ。




とりあえず、店で支払った後に直ぐに落としたかも知れないから聞きに行ってみるか・・・




昨日の黒髪デブが脳裏に浮かんでくる。




う・・行きたくねぇぇえええ・・・




荷物を部屋に置いて小走りで昨日の店に行く。歳なのでダッシュは出来ない。つうかダッシュのつもりでも人が見たら小走りだ。




そして店に着くと幸い、昨日の黒髪デブは居なかった。ホッとしながら黒いポロシャツを着た細身のウエイトレスに声をかけようと扉を開ける。




今日のウエイトレスは細い割に胸がでかいし、顔も可愛いやんか!イーサン系か!キリッとした顔立ちがgoodやんけっーー!




つうか、今そんな事言ってる場合じゃないわ・・・




「ハァ、昨日の夜、ハァ、財布とパスポートのハァ・・落し物ハァ、ハァ・・ありませんでしたか?ハァハァ・・・」




息を切らしながら汗だくで拙い英語を駆使しながら話しかける。ウエイトレスはこちらの会話が終わるか終わらないかのタイミングで答える。




「ノー」




おい、即答かいな・・・そらキモオタデブの俺がハァハァ言いながら汗だくで話しかけてきたら少しは引くのだろうが、そのあからさまな不快顔はないだろー・・・




首を振りながら白け顔で答えるそれはまさにツンデレ。今日帰国じゃ無かったなら絶対デレさせてやるわ、マジで。




いやいや、今そんな事を考えてる場合じゃねえ!これからの俺の人生に関わるんや・・・




「い、いや、昨日この店で財布とパス・・」




「ノーッ!」




くぅ・・・




まぁダメ元なのはわかっちゃいたけど・・・




詰んだ・・・俺詰んだよ・・・ママン




トボトボとホテルに向かって歩き出す。足取りが重い。どうすりゃいいのか。パスポートだけでもあればなんとかなったような気もするが、空港行く金とかはどうすれば・・・




ふふ、ふふふ・・・変な笑みがこぼれてくる。これがナチュラルハイと言うヤツか。徹マンとかで時々起きる現象・・・久々だわ・・・




昨日からのダメージ続きで心が壊れてきているのだろうか。はたまた、考えすぎて思考がストップしているのか。意味不明な笑いがやがて、大声で笑いながら歩く自分がそこに居た。




「ははははっひっひ、ふふふぁっはっはっ」




その時、急に足が止まる。ルアムチットプラザの前だ。確かここで・・・




走馬灯のように昨日の出来事が脳内再生される。




確か背が高くてでかい女に腕掴まれて・・・




直ぐに後ろから抱きつかれて・・・




尻とか腰の辺り触られて・・・




俺が怒って手を振りほどいて・・・




ん?尻とか腰の辺り触られたよな・・・




アアアアッーー!




あ、あのカマ(アマ)ぁぁあ!




俺、オワタ・・・



妄想第2話 Nok

女性の大声と掃除機の唸り、そして掃除機の先が壁に当たる「ゴツゴツ」と言う音で目が醒める。




どうやら隣の部屋ではハウスキーパー達の掃除が始まってるらしい。目覚めた部屋の中は真っ暗でカーテンの隙間から日光が僅かに漏れている。




(今何時だろ・・・)




ベッドから這うようにして起きるとカーテンを勢いよく開ける。一瞬日光が眩しくて目に手をやりながら外の様子を伺う。コンタクトしたまま寝てしまったらしく、目が乾いて開けづらい。




タクシーとバイクタクシー、そして会社に向かうサラリーマンらしき人々が歩いている。そしてTシャツに短パンの白人、アジア人達も目に入る。至っていつものバンコクだ。




机の上に置いてあったコンタクト用の目薬を差して、時計を眺める。ちょうど朝の9時半を過ぎた頃だった。




隣の掃除の音が余りに煩いのでちょっと文句言おうと思ったが、安宿だけに壁も薄いしハウスキーパー達の質も低いのは仕方ない。




テーブルの上にある常温のサービスウォーターの栓を外して一気に飲み干す。そしてマルボロメンソールに火を付ける。




ふぅ・・・




ソファに座り、一服し出すと昨日の出来事がフツフツと心に滲み出てくる。




なんでこうなったんだ・・・




昨日の午後にバンコクに到着し、Nokは空港で俺の到着を待っていた。Nokはコヨーテだから仕事終えても寝ずに待ってくれていたと言っていた。




一緒にホテルにチェックインすると直ぐに愛し合った。二ヶ月ぶりのセックスで燃えた。燃えたはずだった・・・




今思えば何か違和感はあった。Nokは元々ディープキスを嫌がらなかった。でも昨日は「タバコ臭いよ」とか言って唇同士が触れる程度。舌は絡み合う事は無かった。




それと、しきりと誰かとLineしていたのも気になっていた。ダンサー仲間だと思っていたけどいつもより回数が多かった。




あと、今回訪泰した理由・・・金だ。




確かに今まで会った日数分はそれなりにお金を渡していた。それは彼女の家族への仕送りの補助として、そして恋人としての甲斐性のつもりだった。




だから1日当たりの支払額は3000パーツ程度。コヨーテだから客は取らないと言っていたが、店を休んで丸一日付き合ってくれるのだから日当以上は渡してるつもりだった。




そして彼女もそれで良しとして受け取ってくれていた。何度も何度もワイしてお金を受け取る姿は今まで見た娘達より心が篭っていたように感じた。




それが1週間ほど前にLineでNokから金の相談が入った。元々彼女の両親は片親で母が田舎に居るとは聞いている。




・母親の実家が借金のカタに取られる
・母親をバンコクに呼びたいが金が無い
・今住んでる部屋は店のタコ部屋
・母が来るならアパートで一緒に住みたい
・敷金として50000パーツ工面してほしい
・約束は出来ないけどお金は返すつもり




こんな内容だった。思わぬ大金でかなり悩んだが結局援助する事にした。タイ仲間からは捨てるつもりで渡せと言われ、覚悟した。




夜になって食事に行く途中、ナナ駅近くのVASUで両替して、近くのタイ料理屋に入ってお金を渡したのだった。




「ありがとう、お母さんと暮らせる。本当にありがとう。お母さんが来たら貴方の事紹介するね。お母さんも会いたがってたよ」




そんな事を言われ、俺は舞い上がった。だって20歳近く若い子に親を紹介すると言われて期待しないわけが無い。




そしてNokはトイレ立った。それが彼女と俺の最後の瞬間だった。




また泣きそうになってきた。騙された事、大金を失った事、旅費を入れたら相当な額だ。




もう一度新しいタバコに火をつける。大きく煙を吸って心を落ち着かせる。




今回の旅はNokにお金を渡すのが目的なのと急なので休みが取れなかったため、一泊の弾丸ツアー。今日の昼便で帰国なのだ。




もうタイに来る事は無いだろうな・・・旅行者には本当の恋は叶わないよ、やっぱり・・




悟りを開いたように頷くとおもむろに立ち上がり、辺りを見渡す。




さ、帰るか・・・




じっとしてると頭がおかしくなりそうで意識的に何か行動したかった。



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妄想第1話 8回目の失恋

すっかり生温くなったシンハービールをグッと飲み干し、叩きつけるようにテーブルに置く。所々表面が禿げかかった茶色の古びたテーブルから乾いた音が店内を響かせる。




その音にギョっとして隣のテーブルに座っている2人組の女性が目を丸くしてこちらを見る。




さっきからカウンターの前で黒髪の太ったウエイトレスがこちらをチラ見している。不審な奴だと思われてるのだろうか。




口の中にはあの独特なシンハーの苦味と、炭酸が抜けた後味の悪さが広がり、不快指数が更に高まる。




「水をくれ!」




そう頼むと、ノシノシとウエイトレスが歩み寄り、ミネラルウォーターと氷の入ったコップがテーブルに置かれる。




こちらのイライラを察知してか、ウエイトレスは変な愛想笑いを浮かべたあと、ノシノシとカウンターへ引き下がる。




あの浅黒い顔の二重顎と、数日も髪を洗って無いような、変にツヤのある黒髪が俺の不快度を更に上げてくる。




(いかん、いかん、あのウエイトレスは何も悪く無いのに・・・)




直ぐさまコップに水を注いで一気に飲み干す。少しづつ心が落ち着いてきた。スクンビット通りの喧騒と無数のクラクションの音が耳に飛び込んでくる。




腕時計に目をやると、Nokがトイレに立って30分が経っていた。




薄々は気付いていたんだ・・・




Nokは俺から金を受け取った後、トイレに立った。俺は彼女を信じたかった。化粧を直して一段と綺麗になったNokが席に戻ってくると。




Lineを送る。勿論返事は来ない。彼女のLineホームを見る。さっきまで閲覧できたのに既に見れなくなっていた。ここで彼女の意図は確定した。




電話を掛けるのは辞めた。この行為に何の意味も無いことは判っているから。




心臓が高鳴る。それを抑えようと大きく息をする。そしてもう一度コップに水を注いで飲み込む。




「チェックお願い」




「あと、トイレに行く」




カウンターでウエイトレスが計算している横を通ってトイレに行く。俺が座っていたテーブルからは死角だが、トイレの前の通路に出口があり、路地に通じていた。




(ここから出て行ったんだ・・・)




俺はそのまま用も足さずに振り返ってウエイトレスの横まで歩く。




ウエイトレスは450パーツと書かれたメモを見せながら、先程と同じ愛想笑いと聞き取れない早口でトイレの前の出口を指差した。




女に逃げられた一部始終をウエイトレスは見ていたって事だ。さっきからこちらをチラ見していた理由が今やっとわかった。




恥ずかしさと惨めさが一気に込み上げる。500パーツ札をウエイトレスにサッと渡すと釣りも受け取らずに店を出る。




早歩きでホテルのあるソイ19へ向かう。ブアッとした熱気とすれ違うのも困難なほどの人混みを掻き分ける。




早歩きと熱気でまとわりつくような汗が全身から滲み出る。とにかく今はホテルに戻って心を落ち着けたかった。




ルアムチットプラザの前で、がたいの良い女に腕をガシッと掴まれる。異常なほどの力。




俺はその女を睨みつけ、勢い良く腕を振りほどきそのまま歩き出した。女は理解できないタイ語で大声を出して何か言っている。




ソイ19に入った途端だった。見慣れたネオンと屋台が目に入ると同時に涙が溢れてくる。涙を手で拭う事なく声だけ押し殺して真っ直ぐ歩く。




ファミリーマート前の屋台でクィッティアオを食べてるOL風の女性が俺の泣き顔に気付いて隣の友達に俺の話をしている。




もうどうだっていい。ウンザリだ・・・タイに天使なんて何処にも居ない・・・




ホテルに戻り、部屋に入るとベッドに飛び込む。涙が止まらない。そのくらいNokが好きだった。いい歳して声が出る。街中では声は殺せたが、部屋では無理だった。




ひとしきり泣くと移動の疲れと重なっていつの間にか眠りについていた。




そしてタイで8回目の失恋となった。



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